「くすりや」の「現場」

薬屋が見た、聞いた、考えた、さまざまなことを書いていくブログ。「ブログに書いてある情報は一般的なものです。ご自身に合ったものにするにも、受診している医療機関のスタッフ、かかりつけの薬局の薬剤師に相談しましょう。」正論でぶっ叩かない医療者に!

薬剤師フィールドリサーチ(3)ぺんぎん薬剤師さんインタビュー(35)「薬剤師による情報発信」

 今回は2020/2/5発行号掲載の「薬剤師フィールドリサーチ」の記事を掲載します。

 

こんにちは!3回目を迎えました「薬剤師の脳みそ」ぺんぎん薬剤師さんへのインタビュー。今回は薬剤師の情報発信についてお聞きしました。

 

-薬剤師の情報発信についてはどうお考えでしょうか?

 

「最近では、医療系サイトが乱立され、患者さんを不安にさせる不正確な情報が蔓延しています。

 

そういった中で医療従事者が正確な情報を配信することが大切だ!というのが大きな流れになっていると思うのですが、自分はあくまでも医療従事者を対象とするサイトという方針です。

 

設立の動機とも重なりますが、新人薬剤師や薬学生が薬局の仕事や薬に興味を持ってもらえるきっかけになったり、医療従事者がしっかりと納得できる情報を持つことで患者さんへの指導内容もきっとより安心を与えるものに近づくと思うんです。

 

医療従事者が医療従事者に対して情報発信することで、自分自身の勉強にもなりますし、医療業界全体の知識の底上げに少しでも貢献できれば、それは患者さんのためになるんじゃないかと思ってサイトを運営しています。」

 

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新潮新書「マトリ」感想

 元厚生労働省麻薬取締官の瀬戸晴海さんの連載をまとめた新書「マトリ」の感想を紹介します。

 麻薬取締官の仕事を紹介しています。

 著者の瀬戸さんは明治薬科大学卒業。薬剤師資格を取得しています(本文にもありますが、薬学部卒業の場合は薬剤師資格が必須です)。2018年に退官しています。

 

www.shinchosha.co.jp

 

togetter.com

 刑事ドラマが好きな人も、薬剤師にも非常に読みやすい。麻薬取締官という立場から見た日本の薬物犯罪史です。麻薬取締官に求められる知識は幅広く、今では薬物のことだけ知っていればいいわけではなくなってきています。法律はもちろん、IT技術にも詳しくないといけません。インターネットから薬物を入手する人が増えてきています。全く人に会わずに薬物を入手しやすくなっています。

 麻薬取締官は取り締まるだけが仕事ではありません。再犯をしないようにするのも仕事です。精神的な支援も必要ということで、心理職の方も今はいます。

 本書でも語られていますが、更正に必要なのは「孤独にしないこと」です。

依存症から立ち直る話については触れていませんが、「孤独にしないこと」を強調していました。

 薬学部卒業後の進路について調べたい人にとってはうってつけの書籍です。

 

 

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薬剤師フィールドリサーチ(34)ぺんぎん薬剤師さんインタビュー2「記事作成のきっかけは業務」

今回は、薬局新聞「薬剤師フィールドリサーチ」2020/1/22発行号の生地を掲載紙ます。

ぺんぎん薬剤師さんインタビュー2「記事作成のきっかけは業務」

 

 引き続き「薬剤師の脳みそ」ぺんぎん薬剤師さんへのインタビュー。今回は、情報発信をされる方や勉強をする方にも参考になる、記事作成の流れについてお聞きしました。

 

-まめに更新されていますが、どのような流れで更新をされていますか?

 

「更新作業については特に流れは決めていませんが、

業務の中で何か調べ物をしている時に「これってブログでまとめてみようかな」と思うのがきっかけで記事を作成しますね。

最近は、新薬の承認情報や添付文書の改訂情報を積極的に記事にしているので、そういった情報についてのアンテナを張るようにしています。

 

今やネットでどんな情報でも簡単に調べることができるのですが、医薬品の情報って文献の直訳だったり、作用機序が詳しく述べられていないものが多いと思うんです。

 

例えばAという新薬はBという受容体に作用することで血圧を下げるって書いてあっても、薬剤師であれば

 

・B受容体って具体的にどんな作用を持つの?

