読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

「くすりや」の「現場」

薬屋が見た、聞いた、考えた、さまざまなことを書いていくブログ

お得・簡単・基本に忠実。主婦パート薬剤師におすすめの「薬局で使える 実践薬学」

  • 各所で評判の通称「鈍器」A4版448ページ:「ポリファーマシー解決!虎の巻」の倍のページ数)こと
  • 「薬局で使える 実践薬学」を紹介します。

f:id:miyaq:20170310065228j:plain

f:id:miyaq:20170310065303j:plain

f:id:miyaq:20170310065319j:plain

  床を掃除していないという指摘は受け付けません。

 厚さ約3cm重さ約1kgでダンベルにも撲殺用にも使えます(汗)

 こちらからも購入できます。↓

ec.nikkeibp.co.jp

 著者の山本雄一郎さんにに「レビュー書きます」と言った以上、書かない訳にはいきません。(ヲイ)しかし、普通のレビューでは面白くないので、何かテーマを考えましょう。

 

 あ、そうそう。私、今年からファーマトリビューン(Web版)にコラム書いてます。

一般の方も会員登録なしに読めますのでよろしくお願いします。

ptweb.jp

 こちらのコラムでも題材にしている「家事や子育てに忙しい女性薬剤師が本書を活用する方法」の提案をしましょうか。現場で働いている半分の薬剤師は家事と子育と両立している主婦ですからね!

 お金・時間・環境(家族が突然用事を言いつけてくる、PC使えない、書店遠いなど)に制限のある状況でどこまで活用できる書籍かどうかで、真の「実践薬学」と言えましょう。

 本書の値段は5800円(消費税抜き)。彼女たちには簡単に出せる額ではないかもしれません。ただし、これぐらいの額だとどこのショッピングサイトでも送料無料(少なくとも日経BP書店は送料無料)で買えるので、専門書を買いに行くのが地理的に厳しい方でも入手はしやすいかもしれません。書店が近くにある場合は書店取り置きもお薦めです。むしろ書店存続のためにじゃんじゃん取り置きしてもらいましょう!

 

1.時間がないけどどうやって読もう?

 約3センチと非常に分厚い書籍ですが、実は12ヶ月の大項目と数ページのまとまりで構成されています。しかも、一つ一つの文章のテンポが良く、頭に言葉がスラスラ入ってきます。マニュアルではなく読み物としての構成なのがいいですね。マニュアルだとそれぞれの文字の羅列を覚えていく学習になってしまい、却って頭に入りません。

 

 よほどご自身が読みたいテーマがある場合を除いて、著者も言及していますが、最初に一冊通しで読むのであれば最初のページから読んでみてはどうでしょう。集中して読んだほうがいいのですが、家族の事情で集中していても妨害されるかもしれません。そんな状況でも内容が頭に入る仕組みは評価するところです。毎日学習できる時間がない方でも、前の項目をざっと見返してから学習できる構成です。

 

 書籍なので、パソコンやスマートフォンが使えない状況でも読めます。わからない単語を検索しながら読む必要性も感じませんでした。家族との関係上、親もスマートフォンやパソコンの使用を制限されることがあっても学習できます。

 もしあれば更に楽しめるのが、「書籍に登場する医薬品の添付文書」です。職場で余っていれば持ち帰ってもいいですし、職場のPCでPMDAのサイトから検索してはどうでしょうか。

www.pmda.go.jp

を覚えておくと、書籍内に登場する「審査報告書」もダウンロードできます。もちろん職場はPMDAメディナビに登録しているよね?

 紙ベースで学ぶので、PCの利用に制約がある方でも学習できますし、どんな場所でも学習できます。

 

2.本当に業務に役に立つの?

 役立ちます。

 薬物動態、薬剤学、化学構造式・・・薬学部でそれぞれ独立した学問として学んでいた事柄が、読んでいるうちに頭の中で自然にスイッチしていきます。「今は動態をやっている」「今は薬理をやっている」と簡単に切り替わります。わざわざそれぞれの学問の解説書(だいたい1冊3000から5000円程度)を買わなくていいので非常にお買い得ですね!

