最近、サプリメント界隈で盛り上がってきている「エクオール」という物質。更年期にはこれ!みたいな扱いをされているので本当にそうなのか?と思い、グーグルで検索しました。
まあ出るわ出るわサプリメントの広告のサイト。学術的な記事はないのかと思って、化学式が書いてあるWikipediaで概要を調べてみました。
どんな化学式かはわかった。
腸内細菌によって、イソフラボンの一種であるダイゼインより代謝されて作られる物質。この腸内細菌を持つ人は、日本人では50-60%。(なお、ヨーロッパでは25-30%らしい)
ステロイドではないのにエストロゲン受容体に作用します。エストラジオール(エストロゲンの中で最も生理活性が高い)に比べてヒトエストロゲン受容体βに対しては20%、ヒトエストロゲン受容体αに対しては2%です。これを大きいと取るか小さいと取るか。
実際のところ、まだ効果があると認定するには十分ではないようです。(ランダム化比較試験も行われていて、効果があるという論文はあります)Pubmedで検索しましたところ、いろいろな疾患に対して試験を行っています。
更年期障害の諸症状
骨密度
乳がん
脂質代謝
いずれも「大豆製品を多く摂る人で差が見られた」というものから、「エクオールを投与して実験が行われた」というものまでさまざまです。
今回のまとめ
エクオールの効果はエストロゲンの作用をちょっと助けるかもしれません、という程度しかわかっていない
女性ホルモンのバランスが崩れて心身の不調を訴える場合はやっぱり婦人科に行くべし
大豆製品やマメ科植物の摂取に集中せず、いろいろなものを食べよう
広告サイトのSEO対策は見習いたいが、検索の上位に出過ぎ
Wikipediaは脚注の論文まで読めば案外利用価値はある
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