先日、眼科に行った時にこのようなサプリメントのパンフを目撃しました。
サンテルタックス20+ビタミン&ミネラル | ルテインのサプリメント「サンテルタックス」|参天製薬
一般の店舗には置いていない、サプリメントでした。製薬メーカーも大変です。
こちらの、「ルテイン」と「ゼアキサンチン」の効果についての論文(栄養補助食品として消費者庁に認められた際に科学的根拠として用いられた)を見ました。
ルテインの機能性の科学的根拠に関する点検表(こちらは他のルテイン含有食品の資料です)
http://www.caa.go.jp/foods/pdf/A150-kinou.pdf
先の論文、
健康なアメリカの大学生対象にルテイン+ゼアキサンチンのサプリメントを服用させて、プラセボを服用した人と「黄斑色素光学濃度」「血清ルテイン濃度」「色覚コントラスト」「光ストレス回復時間」「グレア障害」を比較。前者4つは有意差あり。150人の学生が参加し、109人が最後まで試験に参加。(卒業したため)
この結果を、日本の中高年にそのままスライドさせることはできるだろうか?
今度は、加齢黄斑変性症になるリスクの高い、アメリカの中高年から高齢者を対象とした試験です。
こちらはしっかりとした研究を行っています。
加齢黄斑変性症のリスクの高い50-85歳の人(4000人以上の試験)を対象に、
5年間観察されたものです。
こちらはAREDSサプリメントの効果に関する試験。
この結果アメリカではAREDSサプリメントが推奨されるようになりました。
その成分は
ビタミンC、ビタミンE、亜鉛、銅、βカロテン
AREDSサプリメントを服用した上で
1つめの試験
プラセボ
ルテイン+ゼアキサンチンを追加したもの
DHA+EPAを追加したもの
ルテイン+ゼアキサンチン+DHA+EPAを追加したもの
で観察
2つめの試験
1つめの組み合わせで
AREDサプリメントの成分に工夫をした試験を行った。
AREDサプリメントのまま
βカロテンを除いたもの
亜鉛を減らしたもの
βカロテンと除き、亜鉛を減らしたもの
結果、AREDサプリメントからβカロテンを除いて、ルテイン+ゼアキサンチンを追加したものとAREDサプリメントの間で、加齢黄斑変性への進行リスクの抑制が確認された。(それ以外の比較では有意差なし)
アメリカで推奨される加齢黄斑変性対策のサプリメントはこの成分の組み合わせです。
ルテイン(10mg)
ゼアキサンチン(2mg)
ビタミンC(500㎎)
ビタミンE(267mg)
亜鉛(80mg)
銅(2mg)
というわけで、上記のサプリメント服用は加齢黄斑変性へのリスクを軽減させると示唆されます。(日本人でのデータがないためこのような表現にしました。)
最初に登場した、サンテルタックス+ビタミン+ミネラルはルテインとゼアキサンチンは上記のサプリメントとほぼ同じ量ですが、他は少なめです。食事で摂る量を勘案したものと思われます。(70歳以上の女性で上限はビタミンE650mg、亜鉛35mg、銅10mg)
日本人の食事摂取基準(2015 年版)の概要(pdf)
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