 

 基本は添付文書との主張通り、添付文書を基にどこを読めばどんな情報が得られるのかストーリー形式で書かれています。現場で働いているならば、職場から添付文書を持ち帰ることが出きます。紙ベースの添付文書ならば書き込みも可能です。

 

 また、応用としてPMDAのサイトの活用も提唱しています。無料で薬に関する基礎的な情報は得られます。すぐに検索できることから、大切な情報を得る方法も説明しています。

www.pmda.go.jp

 薬のことで調べたいことがあればまず添付文書を読むでしょう。そこから何がわかるのか解説し、わからなければどの資料を調べればいいのかも書かれています。このあたりが非常に実践的です。他の薬でわからないことがあれば、本書で行われていることのまねをすれば、確実に答えにたどり着く仕組みになっています。いきなり論文を調べろPubMed検索しろではないので業務が忙しい店舗でも活用できます。

  薬局や病院で働いていれば、添付文書を紙ベースで手に入れるのは簡単です。

 

3.思考をまねよう

 家事や子育てをしながら仕事をしている方は、もともと非常に真面目な性格という印象があります。本書の内容を真面目に一語一語覚えようと考えるかもしれません。しかし、ここでマスターするのは「思考法」です。書籍で紹介されているのと同じ症例が目の前に現れるなんてことはありません。

 

 本書において、著者は自身の思考を言語化(まずここが難しい)して、他人にわかりやすいように伝えるという非常に難しいことをしています。

 

 現在起こっている問題に対し、患者さんにとって最も適した答えを導き出せるか。どの思考プロセスの型を身につけるのが本書の目的と考えます。薬歴も薬剤師が見たこと聞いたことと、それを見て薬剤師がどのように思考し判断し実行したか(次回以降の観察や確認ポイントも含める)を記録するものです。

 

 読みながら、今自分が何を考えているのか意識し言語化する(服薬指導シミュレーションにもなる)ことで、服薬指導や薬歴の質が大きく上がると思われます。

 応用として、自分が今何を考えているのかだけでなく何を思っているのか頭の中で意識することで自分を俯瞰して見ることができるので冷静でいられる手段ではあります。ただし、感情があまりにも溢れるタイプの人は思考を言語化するところまででとどめておいたほうがいいと思います。感情に巻き込まれて自分が潰れてしまいますので。

 

 思考の型を身につければ、さまざまなことに応用できます。調べる項目と適した資料、確認する箇所を押さえる技術も同時に身についています。

 

 

 薬剤師、薬学生。それぞれの知識を統合してく初めての書籍のような気がします。(特に、薬学生のうちに読むと自分が学んだ学問がどう実践で使われるのが知ることができ、学ぶモチベーションが保たれます)

 

4.(経済性)これ一冊で大丈夫? 

ほぼ大丈夫です。

 添付文書の構成がわかっていれば、問題なく読むことができます。

略語の意味がわからない場合は検索して調べましょう。(ただし、最初に略語は書いてある)薬学部で学んだことがあれば、一度は聞いたことのある言葉ばかりです。ブランクのある方も、本書を読んで意味がわかれば現場復帰はできると考えていいです。

 むしろ、同じ時間を消費するならば、各論を話すだけの研修会に行くよりは、本書の「○月」の項目を一気に読んだほうが実力がつくと考えます。薬の情報の扱い方を総論的に書いた書籍だからです。バラバラになった各論よりも、その各論をどう扱えば飲む人(患者さん)、処方する人(医師)の利益になるのか理解できる方が薬剤師としての(薬剤師独自の)実力はつきます。

 

 薬物動態学、薬剤学、化学構造式、薬理学・・・大学ではそれぞれの教員がバラバラ教えていたのを書籍を読みながらにしてそれぞれの学問がつながるすぐれものです。しかも、読んでいくうちにそれぞれの学問への視点が自然に切り替わるようになります。

 そう考えると、本書の副読本は薬学部時代の教科書とも言えそうです。ただし、利用範囲も単語の定義を調べるぐらいで済みそうなので、ネット検索できそうならば調べればいいでしょう→追加で購入する書籍はいりません。追加料金不要です。

 

 消費税(8%)込み6264円ですので、研修会の参加費用と交通費を考えるとむしろ安いのではないでしょうか。(少なくとも座学の研修会12回分と考えると)

 休みの日に一人で出かけるのにも家族のお伺いを立てる必要があるストレスからも解放されます!

