「くすりや」の「現場」

薬屋が見た、聞いた、考えた、さまざまなことを書いていくブログ。「ブログに書いてある情報は一般的なものです。ご自身に合ったものにするにも、受診している医療機関のスタッフ、かかりつけの薬局の薬剤師に相談しましょう。」正論でぶっ叩かない医療者に!

ユニクロと対人業務

medical.nikkeibp.co.jp

を読んで、セルフレジのみならオンライン限定商品の購入からオンラインショップのチャットまで利用したことのあるユニクロヘビーユーザーの私が感じたことを書きます。

ユニクロ利用歴はかれこれ20年以上です。小林克也さんがCMに出演し、

「ユニーク クロージング ウェア ハウス」と言っていた頃、

そう、CMで

「ユニクロだよ」

と言うより以前から利用していました。

 ユニクロでMA-1ブルゾンを知りました。最初に買ったのはネルシャツです。今ではフランネルシャツと呼ばれるもの。ヒートテックやフリースより前の話です。

 

実際、ユニクロの大規模店舗から小規模店舗、オンラインショップまで利用しての感想です。

 

人間は思った以上に高機能

セルフレジでは現時点ではクレジットカードの一括払いしか受け付けていません。各種テナントのポイント等は対応していません。よって、靴下一組とかインナーTシャツのみといった小口現金で十分対応できる商品を買う場合は人のいるレジに行くほうが楽です。(GUは現金対応可能)

 買ったのがダウンコートだったのが致命的でした。自分でたたまなきゃいけないんです。正直言って手先が不器用な私には至難の業でした。ちょうどいいデカさの袋がないんですよ。店の人の服を畳んだり袋に入れる技術は素晴らしいと思いました。

 

 オンラインショップ限定商品の場合、実際の商品を見ずに買うことになります。実際の商品から得られる情報は多いです。素材感、縫製、色・・・試着しないとわからない事柄もあります。

 それらの情報の助言をいただくべく、チャットで対応してもらいました。

 個々での問題点はこちらです。

 自分の伝えたい言葉を書き言葉にするのは思いの外時間がかかる

 直接の対面だと相手との間合いで話し方を修正することが容易だが、チャットだとこれも時間がかかる。

 身振り手振り、言葉のトーン、声の大きさ、表情が使えない。

 (テレビ電話でもオーラ的なものは伝わりにくいのではないかと思います)

  結局、試着で得たい情報レベルのものは得られず、たまたまオンライン商品がなぜか店にあったおかげで実際煮物を見て購入することができました。(チャットサポートの人も「気に入らない場合は返品を」という対応だった。そうするしか仕方ないのですが、自分の売る商品に関して、着る際に必要とする知識は調べられるようになってほしかったというのが正直な感想です。)

 

 さらに、ユニクロという規格化された服であっても個人の体型に合うかどうか他の人の評価を必要とする場合があります。服は規格化されても、着る人の体型や感覚、生活環境は千差万別です。こういった要素に対応するのは人間のほうが得意です。 

試着室でスタッフの方に意見を聞く人も珍しくありません。たとえそれが1990円のズボンであっても。

 

 ああ、ここまでの文章で薬剤師にも必要とされる知識や技術が出てきましたね。

 商品の使いこなし方 素材や縫製など詳細な仕様、利用者にあった使い方の提案

 

 商品の在庫管理(アプリなどの在庫検索の精度は高い方と言えるが、まだ完全ではない)や、商品に関するノウハウ、業務全般はマニュアル化やICTの活用でかなり進んでいても、まだまだ人ができることはたくさんありますし、人のほうが得意なこともたくさんあります。

 業務を細分化し、機械が得意とすることとと人間が得意なことに分け、機械と人間の協力・共存関係が大切ではないかと感じる次第です。

 

 

 

