「くすりや」の「現場」

薬屋が見た、聞いた、考えた、さまざまなことを書いていくブログ。「ブログに書いてある情報は一般的なものです。ご自身に合ったものにするにも、受診している医療機関のスタッフ、かかりつけの薬局の薬剤師に相談しましょう。」正論でぶっ叩かない医療者に!

予防接種の年齢による優先順位

 COVID-19ワクチン接種、高齢者から始めたことに対し若者から批判が出ています。

しかし、リスクが高い高齢者から始めたのは間違いではないと考えます。

 ワクチンの製造に時間がかかること、それよりも早く感染性の強いデルタ株が登場したのが原因と思われます。

 

★世代別背景

1.80代以上

  ほぼ全員働いていないので解除が必要な場合を除くと呼び出しやすい

 感染した場合の死亡リスクが高い

→接種のメリットがわかりやすい

→呼ばれたら来てくれる可能性が高い
(小規模自治体では指定日時に来れば接種できるようになっていた)

以前ほどは延命を希望する確率が低い

相続の準備を済ませている人もままいて、家族も覚悟ができている

この世代で1200万人ぐらいいる

問診の手間が増すので、かかりつけ医での接種が効果的

 

2.70代

 延命、相続に関しては準備し始めている人もいる

 80代に比べてまで自分で動ける

 問診の手間が増すので、かかりつけ医で接種が効果的

 

実は65歳以上で3000万人を超えます。
1版人数が多いのは40代ですが、50-7代は大きな人口の差はなく、1600万人前後です。

 

3.60代

 前半と後半で変わってくる

 延命に関しては積極的な割合が増える

 まだ動ける。ネット予約が自分でデキる人も結構いる

 親の介護をしている人もいる。

 会社を経営していたり、子や孫の面倒を見ている人もいる

 (金銭的に世話をするよりも実地で文字通り世話をしている)

50-60代で相続の話をしている人も少ないので、子世代のトラブルも出てきそうです。

 

4.50代

 働いている人が大多数

 子供にお金がかかる

 高齢者の子供世代

 この世代が倒れると三世代全て金銭的に共倒れになる場合が割と多い

 

5.40代

 感染した場合の死亡リスクが高くなり始める

 子供にお金がかかりだす

 親世代はまだ元気なことが多い(介護までは至らないことも)

 この世代が倒れると子供がしんどい(お金も心身も)

 職域接種、大規模接種向き

 

6.30代

 子供に手がかかる。現時点ではお金もかかる。

 親世代はまだ働いている

 この世代が感染すると死亡リスクは低いが、療養時の世話が大変である

 副反応による発熱が出た場合、仕事を休みにくい(働いている世代共通)

 かかりつけ医を持っていない→大規模接種向き

 主婦:職域接種で家族と一緒に接種(同じ日は避ける)

 

7.20代

 副反応が強めに出る傾向がある

 今まであまり病気になっていないので、38度の熱が出ただけで大きな症状に思える。(世代が進むに連れ、病気になって苦しんだことがある経験が増えるし、病気になった場合に家族に与える影響が大きくなるので、予防しようという意識が増す。)

 子を扶養していない人が多い。

 重症化リスクも低い

 かかりつけ医を持っていない→大規模接種向き(街なかでやるのも手)

 

こうなると、やはり効率的には高齢者から始めるのは良かったのではないかと考えます。呼んだら来る高齢者と呼んでも来ない、工夫の必要な若者と。年齢が低くなればなるほど、接種会場に来てもらう手段を多く必要としますし。それと、少子高齢化で若者の人数自体が少ないですし(汗)

 

 

 

 

 

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