 

・AはB受容体にどのように作用するの?

 

・既存の降圧剤と比較してどんな特徴があるの?

 

なんていう疑問というか興味を持つはずなんです。

 

こういう疑問を満足させてくれるものって意外と存在しないんですよね。

 

なので記事を作成する時には薬が作用した単純な結果だけでなく、理由や背景を出来るだけわかりやすくまとめるように意識しています。

 

あとは業務の中で具体的に、即使える情報として表現することも意識していますね。」

 

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【令和の「家庭の医学」?】「OTC医薬品の比較と使い分け」

今回はこちらの書籍を紹介します。

www.yodosha.co.jp

 羊土社の編集の方と児島先生が良い連携をして仕事をしているなと感じました。

どうしてもこの手の分野は

情報を詰め込もうと文字が多くなる

まだまだ諸説あるものに対しツッコミを入れてくる読者のために理論武装をしようとして文字が多くなる

読者の読書の力量に委ねて教科書的な文字数とレイアウトになる

と小難しい内容になりがちです。

 

読者の対象

読者が利用する場面

を想定して制作された一冊です。

今回は読者の対象を薬剤師だけでなく登録録販売者、一般の方も対象としているようです。現場ですぐに使えるようにフローチャート形式で勧める薬を提案したり受診勧奨との見極め方をわかりやすくしたりと、「使う」ことを意識した一冊です。

 確かに、セルフメディケーションをするのは患者さん(特に医療系の資格のない人)ですからね。この本を読んでおともにすれば買うべき薬(もしくは買わずに病院に行く)がかなり絞れます。

 一般の方に向けてはデータベース以外のところが役に立ちます。用語もわかりやすく、「家庭の医学」を読める国語力があれば十分読めます。

 この本に関しては羊土社の「ひつじさんチーム」と児島先生のタッグの勝利としか言いようがありません。今後一般向けの健康書籍のコーナーに並ぶことを期待します。 

 ここに、医療従事者ではない油沼さんの紹介文を載せます。

一般の人でも読めるよ、とアドバイスしたら非常に的を得た漫画を書いてくださったの掲載します。

 

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薬剤師フィールドリサーチ(33)「医療情報提供を続けて7年」 ぺんぎん薬剤師さんインタビュー

 今回は、薬局新聞1/15発行号「薬剤師フィールドリサーチ」の記事を掲載します。

 

「医療情報提供を続けて7年」

ぺんぎん薬剤師さんインタビュー

 

今回から4回は、薬剤師による医療情報提供の老舗ブログ「薬剤師の脳みそ」の管理人・ぺんぎん薬剤師さんへのインタビュー記事を掲載します。ツイッターアカウント @penguin_pharm、フェイスブックページ「薬剤師の脳みそ」も持っています。

 

ブログ開設は「身近な後輩のため」

 

-ブログ開設のきっかけは、当時勤務されていた薬局の後輩たちに勉強してもらうためだったんですね。

 

「出来るだけ薬の情報・知識をわかりやすく伝えることで、

後輩たちに薬って面白い、薬局って面白いって思ってもらいたかったんです。」

 

-その思いをもって、最初に書かれたのが2012年6月9日の「アジルバ」の記事でした。以降も、いろいろな医薬品が業務に関する記事をたくさん書かれていて、現在では500記事を超えています。

 

 現在は管理薬剤師ということで、業務が忙しいですが、いつ更新されていますか?

 

「更新時間は悩みどころです。

 

朝早く起きて更新作業を行うこともあれば、帰宅後、夜中に更新作業を行うこともあります。

 

でも、あまり夜中に行うと次の日に仕事に響きますし、そうなると帰宅後も疲れてしまっていて更新作業どころじゃなくなるんですよね。

 

なので、早朝や帰宅後の早い時間、休みの日の一部などを利用するようにしています。」

 

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2019/12/08 SNS医療のカタチ(3) 参加報告と感想

12/8(日曜日)こちらのイベントに参加しました。

「インターネットの医療情報は信じていいの?皮膚の病気編:アトピー性皮膚炎、乾癬、掌蹠膿疱症」

skin-health-literacy.peatix.com

 場所はメルパルク京都。JR京都駅直結で、関東や九州からでも参加しやすい場所です。

 今回は、皮膚疾患のうちのアトピー性皮膚炎。乾癬、掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)といった、慢性疾患がテーマです。

