医師の診察方針に不安や不満を感じている患者さんが来ることがあります。
いろいろ愚痴を聞いて、ガス抜きになる場合が多いです。患者さん本人も仕方ないとわかっていることが多いからです。これが建物の違う分業のメリットです。同じ建物の場合、患者さんが医師に聞かれるのではないかと気にしてよう言わんことが多いです。こういうメリットなので、医師側にとってメリットとは感じにくいようです。数値化しにくいですし。
医師の言っている話が理解できないという訴えをされる方は多いです。
一度に与える情報量が多いのか
噛み砕いて説明したつもりでも噛み砕ききれていないのか
色々なパターンがあります。
医療に関係なく、日頃からその分野についてずっと考えていると、考え方の筋道が広くなり、一足飛びに考えることができるようになるため、専門海外の人には追いつけない説明になることがあるようです。
なお、私も自分の疾患についての医師の説明がしっかり把握できていなかったので質問したことがあります。5分ぐらいで解決しました。
専門家がガス抜きをするのにもメリットが有ります。医療についてのまっとうな情報を抑えつつ患者さんの気持ちのガス抜きをするように持って行くところです。これが医療知識のない知人の場合、相談を受けている相手の気持ちを汲むことばかりを優先してしまい、根拠の無い健康食品やトンデモ医療に向かう危険性があります。
とにかく避けたい!自分の患者さんを
トンデモ医療の被害者にすることは!
患者さんの生命だけでなく、お金もむしり取ってしまう!
といっても、患者さんの話を100%鵜呑みにしているわけではありません。あくまで伝え聞いたことですし、一方からの意見なので、真偽は定かではありません。(複数の患者さんから同様の話を聞く場合はちょっと変わってきますし、その患者さんと接していていろいろ感じることが出てくる場合もあります)
逆に、医師の診断や他の医療者の行為に患者さんが感謝している場合は一緒になって喜びます。
例えば
「先生が話を聞いてくれない」
という患者の訴えに対して
「待合室に人たくさんいたでしょう?先生も話を聞きたかったんでしょうけど、難しかったんでしょうねえ」
と実際の医師がどう考えていたかに関係なく返してみたり。
現在担当している医師と患者との関係を継続したほうがメリットがあることが多いです。医療情報が継続するだけでなく、医療との関係が途切れないので、もし体調が悪くなったり健康上問題が生じた時も訪れる場所が定まりやすいです。
もし、他の医師や医療機関に変えたいと患者さんの意思があるならば、今までの医療の情報を得て次の医療機関にかかった方が円滑にことが運ぶので、慢性疾患の場合は必ず今までの情報をもらってから次にかかるようにし、患者さん自身の手で医師に伝えるよう話します。医師と患者の意思疎通や相性の問題なので、間には誰も挟まないほうが後々大きな問題にならずに済みます。できれば、医師が変わっても薬局は同じ所に通ってもらえると医療に関する情報の長期の蓄積ができます。
医師の味方をしているのではなく、患者さんと医療の関係が途切れないためにいろいろは働きかけをしています。
地味に命を守っている仕事です。
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