にほんブログ村 病気ブログ 薬学へ
にほんブログ村 

 にほんブログ村 病気ブログ 薬・薬剤師へ
にほんブログ村

読めよ薬剤師 これを読んだらいろいろ役に立つ

 本屋には行くが積読が増える一方のみやQです。

紀伊國屋書店グランフロント大阪店に行けば伊東屋に行き

MARUZEN&ジュンク堂梅田店に行けばNAGASAWA梅田茶屋町に行く

 文具を買っているのか書籍を買っているのかわからない状況です。

 

 そんな私ですが、読んで役に立った書籍を紹介します。

(今回は雑誌は紹介しません)

 

1.10日間で極意をつかむ選ばれるかかりつけ薬剤師になる患者応対技術と服薬ケアコミュニケーション

honto.jp

  薬剤師としての生き方や服薬指導の骨組みとなる部分を解説した書籍。なぜこのような仕事をするのか、そもそも薬剤師ってどんな仕事なのか解説していきます。本書で学んだ骨組みを持って各種学問につなげていくのがいいでしょう。

 服薬指導の思考のプラットフォームであるSOAPの考え方を原理として学び、自分のものにするには最適な書籍です。

 実際、某Y本Y一郎先生の服薬指導の根本にあるのが岡村先生の考え方です。時代を先取りしすぎたか、考え方が当たり前過ぎたのかなかなか注目されない先生ですが、同じことを言っているのになかなか注目を浴びないのが先生の奥ゆかしいところです。実際のプレゼンが熱すぎて時間を押してしまうのも玉に瑕。当たり前のことを言語化したことが非常に重要です。周りに誰もいなくても書籍さえあれば心構えを学ぶことができます。

 山M雄1郎先生がいう「黄色い本」を一般的な薬剤師向けな表現にした書籍でもあります。

 

 

2.キミのお金はどこに消えるのか

www.kadokawa.co.jp

医療の本ではありません。しかし、国のお金の使い方と家計のお金の回り方をごっちゃにしている人が多いので、解説できる書籍を紹介。財政緊縮の話は想像つくのですが、国はそういう仕組みではありません。自分たちの保険料、医療費をどう賄っていくのか学べる書籍(漫画)です。

  

 

3.健康を食い物にするメディアたち

www.kinokuniya.co.jp

 「楽して健康になりたい」「健康にはなりたいがしんどい思いはしたくない」「あの医師怖い、優しい先生にかかりたい」という本音部分をくすぐって忍び寄るインチキ療法。PVを稼ぐために都合のいいことばかり書いている医療関係の広告。情報が人を殺す。メディアの人は結構その事を忘れているんじゃないかと思います。まあ、彼らも、明日の給料がほしいですから仕方ない部分もあるのでしょうが、言葉が人を活かしも殺しもするのを受け止めてほしいものです。メディア同士の監視、読者によるメディアの監視など、SNSやブログのおかげで昔ほどメディアの人が有利な状況ではなくなってきています。既存のメディアが生き残るためにも「言葉は人を殺す」事実を噛み締めてほしいものです。

 

 誰かとかぶったらAHEADMAPに寄付らしいけど、誰も「実○薬○」を紹介しないのではないかと期待・・・

もしよろしければバナーのクリックお願いしますm(_ _)m

にほんブログ村 病気ブログ 薬学へ
にほんブログ村 

 にほんブログ村 病気ブログ 薬・薬剤師へ
にほんブログ村

「薬局」「月刊薬事」「調剤と情報」読み比べ

こんにちは。今回は薬学系の月刊誌「調剤と情報」「月刊薬事」「薬局」を読み比べました。

それぞれの雑誌の紹介ページはこちら

調剤と情報(株式会社 じほう)1冊1560円+消費税(定期購読20218円:税込み、送料発行社負担) 1冊120-140ページ

調剤と情報|株式会社 じほう

月刊薬事(株式会社 じほう) 1冊2000円+消費税(定期購読 年間25600円:税込み、送料発行社負担) 1冊140-160ページ

月刊薬事2017年6月号(Vol.59 No.8)|株式会社 じほう

薬局(株式会社 南山堂) 1冊2000円+消費税(定期購読 年間32400円:税込み、送料発行社負担 年1冊増刊号のぶんも含まれます)

