「くすりや」の「現場」

薬屋が見た、聞いた、考えた、さまざまなことを書いていくブログ

インシデントレポートは懲罰するためではない

 今回は新しく薬剤師になった人達がそろそろ疲れてくる頃なのでインシデントの話題をします。 

 

 調剤の過程で発見されたミスを報告するインシデントレポート。

 

 この目的は

・自分の調剤の癖を掴み、どこでミスをしやすいか気をつけるべき点を探す。

(業務の質を高める)
・薬局業務の中で無理が生じている箇所はどこか薬局内で考え、無理がない形に改善する

・患者さんに渡す前に起こったミスを改善することで、患者さんに渡してからのミスを防ぐ

 

 この目的を果たすために必要なことは

懲罰の対象にしない 

システムの改善のためのものであることを周知徹底する

ことです。

 

 違う業種の話ですが、ミスに対する懲罰がもとで焦りが生じて間接的に大事故につながってしまったのが「JR福知山線脱線事故」(平成17年 2005年) 事故から11年経ってようやく事故現場をどうするか決まったというぐらい当事者の傷の深い大事故です。あの事故はまだ終わっていませんし、終わりという区切り方はできないと思います。大事故というのはそれぐらい重いものです。

 患者さんに渡してからの「事故」になった場合は、謝罪しその後の対応をする必要が出てきます。この場合でも懲罰ではなく、事実をまとめ上げ、原因と対策を内外に示すことが必要です。

 

 先ほどの赤文字を徹底させるのは非常に難しいです。どうしても人のせいにしがちです。常日頃から経営者や管理職クラスが言い続けてようやく徹底するぐらいです。

 

 それと非常に大切なのが

仕事の負荷を重くし過ぎない

経営をする側はもっとたくさん処理できる量を増やして売上や利益を上げたいと考えます。しかし、当たり前すぎて無視されがちな安全を提供する場合、仕事の負担が大きすぎると一つの作業に対する集中力が落ちることで大事故につながりがちです。体力、時間に対する焦り。作業の質を下げない程度の負荷で止めておくべきです。

 また、負担が大きく疲れてくると何かと不満がでてきます。そうなった場合、職場のチームワークが乱れ、これまたインシデントに対する懲罰につながってしまいます。もしくは、経営者に対する不満だと大量退職やサボタージュにつながります。全員に付加が大きい場合もさることながら、特定の1人に作業が集中した場合、その人が疲れて倒れてしまった場合業務そのものが止まってしまいます。(悪い例だと、同僚が楽するために一人に押し付け知らんぷりの場合もあります)

 

 これらを注意しつつ、職場環境を整えることがミスをしやすい新人が成長できて、職場の質が高くなる(休みやすくなったり、業務改善だったり、新しい業務だったり)のではないでしょうか。

 

 

 

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