 配偶者が子供を見る約束をすっぽかして予定を入れるリスクも避けられます!

 お子さんが小学生だと習い事の補助で土日も外出ばかりで働けない場合がありますからね!

 午後に研修会に行ったらそのぶん普段仕事でやり残している家事も溜まって疲れますから、その分本を読む時間に充てると有効です!

親御さんが本を読んでいるのを見て、子供が本を読み出すかもしれません。

子供は親の言うことを聞きません、親そっくりの子になります。

 

 本書をほしいと思うかどうかで、働く意識が見えてくるのではないでしょうか。

 本書を買いたいと思わない、買うのがもったいないという時期は買わないでもいいと思います。多分、今は薬剤師として働くよりも母親としての気持ちが強いのではないでしょうか。本書は薬剤師として働きたいか気持ちを測る分水嶺でもあると感じます。

 

 

5.最後に

 

 著者と一般読者の距離感がいいです!

 この手の書籍は何かしら著者と読者に距離が生まれがちです。

「こんなことができるのは特別な人達だけだ」という思いが生まれるのでしょう。本書に関しては、現場で実践できることに視点を合わせている上に、著者にかしこぶったり、上から物を見る姿勢が見られません。

 一緒にやりませんか、というほどほどの熱さです。(熱すぎるとやはり引いてしまう、ひねくれた目で見る人がいるのも計算されているのでしょう。非常にフラットです。)そういう意味でもとっつきやすい書籍といえます。哲学的なのにとっつきやすいスマートさ。書籍の厚さはスマートではありませんが。

 また、素晴らしいのは構成とレイアウト。非常にまとまった図表。これを編集した方も非常に血のにじむ努力をしたと想像されます。

 

 一冊で何役も!学んだことが明日すぐに役に立つ!って可処分所得の少ない主婦パートの薬剤師にとっては願ったり叶ったりです。まどろっこしいと敬遠されがちな哲学や概念と言ったところも読み物にすることで説教臭くなく身につくのも長所です。どうしても最短距離で学びたいと各論から入りがちですが、思考の基本骨格を先に身に着けたほうが効率がいいのです。

 

 何日も、何ヶ月も、何年もかけていいので一冊読み切ったら業務能力が格段に上がっていると思います。例えば「1ヶ月」を本当に1ヶ月かけて熟読してもいいです。書籍に書き込みをしてもいいです。添付文書に書き込みをしてもいいです。どのようにして添付文書を読み、どういうデータを導き出せるか。目の前の人と会話観察してどのような問題があって、それに対するアセスメントをして、患者さんにフィットした言葉を選べるか。これが薬剤師の対人仕事の骨組みになると考えます。

 

追伸

3月に出たのが厳しいなあ~

(薬学生だと適しているのだが、卒業入学進級で物入りなのですぐには手が出ないかもしれません)

もし、この値段がネックの場合は、今から月2000円でいいので貯めて、3ヶ月後に買いましょう!

 

 

 

 

 

もしよろしければバナーのクリックお願いしますm(_ _)m

にほんブログ村 病気ブログ 薬学へ
にほんブログ村 

 にほんブログ村 病気ブログ 薬・薬剤師へ
にほんブログ村

技術にお金を払う

 先日、我が家のガス機器が故障した。

日曜日の深夜ということで、これどうしたことかとガス会社に電話したところ、当日中の修理となった。その時点で、出張料と技術料が休日料金で3割増になりますがよろしいですかというお伺いがあった。もちろん、そんな誰もが休みたい日曜日に働いているのだから拒否する理由もない。了承した。

 朝になってメンテナンス業者より電話が入った。修理の時間をもう少し早めてもいいですか、というものだった。多分業者の都合だと思われるが、早く直るのに越したことはないのでお願いした。

 業者の方が来た。手早い作業で修理箇所を見つけ、ぱぱっと直していった。

f:id:miyaq:20170302215254j:plain

 

