「くすりや」の「現場」

薬屋が見た、聞いた、考えた、さまざまなことを書いていくブログ。「ブログに書いてある情報は一般的なものです。ご自身に合ったものにするにも、受診している医療機関のスタッフ、かかりつけの薬局の薬剤師に相談しましょう。」正論でぶっ叩かない医療者に!

マンガでわかる薬剤師はこうして生まれた!SNSで広まる薬剤師の仕事(おまけつき)

 薬局新聞掲載分よりさらにおまけを記載したものです。

今回は、Web掲載の漫画がTwitterで話題になリ、今年の1月に書籍化された「マンガでわかる薬剤師」(河出書房新社刊)の著者の油沼さん(twitter:@minddive_9)と監修のネーヤさん(twitter:@neeyanotubuyaki)にインタビューしました!書籍も話題となり、4月に増刷されています。

油沼さんは医療関係の資格は一切持っていない一般の方です。ネーヤさんは薬剤師です。

 

 

油沼さんにお伺いします。書籍でも言及されていますが、ネーヤさんのブログを見つけたのが2016年の冬とのことですが、たまたま発見されたのでしょうか?

 

油沼「はい、たまたまかどうか分かりませんが 「薬剤師 結婚」で検索したらヒットしたのがネーヤさんのブログでした。 身内が薬学部を受験するので、 『薬剤師ってどんな仕事してるの?』『薬剤師のライフスタイルってどんななの?』と、様々なブログを見て回りましたが、殆どのブログが薬学に関する専門的な記事ばかりでした。

『え?薬剤師さんって患者のことみてないの?』という疑問まで出てきましたね(笑)。 そんなときにネーヤさんのブログにたどり着きました。 『これ、面白いな』と思い過去の記事をたどっていくうちに『ああこれは漫画にしないと勿体無い』と思い、『他のヤツらが目をつける前にアタシが漫画にするっ!!!』と、急いでネーヤさんにメールをしました。」

 

一般的な薬剤師のブログは「医薬品の情報」や「文献紹介」のような薬剤師向けの情報を薬剤師向けにまとめたものが多いですが、ネーヤさんのブログは、一般の方にもわかるように、業務のことをきっちり押さえたエンターテイメント作品になっています。

患者さんのことを書くと法に触れてしまいますが、誰だか特定できないように仕上げているのも素晴らしいです。

 

 

油沼「(ネーヤさんのブログは)薬剤師と患者の会話があるのが良かったと思うんです。

会話のくだりがあると一気にドラマ性が増しますし、親しみがわきますので…無色透明な存在だった薬剤師さんたちに色が付きましたね~」

 

患者さんとの会話ですか!確かに、物語形式なので漫画との親和性が高くなりますね。

 

ネーヤさんに質問します。

油沼さんからメールが来た時、どういう印象を持ちましたか

 

 

ネーヤ「とりあえず、ビックリしました(笑) 『私のこんなブログが漫画にできるの?!?』 と言った感じです。 それと同時に、私のブログが漫画になったら嬉しいな!と思って、二つ返事で了承しました(^^)」

 

ブログが漫画になったときはどう思いました?

 

 

ネーヤ「すごく嬉しかったのと、『へー、漫画家さんにかかると、私のブログがこんな風に生まれ変わるんだ!!』と言った感じでした。」

 

相思相愛ですね(笑)このWebマンガはどのように盛り上がっていったのでしょう?

 

ネーヤ「Twitterで拡散されてw」

 

油沼「ですね。Twitterの力は大きかったです!!いやーでもネーヤさんが拡散する前って、RT(リツイート:フォロワーに他の人のツイートを見せること)が50件未満とかでしたよ?ネーヤさんが拡散することで、他の薬剤師にもどんどん拡散され、100件以上に!」

9話(「ジェネリック、あります」)のときとノロウイルスの話(書籍未掲載:「ノロウイルスのお作法」)で凄い拡散されましたね~」

 

ネーヤ「ああ、あれで一気に火がつきましたね!

私のブログはインフルエンザで結構認知されたから、ウィルス関係が多いですねwww」

 

確かに、ネーヤさんのブログは漫画にしやすいけど、油沼さんの更なる工夫が加わって実用的なエンターテイメントになってますね!

 

 

油沼「笑わせるように仕向けてるので…(笑)かなりハッチャケさせてます」

 

ネーヤ「ですね(笑)私のオフザケを上手く仕上げてくれてます(^^))

 

油沼「薬剤師漫画を描くときはコメディタッチで行こう!って昔から決めていました。」

 

書籍化しての反響はいかがでしたか?

 

油沼「まあよく売れたなあってところです、はい。

『面白い』という声は頂いていますが『タイトル悪いよね』というのが殆どの人の共通意識ですね(笑)。

 

油沼さん、漫画を描く前と後で薬剤師に対する認識はどう変わりましたか?

 

「薬剤師に対する認識はガラリと変わりました。

描いてからというか、ツイッターでいろんな方をフォローするようになって『あー普通の人が多いな』といったところです。でも『結構占い見ますよ』という方が多かったのには驚きました!!!

なんでや科学のコやろう?!( ꒪⌓꒪)

そして「薬剤師不要論」については『バカなこと言ってるよなあ』という認識です。

薬の世界(というか人体という世界)は知れば知るほど難しいです。一つ知ると5コ疑問が沸くレベルで迷路ですねこれは。」

 

 

タイトルに関して、他に候補はありましたか?

 

油沼「『走れ!薬剤師!』ってタイトルとか『ためになる薬屋の話』とか『クスリとリスクと薬剤師』『薬局の正しい使い方教えます』…とか沢山候補は出しましたが…どうしてこうなった?!(笑)()

 

ネーヤ「私は漫画らしく、『花丸薬局は今日も大騒ぎ』とかがいいと思ったんですけどね(笑)」

(注:マンガ本編に登場する薬局の名前が花丸薬局です)

 

「マンガ」とタイトルにあるのが良かったと思います。

残念ながら薬剤師はまだまだ業務内容を知られていませんし(号泣)

 

油沼「いまだに『お薬を袋に入れて渡す人』って考えている人は多いんだろうな…とは思います。

どーーーーーやったら伝わるかなーーーこの難しい仕事オオオ!!!と地団駄踏む毎日です。」

 

どの仕事も他の仕事には見えにくい プロの工夫がありますからねえ。

油沼さんにお伺いします。今後の展望と、薬剤師の情報発信に望むことは?

油沼「守秘義務のあたりは厳しいと思いますが、ネーヤさんのような(物語性のある)ブログが多くなると薬剤師の仕事が一般の人に理解してもらえるなあって思います。 漫画描く人たちの中には『私が(俺が)新しいジャンル開拓してやるぜ!』って人がいるんです。 そういう人たちにとったら薬剤師という職業は正直…おいしいです(*ノω\*)

なのでドンドン書いてくれると嬉しいですね。色んな薬剤師さんの色んな視点で漫画を描きたいのでネタは常に募集中です!」

今後は「マンガでわかる薬剤師」を含めていろいろな薬剤師の世界を描いていく予定の油沼さんにネタを提供してくださる薬剤師の方はぜひ油沼さんまでご連絡下さい!


薬剤師さんの備忘録(油沼さんのブログ)
http://aburanuma.sakura.ne.jp/aburanuma/phrma/top.html

おねぇ系薬剤師の言いたい放題(ネーヤさんのブログ)
https://薬剤師求人検索くん.com/neeya-blog/

 

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