いきなり過激なタイトルですよ。
薬局という企業体に勤める薬剤師というのが平成26年12月31日現在で14万3339名*1いるわけです(対し薬剤師の薬局開設者は1万7859名*2 薬局数は5万7784カ所*3) 結構な割合で薬剤師ではない経営者がいるわけですよ。
私も薬局に勤務する薬剤師なのですが、「企業活動の結果の経済活動上の利益」と「 薬剤師は、調剤、医薬品の供給その他薬事衛生をつかさどることによつて、公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もつて国民の健康な生活を確保する」のバランスを取りつつ仕事をしております。
企業は存続することが一番の社会的責任です。勿論、法令を守ったうえでの話です。薬剤師としての倫理を保ちつつ、法令を守り、その上でなるべく最大限の利益を得る。その利益をまた国民に還元する。遊興に使うのが目立つと合法ですが道義的によろしくないです。でも、自分が元気になるためにお金を使うのは構いません。自分が健康で働けていることも、国民に対する利益還元です。
倫理・法令遵守>>>>>経営としての利益 です。
薬局に勤務している薬剤師は、従業員なので会社の経営方針に従うことになります。勿論、それが薬剤師としての倫理に反するものであるならばたとえ経営者であってもお意見することがあります。なぜなら、それが会社を、薬局を、地域を、国民を守る最善の手段だからです。(管理薬剤師の場合開設者に意見を言うのが業務に入っています)
つまり、企業としての薬局を決めるのは経営者なのです。(管理薬剤師は開設者に意見を言うのが仕事です。が、企業の仕組みとしては決定権は経営者にあります。)彼らが、許可制度で立っている薬局がどのような立ち位置を求められているのか理解し、実践できる環境を作れるかどうかで方向性が決まってしまいます。この企業としての考え方と、薬剤師法や医療法の精神がぶつかってしまうのが、他の医療系の職種との違いです。(介護は企業が入っているのでこの衝突はある)
今回の改定で打ち出された「かかりつけ薬剤師」は地域包括ケアシステムの中での「顔なじみさん」の変化を健康な時から経時的に観察し、生活と医療と介護のグラデーションのようなつながりにスムーズに適応してもらうための仕組みと解釈します。顔なじみさんなので、地域の人は「あの人に任せておけば安心、でもあの人に無理させちゃないようにしないと」薬剤師は「あの人体調悪そう、何か気になるな。今日は予定あるけど少し変更しようか」というお互い様精神が通っていると考えます。善意あってこその制度です。
地域社会の一員として薬剤師法第一条や薬剤師綱領・薬剤師倫理規定の精神をもって参加するという仕組みを「得た利益を地域や国民にほとんど還元しない」薬局は淘汰されヘタしたら薬局や薬剤師という存在も淘汰されることになりかねません。そこまでの繋がる可能性があることを理解せず、地に足をつけず地域や国民に還元しない薬剤師や特に経営者は薬局業界から退場すべきと考えます。
といっても、頭の中を地域に貢献する理念だけにすることはできないんですよね。夫々の生活、家族がいればその家族の意向も入ってくるわけで・・・。
もしよろしければバナーのクリックお願いしますm(_ _)m