 明朗会計。部品の費用よりも技術料のほうが高い。当たり前だ。

どこの故障なのか見極め

正確に部品を取り付け

直ったかどうか確認する

これだけの技術を身に付けていることこそ価値がある。さらに言えば、修理体制を作っておくための費用もしっかり基本料として請求している。

 

 薬剤師もそうだ。部品である薬を取り揃えるよりも、

 その部品が正常に使える使用量かどうか見極め

 ユーザーが使用しやすいように工夫し

 継続したサポートができるように使用方法やその背景についてのやりとりを記録し、

薬品を供給できる施設としての体制を作る

方が遥かに手間がかかる。薬局という建物がなければ、医療用医薬品を購入することはできない(本人確認の代わりとなる)買った医薬品を全部使い切るとは限らない。(100錠包装の薬を買って、14錠しか使わないなんてことはザラだ。それだと完全に医薬品として赤字だ。)

 そういう技術を評価し、適当な対価を支払うことを自然と行える人が大多数になることを願ってる。

 

 

 余談

後日、メンテナンス業者よりその後の様子のお伺いの手紙が届いた。こちらは返事しなくていいらしい。まあ、故障はあれば再度連絡するのだけれども。これぐらいのフォローも薬局としてはあってもいい。

 

 しかし、メンテナンス業者の方

 宛名に書いた名字が間違っているんですが・・・・

 

 

 

 

もしよろしければバナーのクリックお願いしますm(_ _)m

にほんブログ村 病気ブログ 薬学へ
にほんブログ村 

 にほんブログ村 病気ブログ 薬・薬剤師へ
にほんブログ村

入学しても卒業できるとは限らない

f:id:miyaq:20161006165205j:plain

写真と本文はほんとうに一切関係ありません。

 

文部科学省が出した、薬学部入学者の修学状況についての資料です。

http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/detail/__icsFiles/afieldfile/2016/09/28/1361519_1.pdf

 これには、平成22年度から24年度までの学生がどのような修学状況か大学ごとに書かれています。

 平成22年入学生 5年次進学率、実習修了率、卒業率

 平成23年入学生 5年次進学率、実習修了率

 平成24年入学生 5年次進学率

 

大学の設置母体ごとで見事に分かれました。

 一括募集で、入学後に進路を決められる大学はこの表ではデータがでません。

 

 国公立の場合は進学率9割前後がほとんどです。薬学部に限らず、途中で進路変更をすることはありますので、問題となる数字ではないでしょう。もともと定員が少ないので、5年に進学しなかったり、ストレートで卒業していない人数は片手で数えられるほど、少ないところでは「全員5年に進級できた(京都大学 平成22,23,24年度、広島大学と九州大学の平成24年度)」という例もあります。入ったらほぼ卒業できる(できない場合は本人の学業不振)と思っていいでしょう。しかも、国家試験もほぼ合格しています。

 

 私立大学はいろいろです。

 そもそも入試の時点で入学定員を半分以上満たしていない大学

 (あまりに定員を満たさないので募集人員を減らした大学もある)

 5年次進学時点で半分が進級できていない

 実習は修了できても2-3割は卒業はできてない

 (5年に上がれたけど実習を終了できなかったという学生はどこの大学もあまりいません)

 卒業はしたけど半分ぐらい国家試験を受けていない

 6年ストレートで上がれて、国家試験を受けたのは入学時の1/4程度の人数

 卒業生の殆どが過年度入学生で、入学年度を遡るほどその人数が増える(しかし国家試験を受けていないものが多く存在する)

 

 というところもあります。

(そういう事例は特定の大学に集中しています)

 

 地域によって薬学部の数が偏っているのと、上記の私立大学のような大学を減らしたほうがいいのではないかと考えます。

 

 誰も彼も大学に行く必要はないですし、形だけ大学に行かせたのがミエミエの大学だとそもそも企業も採用しないですし、形だけ大学に行かせるため一千万円払って奨学金という名前のローンを背負わせるのはどうかと考えます。

 

 

 

 

