「くすりや」の「現場」

薬屋が見た、聞いた、考えた、さまざまなことを書いていくブログ

「門真市薬剤師会にソクラテスがやってきた」

 こんにちは。先日、大阪府門真市で行われた、平成29年度第一回門真市薬剤師会生涯教育講習会に参加してきました。 

  会場は古川橋駅前のルミエールホール。当日何かのイベントがあったらしく、えらく長い行列ができていました。大阪北部の方なら古川橋駅に行ったことがある方も多いと思います。そう、運転免許証の更新で。

 前座として、大塚製薬工場から、熱中症についての話題。

 資料としては熱中症だけではなく、急性胃腸炎の時の水分補給についての資料がありました。

 個人的には「小児急性胃腸炎ガイドライン2017」が役に立ちました。

嘔吐している場合は、5分おきにティースプーン1杯のORSを与え、吐かないようなら、量を増やし、間隔を短くしていきます。

 ORSは手作りでもOS-1でもアクアライトORSでもOK。

www.kakuredassui.jp

OS-1

www.os-1.jp

www.wakodo.co.jp

 

 嘔吐していても、母乳は継続。

 脱水から回復したら(機嫌や顔色が良くなったら)、通常の食事を開始してOK。

ただし、いきなりステーキなど脂っこいものや糖分の多い食事は避けた方がいい(ただし科学的根拠は不十分)

「食べられている高齢者には、ORSでの水分補給は必要なし」

 ORSに含まれる糖分、塩分も基礎疾患に影響がありますものね・・・

 

 本編に突入します。

 わざわざ台風接近の中を、ご多忙の中はるばる熊本からいらっしゃったソクラテス兄さん、いや山本雄一郎先生

私のツイッターアカウントを見て「どこのおっさんや」と思ったことは秘密にしておきます。

 

  なぜ、私と同じ教えを聞いて、こうも私とは大違いでどえらいことをしてしまってるんでしょう・・・。

まあ、自分の胸に手を当てたらよーくわかるのですが。

 

 講演は3つのテーマにわかれます。

1.最高の患者ケアのための薬歴とは

2.ソクラテスの薬局薬学エディット

3.ひのくにノ薬局薬剤師の勉強法

2.はSNSやブログへのアップが出来ないので「実践薬学」を御覧ください

ec.nikkeibp.co.jp

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この非常に分厚い本を買う際には日本の書店で!(見ての通り書籍が重いのでオンライン購入をおすすめします)

以下、講演内容を青字のまま、私の解釈を黒字で示します。

1.最高の患者ケアのための薬歴とは

 薬歴を書くのがメインなのではなく、患者さんに対するケアを充実させるための服薬指導であり、それを確実に効率的に記録し、未来の治療に役立てる方法です。本日の公演では、表面的な手段ではなく、根幹にある思考方法を伝えています。

 DO処方が続いて、何も書けないと悩んでいる事例が多いと思います。そこは、「

変わりがないこと、モニタリングが出来ていること」を残しておくことが肝心です。

例えば、患者さんが薬局に来る時の様子や、食事の状況。一見雑談のように見えますが、患者さんの「いつも」を継続して記録しておけば、「いつもと違う」は自分以外の薬剤師であっても、たとえ10年以上経っていても早期に把握できると考えます。

 

 POSのプロブレムを問題と訳すから、患者さんのあら捜しになってしまう。それをスガシカオさんが夜空ノムコウでカタカナにして先入観や決めつけを排除したことに例えていました。

 同様のことをスガシカオさんの友人であるMr.Childrenの桜井和寿さんが「HANABI」でタイトルをローマ字にする方法で実践しています。桜井さんはそのパターンを多用します。聞き手に先入観を持たせない、自分の解釈で聞いてほしいとおっしゃっています。(「himawari」もそのパターンだな)

 SOAP思考について。

クラスタリングの重要性

 頭のなかで患者さんが話したこと、記録などを分類していく技術を付けましょう。

これができれば、読みやすい薬歴になります。

 SとOは患者さんの持つ情報(話した内容、検査値、薬に対する認識など)

 AとPは医療者の情報(医療者の判断、実行した内容)

 患者さんの話から、患者さんが一番解決したい内容を探っていく。

S情報は「最初の患者さんの話や様子から、「ここを探ってみたい」と考えた情報です。ここを見つけるには、薬学的知識が必要です。だから、勉強する必要があります。

いつも、「質問→回答」のスタイルではないでしょう?なんぼか質問すると思うんです。その、なんぼか質問して得られた情報が「O情報」です。

 質問していくうちに、「そこはアセスメントを優先しない情報」だったり、「そここそ突っ込んでいかなあかん情報」というのが見えてきます。

 それで、実際にメインで説明した内容がそのプロブレムにおけるPになります。

行動するからにはその意図が必要です。その意図がAです。

患者さんを見ないと服薬指導も出来ないし、薬歴も書けない。継続した薬物治療も出来ない。

 

