「くすりや」の「現場」

薬屋が見た、聞いた、考えた、さまざまなことを書いていくブログ。「ブログに書いてある情報は一般的なものです。ご自身に合ったものにするにも、受診している医療機関のスタッフ、かかりつけの薬局の薬剤師に相談しましょう。」正論でぶっ叩かない医療者に!

なぜ、医療従事者がトンデモ医学の闇に落ちてしまうのか?

 なぜか、医療従事者の中にも科学的根拠のない医療の闇に落ちてしまう人がいます。こてが少なくない。しかも、人数の程度の差はあれ、どの職種でもいます。

 

 「お金!権威!カリスマ!」と大きな存在になろうとする悪意のある人よりも、善意からトンデモ医学に落ちる人が圧倒的に多い印象があります。

 

 意図はともかく、業として科学的に間違ったことをした時点でプロフェッショナルとしてはダメです。これははっきりしています。

 

 職種で言えば、患者さんに接する時間が長く、患者さんの感情に接する事が多い職種の方が多い印象があります。科学的な思考をかなり必要とする職種では少ないように思います。科学的思考のトレーニング大事です。

 

 患者さんに共鳴しちゃうんでしょうか。治療にプラスになるような技術として、実際の感情とは関係なく患者さんと共感するの態度を見せるはプロの技として身につけなければならないのですが、患者さんに感情移入してはいけなせん。自分もしんどくなります。この差をはっきりどこかで教育されていれば、患者さんに共感するあまりに自分が精神的にやられて仕事ができなくなったりトンデモ医学に落ちたりする確率は低くなると考えます。

https://www.buzzfeed.com/jp/natsusato/spiritualmama

 

こちらの記事でもある通り、患者さんの「医療は何もしてくれなかった」という思いに取り込まれすぎたのか、「医療はあまりにも無力だ」と落ち込んだところに「患者さんを救えるかもしれない」と思って根拠のない医学に走るのかもしれません。

 しかし、医療に求められるのは、助けられる人を一人でも多くすること。そのためには、体系立てられた学問。誰にでもある程度効果があり、アレンジの方法もはっきりしている学問です。気持ちに寄り添うのはテクニックです。

 

 ここは、患者さんの言葉に傾聴し、もつれた糸をほどいたり、固くなった心をや和楽したりする時間と人員が必要ですね。

 そういうわけでお金だお金!(極論)

 

 

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薬剤師フィールドリサーチ(7)「2019GWの医療体制について(卸や関連業者編)」

4月後半から5月にかけての連休、医療従事者だけでなく、医薬品卸やさまざまな美品を担当する業者の方にとっても大変です。

 特に、4月26日と5月7日は、急に薬を発注しても薬が入らないぐらい医薬品卸が忙しいことが予測されます。その上交通渋滞も起こるでしょう。

 

 そこで、医薬品卸にやたらと急配をお願いするのではなく、4月だけは月末在庫のことは考えずに在庫数も発注日程も5月半ばまで余裕を持って医薬品の在庫することをおすすめします。

 卸の方は医療に関する資格を持っているとは限らないのに、医療従事者と同じぐらいの責任を背負っています。彼らに無理を言って、危険な運転をさせていないでしょうか?無理をさせない配慮が薬局に求められます。薬剤師と医薬品卸の関係は対等で、相互利益のある関係であってほしいです。

 そうでなくても、薬をもらい忘れた患者さんで急な発注が起こり得る時期です。4月27日の処方が4月30日に、4月30日に開いている医療機関の処方が5月2日に来るかもしれません。不測の事態が起こり得るときだからこそ、お互いの配慮が必要なのではないでしょうか。

 医療機関の側も、連休明けの特定の日に患者さんが集中しないように次回受診予約及び処方日数を調整してくださると患者さんも医療従事者もそしてその周辺の職種の方も助かりますね。ここは近江商人のごとく三方良しの対応を期待したいです。

 

 

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薬剤師フィールドリサーチ(6)「2019年GWの医療体制について(業務編)」

今回は、薬局新聞社「薬局新聞」2019/4/17号掲載の記事の紹介です。

 

今年は5月に大型連休があります。ただでさえ毎年レセプト処理でカツカツの日程、連休前後の患者さんの対応で疲れている薬局にとっては更にハードなことになりそうです。

 行政もこれには困ったのか、医療体制が途切れるようなことがないようにしてほしい旨の通達を出してきました。既に、一部の医療機関では4/30,5/2を開けるところも出てきています。