もしよろしければバナーのクリックお願いしますm(_ _)m

にほんブログ村 病気ブログ 薬学へ
にほんブログ村 

 にほんブログ村 病気ブログ 薬・薬剤師へ
にほんブログ村

副作用の情報を提供するのは非常に難しい

www.sankei.com

 

 患者側は副作用の情報を提供してほしいという声が多い(53%)一方、実際に提供されたのは31%と少数とのこと。インターネットによる男女2000名アンケートによる(日本製薬工業協会)

 

 「副作用を説明したら患者さんが薬を飲まなくなるからやめて」と医師にクレームを受けたことのある薬剤師は結構多いと思う。(実際これが元で薬剤師が移動になったり首になったり薬局が取り潰されるケースも無きにしもあらず)

 

 まず、医師が処方する際に患者の様子(本人が意識していないところまで含む)を見て、治療方針を決める。この場合、「治療した場合の利益が不利益を上回るかどうか」を検討している。医師が利益が上回ると判断した上で処方されている(これが診断で、医師にしかそれはできない)ので、それを中止すると患者にとって不利益なことが起こる可能性が高い。

 

 患者から見れば自分の意思が入っていないように思えるのかもしれない。自分の身に起こる不利益はなるべく、いや絶対避けたい。ゆえに、怖いことがあるのならばそれを回避したいと思うのは自然だ。

 

 この医療者が相対的リスクで考えているのに対し、患者が絶対的リスクで考えていることでズレが生じていることが、医療不信につながっているのかもしれない。

 

 もし、副作用が起こるから飲まないということであれば、飲まないで起こりうることを説明し、「最悪の状況を避けるためによりマシなつらいことを選んでいる」という認識にできればいいのかもしれない。

 

 しかし、感覚的なよくない作用はそのよくないことを説明すると起こりやすくなるのだそうな。それがノセボ効果だ。それもあって、良くない作用、特に「痛み」「かゆみ」といった数値で表せないものについては説明しない場合がある。安全に治療をすすめるため。

 

 だが、敢えて説明しないのは果たして倫理的に正しいのだろうか。それで訴えられたりはしないのだろうか。非常に難しい問題である。どの正しさを選べば落ち着くべきところに落ち着くのか。

 

 そのためには、医療者と患者がゆっくり対話する必要がある。どこまでの治療に耐えられるのか。感情優先なのか論理を理解できるのか、その割合。どんな価値観を持つのか。そのような要素を多く必要とする患者の状態と、そうでないものを分ける必要もある。

 

 価値観に基づいた治療と、命を守る治療。そんなものはどうでもいいから早くしろというのも価値観による治療だ。医療者も患者も、自分の価値観を持って、必要なときにはそれを表明するのが治療に必要な時代になってきた。たとえ、自分で意思を表明する習慣がなかった場合でも。

 場面によって、命を守らなければならない場合は患者の価値観は後回しになることもあるが。それを判断するのは人だ。

 

 そう考えると、医療は人でしかできない部分がまだまだ大きい。

 

もしよろしければバナーのクリックお願いしますm(_ _)m

にほんブログ村 病気ブログ 薬学へ
にほんブログ村 

 にほんブログ村 病気ブログ 薬・薬剤師へ
にほんブログ村

医療系ブログの信頼性を上げるには

 医療系キュレーションサイトのおかげで、ネットで提供される医療情報に悪い印象を持たれがちです。

 真摯に正しい情報を提供しようとする人たちの苦労が水の泡です。

 ブログやSNSなどで医療情報を提供しようとすると、「そんなことをしている暇があれば、一人でも多くの患者をみろ(職種によって漢字が変わるので敢えてひらがなにしています)」という人もいます。

 医療従事者がネットで情報を伝えるのも、良い医療を提供するためです。直接対面していない人も、将来的に患者さんとして対面するかもしれませんし、他の医療者の世話になるかもしれません。多くの人たちにまっとうな情報を与え、良い医療を提供する。

