煙草の害とその対策については、科学的な妥当性をもって判断し実行するのが妥当と考えます。
受動喫煙対策は、煙草の害が煙以外にも存在することを踏まえた上で実行されるべきと考えます。
というわけで、受動喫煙のリスクについてまとめたサイトの紹介です。
受動喫煙と子供の虫歯に関する論文はたくさん出てきます。
屋外で喫煙した場合に煙が飛ぶ範囲のいついての論文もあります。
半径7mまで煙は飛ぶようです。
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11201000-Roudoukijunkyoku-Soumuka/0000070592.pdf
厚生労働省 受動喫煙防止対策の現状と課題(pdf)です。
個人の好き嫌いのレベルで話すと、国民の間で要らぬ分断が生まれます。これは他のいろいろな問題でもいえることです。「私が正しい」「私が正しい」と基準を自分に合わせてほしいと願うのが本能ですが、これほどまでに多くの人がいればそれを合わせるのは容易ではありません。
昨今受動喫煙防止のための政治的な動きで、お互いを罵倒するような論調になるネット上の意見を見て、「これは歩み寄りはできないな」と思いました。医療者の意見も「禁煙ファシスト」と聞き入れられない状況になっていますし。医療者も「健康第一」と正論で押し付けている印象があります。
「内容は正しいけど、あの人が言っているから聞き入れられない」
「内容は正しいけど、言い方が気に入らないから言うことを聞けない」
という幼児のいやいや期と同じ思考になっていると思われます。
まっとうな医療を拒否したり医療者の言うことを聞かない患者が出てくるのは、こういった医療者の正論で押す力が強すぎるのもあると思います。患者が感情面で受け入れるのを待てない治療が存在するので、押し切ってしまうこともあるのもわかります。
勿論、受け手の患者側にも「共感ではなく客観的な正しさ」を受け入れる能力が必要ですが、知識量が大きく異なる関係ですので、医療者側の歩み寄りがやや多めになることでしょう。
症例報告の段階ですが、犬の受動喫煙も問題になっています。犬の場合、屋外に散歩している時に路上に落ちているタバコを食べてしまう危険性も高いのでより注意が必要です。
臭いを完全に客観化することはできません。ゆえに、喫煙者を臭いからという理由で別の場所に隔離することは正当性を欠きます。
室内禁煙で受動喫煙リスクが高まるという理由で室内の禁煙を勧めていますが、諸外国では室外禁煙の規則は日本よりもゆるいです。喫茶店のオープンテラスでは喫煙できます。外でも灰皿のある箇所では喫煙できます。
日本での屋外での喫煙マナーはどうでしょう。
コンビニエンスストアの店頭のゴミ箱です。タバコの灰で天井の汚れがついたものと思われます。このコンビニエンスストアには灰皿はありません。
この店の近隣では、非常に多くの煙草の吸殻が路上に捨てられています。
歩きタバコの問題もあります。
乗り物を運転しながら喫煙し、灰を外にまく人もいます。
大人が手を垂れ下げた時の高さは、子供にとっては顔の位置であることも多く、火傷の危険があります。歩いている時、腕は思いの他大きく振られています。それがどこまで危険なことなのか認識することからマナーの改善につながるのではないでしょうか。
1.歩きタバコをしない(運転中も含む)
2.屋外であっても、灰皿のあるところの周りで吸う
3.吸い殻は必ず片付ける、灰皿の掃除も喫煙者で行う
4.室内で吸えるところでも、周囲にひと声かけてから
これらのマナー改善が見られないと、喫煙者に対する風当たりはやまない、いや今までの行動から手遅れかもしれないなあ・・・。
それでも、受動喫煙がなくなることはありません。
家庭でタバコを吸う事は許されるからです。
昨今、マンションのベランダで喫煙すると近隣の部屋の人から苦情が出るので自宅室内での喫煙をするしか逃げ場がなくなっています。タバコが嫌いな人から見れば、「そこまで追い詰められているのだから、喫煙しなさい」という声が聞こえてきそうです。
ここまでこじれたら、喫煙するしないがもとで人間関係がこじれて事件が起こってもおかしくないなあ・・・・
喫煙者のみなさん、残念ですが相当分が悪いです(ノД`)シクシク
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