今回は2021年5月19日発行の薬局新聞「薬剤師フィールドリサーチ」の記事を紹介します。
2021年4月、和歌山県立医科大学に薬学部が設置されます。また薬学部できるの?という疑問の声がありますが、こちらの大学は公立大学で、ほんとうに考え抜いて設置された印象があります。
近畿地方にある国公立の薬学部はもともと京都大学と大阪大学。かなり高い難易度の大学で、出身者が医療の現場に出ることは多くありませんでした。和歌山県立医科大学薬学部は、入試日程を京都・大阪両大学と同じ前期日程にし、併願できないようにしています。研究思考の薬学部の滑り止めになってしまっては、地域の薬剤師不足が改善されないと判断したのでしょう。
病院薬剤師の学会でも、薬剤師不足は奨学金返済に追われる私立大学出身の学生が病院を選択しないから、という意見が出ていました。学費の安い公立大学でなおかつ中程度の難易度の大学出身者は、病院薬剤師を選択してくれるのではないか、という期待があります。
そういえば、今回の薬剤師届出表、出身地と卒業した薬学部を記入する項目がありましたね。薬学生が出身地に戻るのかそうでないのか調査し、地域での需給について調査したいのでしょう。本当に必要なところに医療職の人が供給されるにはどうすればいいのか、厚生労働省も考えているのでしょうね。
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