「くすりや」の「現場」

薬屋が見た、聞いた、考えた、さまざまなことを書いていくブログ。「ブログに書いてある情報は一般的なものです。ご自身に合ったものにするにも、受診している医療機関のスタッフ、かかりつけの薬局の薬剤師に相談しましょう。」正論でぶっ叩かない医療者に!

薬剤師フィールドリサーチ(48)「保険薬局が民放ドラマの提供広告を出すことの是非について」

今回は2020/9/2発行の薬局新聞「薬剤師フィールドリサーチ」の記事を掲載します。

 先日より始まったドラマ「アンサング・シンデレラ」。いわゆる大手薬局チェーンが提供して広告を出していました。そのことに関して、SNS上で意見が出ていました。
 「こんなところで広告を出したら『調剤は儲かっている』と医師会からクレームが来る」「そもそも原資は税金ではないのか」と多くは否定的な意見でした。

これに関して、私は問題ないし提供を出していいと考えています。これには2つ理由があります。

1つは、今回のドラマは、普段薬局を利用しない層に業務内容を伝える効果的な手段と認識しているからです。薬剤師会や行政が出すような啓蒙では、健康な人は意識が届きにくいです。むしろ有名な役者が薬剤師を演じるほうが効果的です。もう1つは現在提供を出している企業の売上の全てが調剤報酬ではないからです。それぞれの企業は市販薬も販売しています、対し、製薬企業の日本での売上の多くは医療用医薬品によるもので、税金や保険料からの売上です。

「ドラマを見て自分たちの仕事についての認知が広まる、と言っている薬剤師は自分たちで何もしていないじゃないか」といった苦言をつぶやいていた方もいましたが、それは対象が別なのではかいでしょうか。まだ病気になっていない多くの人たちに広報をする裾野を広げる活動と医療従事者や行政に対する働きかけは別の手段で同時に行うべきことと思います。

 

 

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