「くすりや」の「現場」

薬屋が見た、聞いた、考えた、さまざまなことを書いていくブログ。「ブログに書いてある情報は一般的なものです。ご自身に合ったものにするにも、受診している医療機関のスタッフ、かかりつけの薬局の薬剤師に相談しましょう。」正論でぶっ叩かない医療者に!

ワクチン戦争

 今回のブログ、科学的要素はほぼありません。むしろ、科学をやっている人が毛嫌いするような歴史と地理と現代社会のどろどろの話です。それゆえに、科学をやっている人が知っておく必要のある話です。

 

 今回取り上げる「ワクチン戦争」ですが、開発合戦の話に限りません。ワクチンを通して世界の覇権を握ろうとする話です。

 なお、筆者は高校の時に現代社会と世界史を少しだけやってあとは日本史を適当にかいつまんだ程度の理系です。

 

1.イスラエルはなぜ早くワクチン接種行われたか

www.mofa.go.jp

 外務省による紹介をご覧になればわかるとおり「イスラエルの外交方針は自国民の安全確保が第一」です。これ、どこの国家も当たり前のように思うのですが、世界史の教科書などを読めば分かる通り、通常のレベルではないです。

 中東和平問題とは 経緯と争点(BBC)

https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-51291327

ざっくり言えば、エルサレムはユダヤ人の土地かアラブ人の土地かについて、何百年、いや千年単位で争っている話です。周辺をアラブ国家に囲まれたユダヤ人国家のイスラエル、とにかく油断したら即周辺国家にやられてしまう環境です。男女ともに兵役義務があります。それゆえ、自国民を守るために「自国民のワクチン接種のデータをファイザー社に提供することを引き換えに先行接種を行った」のです。とはいえ、それまでの治験である程度安全なのはわかっていましたので、先行接種に踏み切れたということです。COVID-19で死ぬか、ワクチンの副反応で死ぬか、戦争で死ぬか賭けた形です。(接種を決めた当時はワクチンの効果と有害事象についてまだまだ未知の部分があった)

 ユダヤ民族、知的水準が高い人が多いので、このあたりの理解が良いのか死ぬのが嫌なのか受け入れました。とにかくノーリスクを求める、もしくは正常化バイアスが必要以上にに強い日本人ではできない芸当です。

 余談ですが、中学生向けの資料集に「中東和平問題を解決するにはどうすればいいか」という、実現して成功したらノーベル賞受賞確実なほどの難問が掲載されていました。(この問題の回答は「人類補完計画」以外ないと思っています。「シン・エヴァンゲリオン劇場版」で、碇ゲンドウの独白で結構聞こえのいいことを言ってるんですが、ネルフを支持する人はどうも少ないようです。まあ、御託を並べてはいますが、最終的な目的が「死んだ嫁に会いたい」なので呆れられるわけです・・・。ネルフはどうやってあの戦闘機を作って動かしているのでしょうか?全部冬月先生が人工知能で動かせるようにしたのでしょうか?それとも冬月先生についてきた研究者が多くいたのでしょうか?曲がりなりにもゲンドウくんも科学者ではあるのですが・・・)

 

 と思ったらこんな問題も

www.haaretz.com

パレスチナ人には予防接種が行われておらず、人道的な問題になっているとのこと。集団免疫の形成にも影響が出るはなし。

<2021.5.27追記>

 ワクチン接種が進んで、落ち着いたと思ったらガザ地区でハマスと軍事衝突していますね。ハマスもパレスチナ人に紛れて攻撃をしているのでよろしくないのですが、自分たちが生き残るためにワクチン接種をしたというのは嘘ではないようです。

 

2.台湾はなぜ強固な検疫と行動制限ができたのか

www.mofa.go.jp

これまた領土を奪われるかどうかの間で暮らしている話になります。

今もまさに「一つの中国」を主張する中華人民共和国、中区共産党に主権を狙われているところです。(COVID-19の混乱に乗じて100年待たずに取り込まれてしまったのが香港です)

ja.wikipedia.org

 迫りくる脅威から民主主義を守るために、国民が団結した(中国共産党に支配されるとどうなるかは香港の例を見たら明白)といえます。オードリー・タン氏がすごいといわれていますが、その人の立場を考えるとそりゃそうだと思います。

business.nikkei.com

<2021.5.27追記>

急激に感染者が増した台湾。こちらはワクチンの納入が遅れているため、感染を抑えるのが難しいようです。

 

 

www.afpbb.com

で、中国が台湾のワクチン購入を妨害しております。コロナ禍に乗じて香港の民主化運動を封じた中国です。今度は台湾に同じことをしようとしておるようです。

 

 

3.ニュージーランドはなぜ封じ込めることができる?

www.newzealand.com

www.mofa.go.jp

 日本の3/4の面積に人口500万人(日本の1/20以下)まず人口密度が段違いに低いです。しかも、食料自給率は100%は余裕で超えていて、国境を封じやすい環境ではあります。自国でものをまかなえるなら、国境封鎖は容易いことです。

 

4.医療デマで戦争が起こる?

 ワクチンに関しては

ワクチンを輸出して輸入国に対し優位に立とうとする戦略と

ワクチンに関するデマを起こして接種者を減らし、敵国の国力を落とそうとする戦略が存在します。

 上の記事が後者の例で、下の記事が前者の例です。

 実際のところ、正当な治験を十分に行わずに発売した中国製の不活化ワクチンは効果が不十分だそうです。ロシア製のワクチンも同様。この話題が出る前にmRNAワクチンを全国民の分確保した日本はかなり優秀と言えます。

 敵国民が感染症で動けない間に、自国の勢力を広げてしまおうと考える国もあるのです。それが、中露の工作だったりします。それぞれ自国製ワクチンを開発途上国に売り、何かあった時に自国に対し支援を取り付けようとするわけです。これがワクチン外交です。

 日本で反ワクチンを訴える人の中にも、他国の工作員がいないとも限りませんし、反ワクチンのSNS投稿に中国の言葉遣いを用いたものがあるという情報があります。ここまで大きな話になっています。

 

 

www.toonippo.co.jp

bio.nikkeibp.co.jp

 

 ワクチンに限らず、特に中国共産党の動きは警戒すべきと思っています。

(チベットやウイグル、その他少数民族に対する迫害や民族浄化、中国海警局の船舶の東シナ海航行問題→香港の次は台湾、尖閣諸島、沖縄と)

 Twitterで聞いた話では、中国人はソーシャルゲームでもかつプロセスを楽しもうとせず、違法なチートを用いてでも勝つことにこだわる、これがゲームの社会のち庵を悪くしているとのことです。最近の在日中国大使館のツイートの問題もあります。

www.sankei.com

 

 こういう話をすると、耳をふさいでしまうピュアな人が多い医療業界ですが、こういった現実は知っておくことが大事です。医療従事者だけでない、全国民。

 

 こういうえぐい話をあまりしないでいようにするには

自国でワクチン(や効果のある薬)を作れるようにして、自国民のを確保した上で積極的に他国に融通できるようにし、世界的に優位に立つことではないかと思います。

そのためには科学は大事。学術は軍事とは独立、ということは言うとれんのです。(もちろん、科学的検証はプロパガンダとは別物であるべきです)

 

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