南山堂|月刊誌「薬局」

 

 

比較したのはこの号です。

調剤と情報 2015年9月号

認知症の早期発見と治療・ケア

月刊薬事 2015年10月号

認知症の薬物療法

薬局 2017年4月号

認知症対応力のエッセンス

 

認知症の治療に関する特集で比較しました。

 

1.ページ数

調剤と情報 27ページ

月刊薬事 69ページ

薬局 141ページ

 

2.掲載内容

調剤と情報

薬局で地域に住む人に対してどう支援していくか

初期発見、連携、政策について記載している。

全体的にサラッと書いているが、骨組みはわかる。

それぞれの特集のページ数が少ないので、時間がない人でも読める。

無料情報誌で飽き足らない人向け、全体をざっと把握したい人向け。

 

月刊薬事

薬物療法についてのみ記載

それぞれの薬物に対して詳しく学びたい人向け

こちらは病院薬剤師の方に向けた内容だが、薬局の方も読める。

「調剤と情報」と同じ発行元なので、重複しないように構成されている模様。

 

薬局

認知症の方に対し、どのように対処するかについて取り上げられている

薬物療法以外の視点や、その人が抱える諸問題(+疾患)について、「人」と接することを重視している。ページ数も多く、一つのテーマについて深く学びたい方にはおすすめ。ただし、制度については少なめだった。

 こちらの雑誌の初心者版が「Rp+」(レシピプラス)。時間のない方には年4回発行のこちらをおすすめ。

 

専門書を取り扱う書店が遠方にあって、なかなか読み比べできない方にもわかるようざっと解説しました。

 

もしよろしければバナーのクリックお願いしますm(_ _)m

にほんブログ村 病気ブログ 薬学へ
にほんブログ村 

 にほんブログ村 病気ブログ 薬・薬剤師へ
にほんブログ村

同じ成分なのに、名前が違う先発医薬品?

 前回は「一般名処方」とt「銘柄」という混乱する話題でしたが、今回更に混乱する話題を紹介します。

 

 先発医薬品同士、同じ成分なのに違う商品名で販売されているものがある

もう、大人の事情しかない状態なのですが、現場は大混乱です。

しかも、薬価が微妙に違う場合があって、政治的判断が動いたとしか言いようがないです。(現場としては同じ薬価にしてくれたほうが都合がいい:一般名処方できた場合、患者さんの合意のもとにいずれの先発品を選んでいいです。もちろん後発品も選べます。)

 

 

★同じ成分なのに違う商品名で別のメーカーから発売されている先発医薬品

ノルバスク と アムロジン

サワシリン と パセトシン と アモリン

クラリス と クラリシッド

セルシン と ホリゾン

グラクティブ と ジャヌビア

ペミラストン と アレギサール

キプレス と シングレア

トライコア と リピディル

 

★同じ成分だが新たに適応を取り直して違う名称の薬として販売しているケース

メトグルコ と グリコラン

メルビンを初ナイしていた大日本住友製薬が高用量服用の適応を取ろうとして新たに試験をしてメトグルコとして発売。(発売当初は薬価が高くなるため、採算を取るためにこの方法をとった)

 

★吸収合併して統合したパターン

サイレース と ロヒプノール →最終的にサイレースを出しているエーザイがロヒプノールの販売を継承した後にサイレースに一本化

 

しかも、メーカー同士で話し合って地域ごとに販売する銘柄を棲み分けていた事例も(汗)

 

もう面倒なので、こういうのは勘弁してほしいですねえ。

 

もしよろしければバナーのクリックお願いしますm(_ _)m

にほんブログ村 病気ブログ 薬学へ
にほんブログ村 

 にほんブログ村 病気ブログ 薬・薬剤師へ
にほんブログ村

一般名 と 商品名 なんのこっちゃ

 薬剤師ではない人

 医療従事者ではない人

 向けの話題です。

 