 これって、実は多くの薬剤師が実践できていると思います。その思考フレームを頭のなかで意識して形成するかどうかが、山本さんが抜きん出たところだと認識しました。

 思考フレームの形成に必要なのが、「今、自分が何を考えているのか意識すること」ではないでしょうか。それを意識できるだけで、パターンが作れて、他のことにも応用できます。

 講演でも触れていましたが、薬歴はもともと、メガネ店の顧客名簿から始まったそうです。 余談ですが、個人情報保護のためジンズは眼鏡のカルテを保存していません。(オンラインで発注したデータのみ残っていて、それがこの度流出した)継続してメガネを作るには、自分が保証書を保管していないといけないのです。お薬手帳だけで服薬指導をしている状態です。(顧客が返った後に見返して、記録することが出来ないので、専門家のアセスメントが追加できません)

 

 

3.ひのくにノ薬局薬剤師の勉強法

 思考→記録→発酵を待つ→アウトプット

の流れです。発酵を待っている間にいろいろな経験(体験、知識を入れるなど)をして

表現につなげる。

 「僕には後輩を育てる責任がある」薬局長、オーナーなどが高い学術れべっるを維持し、後輩が勉強できる環境を作らないと、長く務める薬剤師も出てこないし、価値のある薬剤師も生まれない。そのために、数々の勉強会を立ち上げたり、ブログを書いている。表に出すからにはしっかりしたものを作らないといけない。

自分の活動をマッピングしたり、薬局薬学のエディターとしての戦略を話してくださいました。

 こういった意思の力で勉強をしていくのかと思いました。

 

 

私も思考ノートを作っているのですが、ノートの作り方は違います。

明らかに医療ネタのもの と 個人の思考 は別のノートです。

(連載も別のノートです)

なにせ、個人の思考の中には「旅行する際の列車の時刻表」や「コンサートのセットリストや気に入った歌の歌詞全文」「家庭で購入する品のスペックや価格」まで書いていて、本当にわけがわからないからです。これと、ブログのネタになる医療ネタを一緒くたに書くと、処理しづらくなります。しかも、ノートがバラバラです。ただ単なる文具好きです。安くていいのは無印の裏写りしにくいノートです。最近の好みはクリーム色の紙の方眼ノートです。伊東屋のロメオノートが理想に近いです。リングノートのほうが場所を選ばずに書けます。

 思考をノートに書くのを人に見られるのは恥ずかしくないですか?私だけ?あと、思考をぱぱっと書こうにも、タイミングがなくて思考そのものを忘れてしまうことはありませんか?

 岡村先生との出会いという点では私と同じなのですが、なぜにこうも違うのか。

かたや、「テレビを見ている時は何も考えていない」という岡村先生の話に反抗し、「じゃあ、考えてテレビ見てやろうじゃないか」と某テレビ番組のコーナーを出演者(特に青山繁晴さん)の意図をなるべく変えずに実況ツイートするのを5年ぐらい続けただけ(なお、その後ラジオ番組の実況ツイートもしていた)で、後輩を何も育てていないし、地域活動も大してしていない。ブログだってきちんとやったの1年ちょいだし。やったこといえば、学会シンポジウムのツイキャス配信ぐらいですね。

実況ツイートのおかげで、薬歴を書くのも速いですし、思考フレームもある程度出来ています。

 私がツイ廃でゲームしているのが原因だとは思うのですが、それだけではないような気がします。

 思考をきちんと一旦外に出せているかどうか。

これはかなり大きいと思います。それができれば、家庭の小さな問題や、現場での問題点は多くが解決の方向に向かうと思います。頭の中でもやもやしていることをそのまま相手にぶつけるから意図が伝わらず喧嘩になっていることも多いです。頭のなかで思考がこんがらかったり、思考していることを意識できてない場合もあります。特に女性にこの傾向が強いように感じています。

 一度落ち着いて、思考フレームを作って、そのフレームで業務を実践すること

 今、自分が何を考えているのか頭のなかで意識すること

 できれば、自分の思考を文字にして書くこと

が大事だと考えます。お子さんがいる場合は、思考ノートを子供に見られないようにw

 

非常にためになる講演ありがとうございました。

(本音の情報もありがとう)

追伸 来月熊本行くんですけど、どこを回ればいい?何を土産にして帰ればいい?

 

もう一度宣伝

 

www.kinokuniya.co.jp

 

honto.jp

 

 

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