 病気になっていない人への啓蒙として、また、病気になって病院に連絡するか迷っている人にヒントを与え(時には病院に行くことに対する不安を解消する)、医療にアクセスする際のマナーだったり覚悟を教える。そういう役割は医療者が対面するだけではさばききれません。広く情報を与えることには限界があります。医療を題材とするジャーナリストだけでは数が足りませんし、知識があり、一定の研鑽を積んだ者の言葉は重いです。 

 

 それでも、一部の人は信頼性の低い情報を提供して自らの商売につなげようとしています。そういう心のないサイトは叩かれても叩かれても雨後の筍のように出現します。倫理観が決定的に欠ける人はこの世には存在します。そういう人に反省させるのは難しいです。間違った医療情報が元で人生を無茶苦茶にされる人は後を絶ちません。

 

 医療従事者の活動が、ネットにまっとうな医療情報を増やし、悪い情報を隠してしまうのが妥当なのではないかと考えます。

 

 そのために必要なのは

 引用、参考にしたものを明確にする(論文紹介サイトは読んでいる論文を紹介するので、このあたりで信頼を得やすい)

 症例報告は患者さんの個人を特定される可能性があるので慎重に行う

 匿名か実名かはあまり関係しない

と考えます。

 

 

 

もしよろしければバナーのクリックお願いしますm(_ _)m

にほんブログ村 病気ブログ 薬学へ
にほんブログ村 

 にほんブログ村 病気ブログ 薬・薬剤師へ
にほんブログ村

信頼性のある医療サイト+専門家の意見で個別の事案に対処する

 医療系のキュレーションサイトに掲載された「真偽の定かでない情報」「著作権を無断で侵害している情報」が問題になりました。

f:id:miyaq:20161224204649p:plain

 人の「病気を直したい」「健康になりたい」「安心したい」という自然な欲求につけこんだ商売は決して許せるものではありません。

 しかし、まっとうな医療情報を公の場で伝えるのは非常に難しいです。

 受け手が不特定多数であるため

 →誰にでもわかる文書にしないといけない

 →しかし、誰が受け手なのかわからない

 →誠実に対応しようとすると、一般的な説明にとどまってしまう

  なぜか文体が説教臭くなるのも特徴です。

 →ゆえに、人の心を取り込んで商売しようとする悪徳サイトに伝達力で負けてしまう

公の学会や機関、医療者の団体、公的な病院のサイトの情報はまっとうなものですが、

レイアウトが見づらいのとどうしても一般論になってしまうので、検索しても上位に出てきづらいです。もし、ネットに詳しい方がいらっしゃれば、検索上位に入る工夫をしてくださると助かります。

 

見やすいレイアウト

だれにでも読める文体(小学生向け文体ぐらいでちょうどいいものもあります。疾患で長時間文章が読めない方もいます。血長い修飾語も読みにくくします。)

一つの文章は短く

専門用語を使いすぎない

このような工夫ができれば検索上位に入るのではないでしょうか?

 

 「ネットに医療情報を掲載するのは禁止だ!」と多くの医療者が訴えたとしても。それが叶うことはないでしょう。基本的に情報伝達には自由がありますし、受け手の一般国民が医療者の言うことを聞くかと言えば聞かない場合もあるでしょう。

 むしろ、ネットに医療情報を載せるのが禁止され、医療者の言うことを聞かなければいけなくなれば、逆に医療者の言うことを信用しなくなるのではないでしょうか。「強制される」という思いがこういったサイトを生み出したという一端もあります。「医療者の言うことを聞け!」という傲慢さがなかったか、自分を含めて反省するところでもあります。

 

 キュレーションサイトがなくても口コミやトンデモ本があります。自由だからといって嘘を宣伝してはなりません。

 「インターネットには欲しい情報はなかった」

 キュレーションサイトを運営していた会社の経営者が自らの家族の医療情報をネットで得ようとして適した情報がなかったと話していました。不特定多数に伝える情報には個別の対応は無理です。

 

 では、一般の国民はどのように利用すればいいのでしょうか?

 一般的な情報をまっとうなサイトで集め、個別の対応を医療者に尋ねる

のが妥当なところではないでしょうか?