医療機関で処方され、薬局で調剤される医薬品の名称の種類

1.商品名

2.一般名

3.化学名

 

そのうち、化学化合物としての名前である化学名は一般の方が薬を飲む上であまり関係がないとして、今回は商品名と一般名についてお伝えします。

 

商品名:ロキソニン(錠。細粒)

一般名:ロキソプロフェンナトリウム水和物(錠・細粒)

化学名:Monosodium 2-{4-[(2-oxocyclopentyl)methyl]phenyl}
propanoate dihydrate

構造式:

f:id:miyaq:20180429170956g:plain

 

★一般名、商品名って何?

厚生労働省による一般名処方の定義が

「一般的名称に剤形及び含量を付加した記載」

です。

なお、これまた厚生労働省による商品名の定義は

「薬価基準に収載されている品名」

です。

 

★一般名処方って?

例)

ロキソニン錠60mg 1錠 痛い時 1日3回まで 6時間以上あける 20回分

 

という処方を一般名処方にすると

 

【般】ロキソプロフェンナトリウム水和物 60mg錠 1錠 痛い時

 1日3回まで 6時間以上あける 20回分

になります。

この場合、ロキソプロフェンナトリウム水和物を含有する錠剤で薬価基準に掲載されている薬(保険で使える薬)ならば、なんでも使うことが出来ます。

 

 ただ、国としては後発医薬品の使用を促進しています。

www.mhlw.go.jp

そして、保険医療機関及び保険医療養担当規則の第二十条の二のニ

ニ 投薬を行うに当たつては、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第十四条の四第一項各号に掲げる医薬品(以下「新医薬品等」という。)とその有効成分、分量、用法、用量、効能及び効果が同一性を有する医薬品として、同法第十四条又は第十九条の二の規定による製造販売の承認(以下「承認」という。)がなされたもの(ただし、同法第十四条の四第一項第二号に掲げる医薬品並びに新医薬品等に係る承認を受けている者が、当該承認に係る医薬品と有効成分、分量、用法、用量、効能及び効果が同一であつてその形状、有効成分の含量又は有効成分以外の成分若しくはその含量が異なる医薬品に係る承認を受けている場合における当該医薬品を除く。)(以下「後発医薬品」という。)の使用を考慮するとともに、患者に後発医薬品を選択する機会を提供すること等患者が後発医薬品を選択しやすくするための対応に努めなければならない。

とあり、

保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則では


(調剤の一般的方針)
第八条 保険薬局において健康保険の調剤に従事する保険薬剤師(以下「保険薬剤師」という。)は、保険医等の交付した処方せんに基いて、患者の療養上妥当適切に調剤並びに薬学的管理及び指導を行わなければならない。
2 保険薬剤師は、調剤を行う場合は、患者の服薬状況及び薬剤服用歴を確認しなければならない。
3 保険薬剤師は、処方せんに記載された医薬品に係る後発医薬品が次条に規定する厚生労働大臣の定める医薬品である場合であつて、当該処方せんを発行した保険医等が後発医薬品への変更を認めているときは、患者に対して、後発医薬品に関する説明を適切に行わなければならない。この場合において、保険薬剤師は、後発医薬品を調剤するよう努めなければならない。

とあります。一般名処方のように、後発医薬品の調剤を認めるものの場合、後発医薬品を調剤するよう努めなければならないとあります。

 

 勿論。患者さんが希望して、先発医薬品にしてもいいのです。その分負担は高くなります(薬価が高いので)

 

★一般名処方加算

処方した医療機関にかかる加算です。一般名処方で処方した場合に、医科の加算が尽きます。(平成30年4月1日以降)薬局では加算がありません。

 一般名処方加算1(すべての薬について一般名処方)  6 点
 一般名処方加算2 (1種類でも一般名にした場合) 4 点

3割負担だと10-20円患者負担が増えます。そして、1日40枚処方箋を発行した場合

一般名処方加算1だと 1日2400円 2だと1日1600円 医療機関の収入が増えます。

これが1年だと1万人以上になりますから。40-60万円の収入増になります。

 

