今回は、2020/7/15発行号の薬局新聞の記事を掲載します。
「リモート交流の活発化などコロナ禍でも精力的に活動!
パワフル薬学生の挑戦」
新型コロナウイルス感染拡大により、各地での企業による薬学生向けの合同説明会が中止になっているなか、薬学生の松村歩美さんは3月上旬にオンラインを通して全国レベルの合同説明会を手掛けました。1人の薬学生が経験と行動力を活かし、構想から10日ほどでZOOMによる説明会を実現。さらに学生らが働いてみたい薬系企業の企画にも発展しています。何かと閉塞的なコロナ禍にあって、リモート交流で精力的な活動に踏み出すパワフルな薬学生を取材しました。
「その場に居なくても伝わる大盛況」
――全国薬学オンライン合同説明会の経緯を教えて下さい
オンラインでの合説を呼びかけた2月27日の私のツイートに、今回協力してくださった竹中孝行(株式会社バンブー代表)さんがリプライくださったことからスタートしました。最初は正直不安もあったため、本気半分・様子見半分だったのですが、「学生も困っている人が多いのでは」という竹中さんのリプライをいただいた瞬間に「やるぞ」という覚悟に変わりました。
告知文とPR用デザインを作成し、どの程度の規模感で開催するのかをTwitterを用いて周知しながら竹中さんとイベントの細かい部分を一緒に考えていきました。告知の時点でスタッフも募集し、主にTwitterにて発信をされている方々を巻き込みながら企画を進めていくことを意識しました。
――合同説明会はどのような形式で行ったのでしょう
オンラインで会議ソフトのZoomにより、企業説明会のブースに当たる「ルーム」を4つ用意し、各社持ち時間20分(PR10分+質疑応答10分)、終了後移動時間10分で30分のユニットを作り、同時刻に4社ずつそれぞれのルームに振り分けて1時間に8社/5時間で計40社が参加可能な枠組みを作成しました。
学生も企業もそれぞれの自宅やオフィスなど普段いる場所から参加できる仕組みです。企業は画面共有に資料による発表が行え、学生は顔を出さなくて構いません。
――実際の様子は?
学生177人、企業37社が参加しチャットで参加者の熱いコメントがリアルタイムで共有されるなど、ほとんどの方が初めてZoomを利用したとは思えない盛り上がりとなりました。チャット機能があるので参加者の熱いコメントがリアルタイムに伝わり、Twitterを用いて自身の企業説明会へ誘致するためにPRされている方もみられました。
匿名可能だったこともあり、福利厚生や人事制度といった通常では聞きづらい質問も活発に寄せられ、企業の方々もチャットで学生とやりとりする新しい感覚を楽しんでおられたように思います。
運営スタッフと企業様とのコミュニケーションがとても自然で、多くの企業の皆様から好評をいただきました。
ーその後、参加者の声をもとに新しいイベントも実行されました
「企業の理念や想いが伝わるものを」という学生や企業からの要望にお応えし、 5月17日に【第1回 働いてみたい!薬系企業アワード】を開催しました。
5つの項目について学生が投票し、「最も働いてみたいで賞」を決めるという今までにない斬新な企画も打ち出しました。
満足度も大変高く、3月に開催したオンライン合説以上のやりがいを感じています。
HPに開催レポート、事後インタビューなどの記事を随時更新予定です。
「コロナ禍でも学生発の交流イベントを精力的に実施」
松村さんは、以前から様々なイベントを手掛けており、その経験が今回につながっています。
〇近未来カンファレンス
「多種多様な価値観が共存する場で自身の心の内を主張できる“安心安全が担保された挑戦の場”を提供する」ことをコンセプトとした交流イベントで、大学生や若手社会人を対象として2018年6月から半年ごとに開催。2020年3月12日現在で関西4回・関東1回開催し、延べ120名以上を動員。
2020年3月22日に東京で2回目を開催予定だったものの、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、オンライン企画「全国近未来カンファレンス」に変更して開催。
〇薬剤師×薬学生トークセッション
「薬剤師と薬学生がコラボレーションして社会的インパクトを与えたい」というツイートに反応した薬剤師の稲田伸一氏(株式会社リンク代表)とのオンラインイベント。2019年1月に企画後、8月開催までの期間を丸ごとコンテンツ化するために期間限定オンラインコミュニティを作成し、計34名の薬剤師・薬学生が参加した。
「パワフル薬学生の“成し遂げたい使命”」
――薬学生の立場での活動に加え、カフェバーで日替わり店長を務めたり学生インターンとして女性就職プロジェクトに関わるなど幅広い活動に取組んでいますが、将来はどんなことをやりたいですか?
私には『国民のヘルスリテラシー向上に寄与できるようなシステム構築に携わる』という、生きているうちに成し遂げたい使命があり、そのためのkeyとなるものが『他分野との連携』だと考えています。
具体的にどの分野との連携が良いのかについては模索中ですが、芸術分野には特に注目しています。いつか様々な経験を生かして政治家、大学教授といった立場で人々の先陣を切っていけるような存在になれたら良いなと考えています。
とはいうものの、私の根底にあるポリシーは『私が私らしく生きていく』ことなので、この考えに沿うようなキャリアを自ら切り開いていく予定です。直近の夢は『自分のこどもを抱っこしながら何かをテーマに100人以上の人の前で講演する』です。
これからも目の前に現れたわくわくする波に乗って、周りの方々と一緒に心が躍るような楽しみを作り続けていきたいなと考えています。
<参考>
https://www.atpress.ne.jp/news/210503
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