先日、梅田で開かれた「居酒屋抄読会」に参加してきました。
どんなものかといいますと、医学論文(のうち、薬を飲んでの効果や安全性などを書いたもの)を読み合わせて、別途シナリオ上にある患者さんの状況にどう活用できるか話合う会です。
論文を読むのが到達点ではなく、患者さんの訴えに対し、根拠ある答えを出すための手がかりを見つけようというものです。
今回はこういうテーマで行われました。
ドラッグストアの来店客の訴えに対し、どう接するか?というのが到達点です。
今回の論文は「グルコサミン」「グルコサミン+コンドロイチン硫酸」「コンドロイチン硫酸」「セレコキシブ」「プラセボ」で同じ条件で服用させ(分3)、伊丹の評価を行うというもの。医薬品の治験と同じように進行しています。
結果として、
1.プラセボでもそこそこ効く。
2.さすがにセレコキシブは効果に有意差があったといえるが、その差は大きくない
3.グルコサミン+コンドロイチン硫酸の組み合わせで飲むことの有効性についてはさらなる研究が必要である
<じゃあ、この御客さんにどう対処しようか?>
私の考えは
「更にお客さんと話をしよう。一緒に治療をしていこうという姿勢で薬を選んでいけば、どの選択肢でも満足が得られるだろう。」
です。
もっと話したほうがいいのは
・購入した時の満足度を高めることで、効果が高くなる
(プラセボでも効果がでるケースもある。効くと信じることで効果が出る。)
・他の医療機関を受診している場合はそこの医師に相談をする。
・他に薬を飲んでいる場合は処方元の医師、いつも薬を出してもらっている薬剤師、市販薬だと時点の薬剤師に相談。
・過去に膝の痛みで病院に行ったことがあるか、整形外科を受診したことがあるかたずねる。(整形外科の治療に対する考えを聞く)
話し相手になることで、自分や自店舗に対する信頼を得る→販売(もしくは受診勧奨)というのが相談してくる中高年女性に対する対応ではベターではないかと思います。(まだ少数派とはいえ、自分で決められる人は最後の一手を聞きに来るか、相談せずに買うかのどちらかでしょう)ご本人の薬だけでなくご家族の薬を買いに行くことになるでしょうし、近所の人や友人にいい評判を広めてくれるかもしれません。(あそこに行けば、親身になって相談してくれるという)
今回のように「痛み」が指標になる場合は、「信頼」が治療に大きな効果を当たるのではないかと考えます。むやにに受診勧奨するのではなく、受診に対する不安の軽減や安心して受診できる医療機関の紹介をするのも地域に根ざした店舗の役割ではないでしょうか。
<反省点>
勉強不足です。
皆さん本当に論文を読む能力がメキメキと上がっていて、己のゲームし過ぎによる勉強不足を痛感しました。
あと、タブレットのみで論文を読むのではなく、ちゃんとパソコンやPDFで読むようにします・・・。
夜9時は眠いですw
完全に朝型人間なので、夜は頭が働かない・・・
今回の消毒会にお誘いいただいた、ずらともせんせい、にいやん先生などなどありがとうございました(^o^)
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