★余談

一般名処方にすると

【般】ロスバスタチン錠 5mg 0.5錠 1日1回 朝食後 30日分

という処方の場合

クレストール5mgだと1錠110.30円です。 半分に割るので 55.15円

この場合、クレストール錠2.5mgは使えません。1錠57.60円になり、

却って高くなります。

ロスバスタチン5mg「DSEP」だと1錠41.40円で0.5錠20.70円となり、

ロスバスタチン2.5mg「サワイ」だと1錠21.70円となります。

安くなる方向への調剤はOKです。

 

さらに、ロスバスタチンには普通錠と口腔内崩壊錠があります。

そのどちらも使うことが出来ます。

 

患者さんの指定がなければ、早く在庫の揃う薬を出していいのです。

 

 

参考文献

ロキソニン(錠・細粒 テープ/パップ)の添付文書

www.mhlw.go.jp

 

もしよろしければバナーのクリックお願いしますm(_ _)m

にほんブログ村 病気ブログ 薬学へ
にほんブログ村 

 にほんブログ村 病気ブログ 薬・薬剤師へ
にほんブログ村

【薬剤耐性(AMR)対策推進月間】抗菌剤の適正使用は、抗菌剤の寿命を伸ばし、人々の健康を守る

 毎年11月は、薬剤耐性対策推進月間です。

 

 と言ってしまうと、一般の人は「自分は何もできない」と思いがちです。

 

 しかし、一般の人も巻き込んで協力していく必要がありますし、自分たちにもできることがあります。

 

 当ブログは「論文を紹介して学術的にアプローチ」するなど、アカデミックなところとは少し違う方向性でやっております。一般の人が難解に思いがちな医療の敷居を少しでも低くできればいいと思ってやっております。

 

 今回の「薬剤耐性対策推進月間」の記事では、世界的な動向と現状、そして自分たちは何ができるかについて紹介します。

 

www.gov-online.go.jp

抗菌剤の現状と一般国民ができることについて、当ブログを見なくても正確に書かれているんじゃないかと思われるこちらの政府広報オンライン。

 

1.薬剤耐性が起こるとなぜまずいのか?

 病原菌も自分が生き残ろうと必死です。そのためには敵である抗菌剤に勝てるよう自らを進化させます。(病原菌は分裂するなど、進化のスピードは速いです)その結果、薬剤耐性が生まれます。

 それに比べ、薬の開発スピードは遅いです。感染症になったけど、効く薬がないのではつらいですね。健康な人であれば自分の体力でなんとかなる感染症であっても、何らかの病気だったり、子供だったり、高齢者だったりで病気に打ち勝つ力が弱い人の場合は命に関わってくることがあります。

 

2.サミットでも議題になったが、薬剤耐性菌ってそんなに問題なの?

 ええ、問題です。

 世界の国々はつながっていますよね。

 川や海の水、空気が一箇所にとどまっていることはありませんよね。

 人々の行き来は広範囲ですよね。

 そして、人間だけに限りません。

  

amr.ncgm.go.jp

  

 薬剤耐性菌を出さないためには、抗菌剤の人に対する影響だけでなく、動物や環境に対する影響も考慮しないといけません。人と動物で共通して感染する感染症は耐性が生まれやすいです。(いろいろな環境で耐えられるように進化していくため)

 例えば、鳥インフルエンザ。鳥が自発的に感染対策をすることは考えにくいです。人の手による感染対策が必要です。これが、人間に感染するようになったら、大流行となって多くの人の命を危険に晒すと言われています。鳥インフルエンザが発生した鶏舎では殺処分が行われ、肉や卵の出荷が制限されます。生産農家は大打撃です。しかし、感染が拡大してしまうと止めようがありません。(渡り鳥からの感染は防ぎようがありません)