 プログラムは以下のとおりです。

 

◆プログラム

<①特別講演 ②トークセッション>

第1部 13:00~14:15 特別講演

けいゆう先生『インターネットでの医療情報はいまどうなっているのか?』


ほむほむ先生『アトピー性皮膚炎 インターネットの情報と現実の違い』


おーつか先生『乾癬、掌蹠膿疱症 インターネットの情報と現実の違い』


第2部 14:15~15:00 「インターネットの医療情報」トークセッション

けいゆう先生×ほむほむ先生×おーつか先生×朽木記者

 

◆講演の内容

けいゆう先生

現在のインターネットでの医療情報提供についてのお話。

WELQ事件をきっかけにインターネットのプラットフォームに変化が生じた

Google 1つの疾患の単語で検索した場合は公的機関のサイトが上位に来るように

    なった。

    結果、根拠のない医療を提供する医療機関や民間療法、健康食品のサイトが

    検索上位に出てこないことにより、これらの業者の倒産が起こった

    ただし、「がん 治療法」などといった複数の単語での検索はまだ根拠の

    ないものが上位に検索される。

Twitter 「死にたい」といった単語で検索すると「いのちの電話」を紹介される。

    (ワクチンや予防接種でも同様の公共機関への誘導がなされる)

note   「ネットで検索するよりかかりつけの医療機関へ」という文言が紹介される

www.j-cast.com

 

 しかし、動画配信サイトYou Tubeではまだ対策が取られていない。動画配信サイトで医療情報を得る人が増えている。最近の若い人はテレビを見ず、動画配信サイトで情報を得る傾向にある。

 

根拠のない医療を提供する側も、手を変え品を変えを行ってくるので、情報を受け取る側のリテラシー向上も必要です。そのためにはかかりつけの医療機関を持つことが大事です。わからない場合はかかりつけの医師に相談を。

 

<妥当な医療情報の例>

極論で語っていない(これだけやれば大丈夫、といったもの)

断定的な言い回しをしていない

複数の医療者が関与している

 

 ほむほむ先生『アトピー性皮膚炎 インターネットの情報と現実の違い』

日本薬剤師会学術大会ランチョンセミナーの講演と類似した内容です。

Amazonで「アトピー性皮膚炎」と検索して、読んで妥当と思える書籍は10冊中3冊程度。ほとんどない。

小児のアトピー性皮膚炎は70%は10歳までに治る。

→それ以降の年齢ではどうなるの?という不安がありますよね?

→それ以降の年齢での治癒率の調査を行った。1%/年で治る。 

 最近の研究では、アトピー性皮膚炎に対して、早期の治療が完治につながるというものがあった。また、アトピー性皮膚炎の治療がうまく行かないと、その他アレルギー性疾患の発症にもつながる。

アトピー性皮膚炎の治療に必要なのは「肌の保湿」と「湿疹の治療」。

ステロイドといえば抵抗を受ける患者も多いが、内服と外用では全く違う薬と考えてよい。(もとより含量が少ないし、吸収が局部に限定させるように工夫されたものが多い)

ステロウド外用剤のランク分け

以前は

「strongest」「very strong」「strong」「medium」「weak」だったが、誤解と不安を招くということで「I~V群’(強い順)」と呼ばれるようになった。

ステロイド外用薬の薬効の強さは、どのように分類されているの? │ 皮膚Q&A一覧 │ ひふ研 「ひふ症状、ひふ薬の使い方の疑問に答える情報サイト」 │ 第一三共ヘルスケア

 塗布部位によって吸収率は異なる。

ステロイドって強いお薬と聞いたけど、使っても大丈夫? │ 皮膚Q&A一覧 │ ひふ研 「ひふ症状、ひふ薬の使い方の疑問に答える情報サイト」 │ 第一三共ヘルスケア

プロアクティブ療法について

アトピー性皮膚炎についていっしょに考えましょう。

 

 

