「くすりや」の「現場」

薬屋が見た、聞いた、考えた、さまざまなことを書いていくブログ。「ブログに書いてある情報は一般的なものです。ご自身に合ったものにするにも、受診している医療機関のスタッフ、かかりつけの薬局の薬剤師に相談しましょう。」正論でぶっ叩かない医療者に!

地域を望まない人達もいる

 地域に根ざすことを望まれる薬局であるが、そもそも国民が地域に根ざした暮らしをしたいかどうか?

 

 今の企業形態の薬局もいいことはある。スタッフが仕事でしかつながりがないことだ。どういう企業であっても、人がふたり以上いれば揉め事が起こりうる。企業であり、もともとその地域に住んでいない場合は、仕事でしかその地域とつながりがない。どんな合わない人(同僚だったり顧客だったりさまざま)でも仕事の時だけだと思うと大抵の場合は冷静さを失わずにいられる。

 それが、地域に住んでいる同士だと、仕事以外にも接点があることが多い。

そうなると、職場で揉めるとその地域でも暮らしにくくなったり、地域で揉めて一緒に働けなくなるなど揉める要素が増える。揉める原因で多いのは「PTA」「子供会」「町内会」「子供の進路」ですね。

 そういうのを避けるために、敢えて自分自身は地域に根付かないようにしている人もいるのではないだろうか。

 勤務者にかぎらず、客の側も地域に根ざさず自分にとって快適な人たちの中でのみ生きたい人が多いのではないか。大抵の人は過剰に気にしすぎているとは思うけど。

 参加しようにも朝早く出勤して夜遅くまで働いている(休日は自身の家事があったり仕事の場合もある)のでそもそも自宅のある地域にほとんどいない場合や、家にいるけど家庭の事情で地域行事に参加する時間がない人が非常に多く、大多数ではないかと考えられる。

 もしくは、地域のシステムがある特定の人達だけに有利に働いているからそれ以外の人が参加できないようになっている場合もある。地方のしきたりだけではない。東京や大阪の議会でもそういう傾向がある。それを打破するべくダイナミックな改革というスローガンで登場した人がいるが、その人達が得するシステムを作ろうとしているのも否めない。

 いずれにせよ、自分の得するようにというバイアスがかかってしまうのは意識しないといけない。

 話がそれた。

 行政の人も地域に住まう人も自分にとって快適な環境で暮らすために、人と人との距離を置く人が少数派ではないということを認識したほうがいいのではないかと思う。人との適切な距離はそれぞれ違う。行政の場合は自分たちの仕事がパンクしているから地域の人にお願いしている部分もあると思う。

 今は若いから自分ひとりで何かできても、年老いたらできなくなることがある。そのことがもとでさまざまなことで迷惑をかけることがあるから、地域に参加しておいたほうが得だ(身寄りがなく、いろいろな事情で行方不明になった場合、行方不明になったことが知らされないまま数年経過することもあり、これは多くの税金を使うことになる)ということをわかりやすく説明した資料を作ってもいい。

 制約があって参加できない人にも参加できる方法を作るのもいい。

 

それでも、地域に根ざすことを望まない人が多いのなら仕方ないのかもしれない。

 

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