 人間に対する感染症でも、渡航の制限が行われます。外国からの行き来が制限されるというだけでなく、感染症の対策をしっかり行えない国という認識付がされます。

 

 

 海外から帰ってきてすぐに体調を崩した場合、何らかの感染症を持ち込んでいる可能性があります。それを疑う場合は、いきなり医療機関に行くのは避けましょう。

 海外に行く前には、対象となる国ではやっている感染症に対する対策をしましょう。特に、発展途上国など十分な衛生対策が行われていない場所に行く場合は、前もって予防接種を受ける必要があります。

 

海外へ行く際に確認する感染症情報

www.forth.go.jp

www.forth.go.jp

 

帰ってきてから体調が悪くなったときに見るサイト

www.forth.go.jp

 

 それぞれの国が、感染症対策をしっかり行い、薬剤耐性菌をなるべく狭い範囲で封じ込めることが、世界的な流行を防ぐ有効な手段です。病院の中でだけ感染症がある状態だと封じ込めやすいのですが、一般の地域で、もともと存在する菌やウイルス薬剤耐性を持ち合わせると、人の移動とともに拡散されるので封じ込めは困難となります。知らぬ間に感染症拡大がされてしまいます。

 

 また、家畜に抗菌剤が使われることがあります。本来の感染症から守るだけでなく、発育促進に使われます。食肉や卵からの検出がなされないよう、出荷前のある一定の期間は抗菌剤の投与は禁止されています。

家畜に使用する抗菌性物質について:農林水産省

 日本での取り組みはこちらにあります。厚生労働省だけでなく、他の省庁との連携が必須です。

 

3.では、一般の国民ができることは?

 医療関係者でも畜産関係者でもない、一般の人ができることを挙げます。

 1.処方された抗菌剤は飲み切る。勝手にやめない。

 体調が悪くなった場合は処方した医療機関などにかかり、指示を仰ぐ。

 2.海外渡航前、渡航後は感染症に関する知識を得て、必要な対策を取る。

 予防接種を受けたり、場合によっては渡航をやめることも大事です。

 3.感染症に対する知識を得て、清潔な環境を守る対策を取る。

 

amr.ncgm.go.jp

 まずは上記サイトをご覧ください。あとは、手洗いやうがいの励行、必要な予防接種も大事です。

 

 

 

 

もしよろしければバナーのクリックお願いしますm(_ _)m

にほんブログ村 病気ブログ 薬学へ
にほんブログ村 

 にほんブログ村 病気ブログ 薬・薬剤師へ
にほんブログ村

企業の論理 対 医療の倫理

 たとえ営利企業であっても、持たねばならないモラルはある。

 

 今回は、営利企業であっても矜持は必要というテーマで書きます。

 

 薬局を運営する企業の不正請求や、ドラッグストアでのタバコの販売、科学的根拠のない医療情報を提供する出版社やインターネットコンテンツ企業。

 

 「利益を上げなければいけないので、仕方なかった。」

 「企業は、利益を上げなければならない。」

 

このように経営者は言います。

 

 しかし、破ってはいけない基本的なところはあります。短期的に利益を得られても、長期的に企業の信頼を損ねたり、一発でとどめを刺される事柄があります。それが、人の道に外れたことをすることなのです。

 

 特に、株式上場してしまうと株主は利益しか見ないことが多いです。長期保有者は企業の健全な経営を望みますが、投機的な買い方をする人にとっては短期的な利益による株価の上昇がメインです。(配当が増えるのも望んでおりますが)

 

 よく、「医療は利益を出してはいけない」とか「営利企業が医療をしてはいけない」といわれますが、それも違うと考えます。

 その利益を何に充てる、何によって利益を上げるのかが重要です。

社会的な貢献だったり、人々の健康につながることに利益を充てているとわかっている企業であれば、営利企業であっても、社会的に認められると考えます。

 例えば、大きな薬局チェーンが、赤字とわかって僻地に店を開ける

               利益を捨ててでもタバコを売らない

 