おーつか先生『乾癬、掌蹠膿疱症 インターネットの情報と現実の違い』

 ネットで販売されている「天然成分配合の奇跡のクリーム」

 →実際にはステロイド(I群)が含まれれいた。

こういった健康被害は多い。

 アトピー性皮膚炎の患者の持つ不安を煽ったビジネスがイタチごっこのように起こっている。

 NHKの某番組「〇〇を食べれば良くなる」といった番組制作をしないようになっている。根拠のない医療情報を流さないようになってきている。

 エビデンスを測る基準:あるかないかではなく、レベルが高いは低いか。

テレビで放送されていた、SNSで言っていたはエビデンスレベルに入らない。

(専門家一人の意見もエビデンスレベルとしては低い) 

 

ja.wikipedia.org

 相関関係と因果関係は違う

 相関関係 Aという事象が起こっているところでBという事象が起こっていることが多い(原因は不明)

 寒くて乾燥している地域ではインフルエンザの患者が多い。世界中で同様の現象が起こっている。

 因果関係 Aという事象が起こるからBという事象が起こる(原因がわかっている)

 例)インフルエンザウイルスに感染したのでインフルエンザを発症した。

 掌蹠膿疱症とは

掌蹠膿疱症の患者さんに役立つ様々な情報をご紹介|掌蹠膿疱症ネット

掌蹠膿疱症と乾癬は似ている疾患ですが、見分けが付きづらいので皮膚科で診てもらいましょう。

→患者の8割が喫煙者(女性に限れば9割)これは相関関係である。

→歯周病との関連もある(歯周病を治療すれば掌蹠膿疱症が改善する事例もある)

乾癬も掌蹠膿疱症も感染しません!

治療の際、最初はエビデンスレベルの高い治療法から始める

それでよくならなかった場合に少しずつエビデンスレベルの低い治療法にすすめる

(根拠がまったくないものは行わない:その道筋を立てられるのが専門の医師)

専門家はエビデンスレベルの高い低いを見極めることができる。

 

「インターネットの医療情報」トークセッション

けいゆう先生×ほむほむ先生×おーつか先生×朽木記者

 

 

 

 

 

 

信頼できるサイト

allergyportal.jp

信頼できる学会の例

日本医学会の分科会に入っている学会

日本医学会 - 日本医学会分科会

 近年は急性疾患から慢性疾患へシフト。病気は完全に治すものから、治らないけど共に生きていく(寿命を迎える)時代へ。

ほむほむ先生「小児のアトピー性皮膚炎の治療の目標はステロイドを使わないのではなく、健やかに成長すること」

 

 内容充実した会でした。また近くで開催されれば参加したいです!

  もっと根拠のある医療情報を一般向けに伝える医療従事者が増えてほしい(業務が忙しいけど)

 

 

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薬剤師フィールドリサーチ(32)「共通点を探そう」

 

今回は薬局新聞1月1日号薬剤師フィールドリサーチ「共通点を探そう」を掲載します。

 

 各種SNSを見ると、薬剤師同士は他の医療職に比べて意見がバラバラで、お互い対立しているように見えます。薬剤師としての自分の仕事に対するプライド、薬局という一国一城の主という立場、個人としての自尊心、いろいろ大事にしているものがあるから、傷つけられた時の反発が大きいのでしょう。

 

 さて、昨今の薬局・薬剤師バッシングの話題を見ても「チェーン薬局対個人薬局」「病院薬剤師対薬局薬剤師対ドラッグストア薬剤師」「開局薬剤師対勤務薬剤師」「薬剤師対事務」のような非常に狭い世界での対立が目立ちます。そういったSNSでの書き込みも目立ちます。他の医療・介護職ではあまり見られない傾向です。

 

 しかし、薬局・薬剤師バッシングを行っているのは誰でしょうか。そして私たちが接しているのはどういう属性の人でしょうか。それを思えば、薬剤師同士、薬局の中で争っている場合ではないのは明らかです。

 

 では、どうやって薬剤師どうしでまとまればいいでしょうか。私は、「みんなの共通点を探し、その共通点についてはまとまる」ことだと考えます。そして、その軸となるのは薬剤師法第一条ではないかと考えます。

 

 日頃は細かい点で対立しあっていても、いざ国民の衛生的な生活が守れないとなったら一致団結する。それぐらいのつながりで良いのではないでしょうか。薬剤師という一つの共通点で。

 

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