 さて薬局はどうでしょう。薬局の場合は土曜日開けているところが多いので最大9連休になるところがありますが、その間も居宅の患者さんの状況は変わるし、夜間・休日対応の電話には連絡が来るでしょう。

 薬局を開けたところで、全員が出勤できるとは限りません。保育所や学童保育が開いていなければ出勤できない人もいます。(保育所にも連休中になんとか対処するよう通知が来たようですが、普段よりも少人数の園児のために多くの保育士の方が働くことになります。効率化のために1,2日だけ他の園に預けるのも現実的ではありません)しまっている医療機関が多いので、全員が出勤する必要はないのですが、出勤している職員への代休はどうするのか。事務の方は子育て中のパートの方が多いので薬剤師のみで対応することになる可能性が大きいですね。

しかし、一般の方の中では休みという認識が強く医療機関や薬局が開いていることを知らなくて誰も来ない可能性もあります。

休日の体制が組めたところで、連休前後に集中する患者さんへの対応で前後1ヶ月は忙しくなりそうです。

 

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基礎薬学とエビデンス ワークショップ 「降圧剤のカタチと特徴を楽しもう」 2019/4/7

基礎薬学とエビデンス ワークショップ

「降圧剤のカタチと特徴を楽しもう」

2019/4/7 グランフロント大阪

主催:兵庫医療大学社学連携推進機構

 

<アカデミック ディテーリングとは>

(Academic Detailing)

 

昭和薬科大学と熊本大学によるもの

http://www.ad-di.jp/

 

東京理科大学によるもの

https://academicdd.ps.noda.tus.ac.jp/addsweb/wp/whats/

 

アカデミック・ディテーリングとは

コマ―シャルベースにとらわれない

公正中立な根拠に基づいた医薬品情報を医師に提供することで

薬物治療の質や経済性を向上させることが目的です。

情報提供者(Detailer)としての薬剤師の役割がますます重要視されています。

 

日本では病棟への薬剤師の配置が急速に進みつつあります。

また外来や在宅においても医師・看護師とチームを組んで診療にあたる施設も増えてきました。

(東京理科大学のサイトより)

 

日本のMRの場合、プロモーションコードの問題で他社の医薬品との比較ができなません

ゆえに、薬剤師による提案が求められます。

 

薬剤師ならではの分野

薬物動態 化学構造、物性、製剤

医師・薬剤師に共通する分野
薬理、薬物治療ガイドライン、最新の医学論文

医師ならではの分野

診断、臨床推論

 

 

 

適切な薬物治療の提案の過程

 

患者さんの背景や検査値、現状について情報を得る

→患者さんごとに臨床疑問としてPECO(もしくはPICO)を立てる

P:Patient(患者)

I:Intervention(介入)またはE:Exposure(介入)

C:Comparison(比較対象)

O:Outcome(結果)

ガイドラインや最新の医学論文をもって有効であろう薬物治療の大筋を立てる

それぞれの薬の化学的性質をみて、患者さんに合っているかどうかを様々な視点から

考える

 

そのために必要なもの

薬剤ごとの特徴を表にしてまとめたものを資料として作る(これに時間がかかる)

(動態関連のパラメータ、物理化学的性質、薬価、服用回数、ジェネリックの有無、粉砕・一包化の可否など)

システマティックレビューより、対象薬剤の有害事象の出方についての図表

 

必要な資料
PMDAによる医薬品の資料
ガイドライン
その根本となるシステマティックレビュー

必要な機材

検索用のパソコンやタブレット

(最近の若い学生さんが持っている人多いです) 

 

本ワークショップでは、ある症例について、適切な医薬品の処方提案について話し合いました。3グループに分かれ、適切な降圧剤はなにか様々な視点からの意見が出ました。

 

 この手のワークショップでは

他人の意見を尊重する、否定しない

間違っている場合は、教える態度で

が必須になってきます。

各グループで選択した薬剤が違いましたが、その経緯と着眼点について話を聞くと、自分にはなかった発見がありました。

 

フォーミュラリーが結構一筋縄ではいかないのは、エビデンス×患者の価値観や生活によって薬が変わってくるからではないでしょうか。

 

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薬剤師フィールドリサーチ(5)「SNSによる回収情報発信」

今回は薬局新聞社「薬局新聞」2019/4/10号の記事を掲載します。

 