     出版社が、売れないとわかっていてもまっとうなな医学本を出す

          売れるとわかっていても、倫理的におかしな書籍は発行しない

 

 利益が大事とはいっても超えてはいけないラインが存在します。

それを超えさせないモラルが大事ですが、購入する人のモラルも必須です。

 トンデモ医療本を発行させないためには、根拠のない本を買わず、根拠のある本を買うのが一番です。いくら矜持を守れと言われても、赤字になって社員が路頭に迷うようなことになれば、人の道に反したことをしてしまいかねないのです。

 まっとうなものを、値切らない。これが大事です。

 タバコに関してもそうです。既存のタバコが売れない。ならば、別の手法でタバコを製造すればいいという発想で生まれたのが電子タバコではないでしょうか。タバコをなくせと言っている人は、タバコ会社に勤める人の雇用を考え、提案するところまで行くといいのではないでしょうか。若い人はまだ簡単に雇用されます。問題は、中高年以降の人です。彼らが家族を養える他の職業を見つけられることで、タバコ会社は安心して消えることが出来るでしょう。

 そして、忘れてはならないのは「製薬企業」も「医薬品卸売業」も上場企業です。彼らも、新しい製品(や希少疾病用医薬品:利益は出にくい)を生み出す原資を作るべく、薬を売り込んでいます。売上のために適正使用からかけ離れた使い方になったり、効果を示す論文に過度に関わったり、改ざんする事例もありますが、自分たちの給料・設備投資・株主配当と並んで、希少疾病用医薬品にかけるお金を生み出そう、海外での疾病治療に薬を提供する目的で働いています。

 医薬品卸売業も、大口の取引先と小口の取引先では対応が変わるのはしかたありません。例えば、ある医薬品のメーカーからの供給が一時的に滞った場合、以前から継続して使用している医療機関への納入が優先されます。すでに使っている人がいるからです。また、大口の取引先への納入は切らすな、無理をしてでも納入しろという動くもあるかもしれません。そもそも、病院とそれ以外で取り扱っている支店が異なる医薬品卸もあります。

 

 利益を上げることと従業員の健康を守ることは相反することではありません。しかし、医療に関わる企業があまりにもえげつなくお金を儲けることは自分たちの首を絞めることになりはしないでしょうか。

 

補足です。

 健康や介護分野に乗り出しているとあるコンビニエンスストアチェーンの方の話を聞いたことがあります。(学会のシンポジウムにて)健康を打ち出すのであれば、タバコの販売をやめるべきではないか?と聞かれました。対し、その方は「タバコの売上が相当数ありまして・・・」と歯切れの悪い口調で返答していたのを覚えています。

 もしかしたら、タバコが売れなくなったら潰れてしまう店舗があるのかもしれません。(他のものが売れるようになる可能性もあります。それが、自分の店舗で販売されているものである確証がないので、販売を中止できないのではないかと推測します)

 

 「取れる利益は取る」姿勢が医療の矜持を持った人からは「ほれ見たことか」と思われるのですが、果たしてそうでしょうか。医療法人が営利を求めないとは言っても、人件費や設備投資を出せないほど赤字になってもその矜持を守れるでしょうか。

 国は、保険医療だけで食べられるようにしてほしければ、保険医療だけで食べられる診療報酬の仕組みを作るべきですし、お客も、その医療機関がまっとうなことだけで存続できるよう協力すべきです。

 人は、まっとうなことだけでは生きていけません。まっとうなことを好む人から見れば軽蔑することかもしれません。まっとうなことが好きな人にとっては「(自分の好きな)まっとうなことだけこの世に存在すればいい!」になったらいいのかもしれません。しかし、その矛先が自分の好きなものに向けられたらどうでしょう。困りますよね?

 要はバランスです。 

 

もしよろしければバナーのクリックお願いしますm(_ _)m

にほんブログ村 病気ブログ 薬学へ
にほんブログ村 

 にほんブログ村 病気ブログ 薬・薬剤師へ
にほんブログ村