 個別の対応を尋ねる医療者は、自分の健康情報を一番よく知っていて、会話の相性のいい人がふさわしいと考えます。口コミ同様、「何を聞いたか」よりも「誰から聞いたか」の方が重視されがちですが、知識があればその「何を聞いたか」も相手の心に響かせることができるでしょう。

  

 まっとうなサイトの探し方

 google検索の場合

「site:」を検索対象のドメインの前につける

 これだけです。

ドメインによってわかる組織の種類です。

go.jp → 政府の機関、省庁、独立行政法人

ac.jp→ 大学、大学校、学校法人

or.jp→ 財団法人、社団法人、医療法人、監査法人、宗教法人、 特定非営利活動法人、独立行政法人、特殊法人(特殊会社を除く)、 農業協同組合、生活協同組合、企業組合や国際公的機関

ed.jp → 保育所から高校までの18歳以下を対象とする学校

参考・引用元

ドメイン名の種類 - JPNIC

 

 

 

もしよろしければバナーのクリックお願いしますm(_ _)m

にほんブログ村 病気ブログ 薬学へ
にほんブログ村 

 にほんブログ村 病気ブログ 薬・薬剤師へ
にほんブログ村

地域を望まない人達もいる

 地域に根ざすことを望まれる薬局であるが、そもそも国民が地域に根ざした暮らしをしたいかどうか?

 

 今の企業形態の薬局もいいことはある。スタッフが仕事でしかつながりがないことだ。どういう企業であっても、人がふたり以上いれば揉め事が起こりうる。企業であり、もともとその地域に住んでいない場合は、仕事でしかその地域とつながりがない。どんな合わない人(同僚だったり顧客だったりさまざま)でも仕事の時だけだと思うと大抵の場合は冷静さを失わずにいられる。

 それが、地域に住んでいる同士だと、仕事以外にも接点があることが多い。

そうなると、職場で揉めるとその地域でも暮らしにくくなったり、地域で揉めて一緒に働けなくなるなど揉める要素が増える。揉める原因で多いのは「PTA」「子供会」「町内会」「子供の進路」ですね。

 そういうのを避けるために、敢えて自分自身は地域に根付かないようにしている人もいるのではないだろうか。

 勤務者にかぎらず、客の側も地域に根ざさず自分にとって快適な人たちの中でのみ生きたい人が多いのではないか。大抵の人は過剰に気にしすぎているとは思うけど。

 参加しようにも朝早く出勤して夜遅くまで働いている(休日は自身の家事があったり仕事の場合もある)のでそもそも自宅のある地域にほとんどいない場合や、家にいるけど家庭の事情で地域行事に参加する時間がない人が非常に多く、大多数ではないかと考えられる。

 もしくは、地域のシステムがある特定の人達だけに有利に働いているからそれ以外の人が参加できないようになっている場合もある。地方のしきたりだけではない。東京や大阪の議会でもそういう傾向がある。それを打破するべくダイナミックな改革というスローガンで登場した人がいるが、その人達が得するシステムを作ろうとしているのも否めない。

 いずれにせよ、自分の得するようにというバイアスがかかってしまうのは意識しないといけない。

 話がそれた。

 行政の人も地域に住まう人も自分にとって快適な環境で暮らすために、人と人との距離を置く人が少数派ではないということを認識したほうがいいのではないかと思う。人との適切な距離はそれぞれ違う。行政の場合は自分たちの仕事がパンクしているから地域の人にお願いしている部分もあると思う。

 今は若いから自分ひとりで何かできても、年老いたらできなくなることがある。そのことがもとでさまざまなことで迷惑をかけることがあるから、地域に参加しておいたほうが得だ(身寄りがなく、いろいろな事情で行方不明になった場合、行方不明になったことが知らされないまま数年経過することもあり、これは多くの税金を使うことになる)ということをわかりやすく説明した資料を作ってもいい。

 制約があって参加できない人にも参加できる方法を作るのもいい。

 

それでも、地域に根ざすことを望まない人が多いのなら仕方ないのかもしれない。

 

もしよろしければバナーのクリックお願いしますm(_ _)m

にほんブログ村 病気ブログ 薬学へ
にほんブログ村 

 にほんブログ村 病気ブログ 薬・薬剤師へ
にほんブログ村