 SNSを通じて誰もが情報を発信できる時代になりました。それにより、薬剤師の現場でもいろいろな変化が起こっています。今回は、「医薬品の回収情報」についてです。

 Twitterやfacebookで薬剤師の方と繋がりを持っておくと、誰かしらが医薬品の回収情報を提供してくれます。MRやMSが持参した資料を画像にしてSNSにアップされていることも多いです。職場によってはMRやMSが来るよりも先に情報を得ていることもあります。服用している患者さんへの対応や処方している医療機関への説明をすでに済ませている場合もあります。実際に、私もMRが来る前に対処を済ませていたことがありました。

MRやMSの訪問より前に情報を得ている現象が全国で起こっているようで、どこでそのような情報を得たのかと聞かれ「Twitter」と答えても以前ほどは笑われなくなった、というTwitterのつぶやきを見ました。

 実際に納入しているところに訪問するのが効率よく、なおかつ確実に伝達できるのですが、SNSを用いればもっと早く確実に伝達できるのではないでしょうか?

 

Twitterへの投稿文の例

 

アカウント名:〇〇製薬プレス

【一部ロット回収】A錠500mg (メーカーのプレスリリースへのリンク) #薬 #回収

 

(文中の#はハッシュタグと呼び、検索しやすくするために使います)

 

これだけなら、通勤中や休憩中、居宅の移動の合間に見ることができますね。

企業の公式アカウントがこのような情報を発信すれば、MRやMSへの負担が軽減するのではないでしょうか。

 

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そもそも、なぜ薬は嫌がられるのか?

そもそも、なぜ健康食品は選ばれて、薬は嫌がられるのか?

 

1.自分で選ぶから

 処方薬は医師の診断で決まる部分が大きいですからねえ。根本的に人にとやかく言われたくはないというのが人間の本能です。

選択肢があるのであれば、生活習慣などにあった薬が処方される可能性があるので、診察の時に薬に対する希望を伝えてはどうでしょう。

2.薬はよくわからないが、食品はわかるから。

まあ、一般的には病気の時しか薬は飲みませんからねえ。あまり使ったことがないからよくわかりませんよね。

 それを、わかりやすく説明するのが薬剤師の仕事です。

よくわからないものが、どのように体の中で働くのかわかれば、不安は少しは軽くなるのではないでしょうか。

薬のどこがわからないのか、どこを知りたいのか、何が不安なのか。

それがわからなくても、薬剤師とのカウンセリングの中で、自分が何を思っているのか見えてくると思います。

 予約しなくても、保険証がなくても行ける(他にお客さんがいることもあるので期待に添えないこともあります。)薬局に、どうぞご相談を!

 その時は 飲んでいる薬の資料、お薬手帳を一緒に持ってきてくださると非常に助かります。

 

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薬剤師フィールドリサーチ(4)「医療従事者がTwitterで発信する情報」

今回は薬局新聞3/27号の記事を掲載します。

 

 前回は 発信内容によってTwitterのアカウントを切り替えることについてお伝えしました。今回は、Twitterでどんなことを発信しているのかについての記事です。

 

  1. 医薬品の新発売、販売中止、回収、供給抑制または再開情報

医薬品卸が提供した情報をSNSにアップします。

  1. 医療ニュースの拡散 

ネットのニュースには各SNSでニュース記事のページへのリンクを記載できるようにしたボタンがあるものがあります。記事を読んだ人がSNSを用いて自身のフォロワーに伝えることで、さらに記事を見てもらう回数が増える利点があります。

また、行政が発信した情報をつぶやく方もいます。

  1. 論文の紹介

自分が読んだ論文の内容を短文にまとめ、論文掲載サイトへのリンクを貼り付けてSNSに掲載します。フォロワーがSNSの記事を読んで、実際の論文が読めるようなしくみになっています。

  1. 自分のブログの紹介

自分で学んだことをブログにしている人が、記事を紹介するためにSNSを使用します。

ブログの記事の中には、1.で挙げた情報の詳しい解説や、3.の論文の解説も含まれます。

  1. 日々の状況

患者さんの個人情報に配慮した上で、「インフルエンザで学級閉鎖が出ました」「花粉が飛び始めました」「投資への勧誘の営業電話が来ました」「警察の方がテロ対策の話をしに来られました」と業務に関連した日々のことをつぶやきます。

 

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