今回は、こちらの記事を見ての感想を述べます。
記事タイトルが煽ってますね(著者の本文も煽っている印象があります)
実際のところは、
「ごめんやけど、熱出てすぐ受診してもインフルエンザとハッキリ診断できない場合があるやで〰できたら1日待って来てや〰」
という程度です。
インフルエンザの迅速診断キットの機能に限界があって
発熱後24-48時間後がバランス良く判定できるんですわ。
によると、
発熱後24-48時間後では
感度92%、特異度96%と
非常に確率が高いです。
感度:疾患である場合、検査陽性である確率
特異度:その疾患でない場合、検査陰性である確率
では、土日が関係して検査できない場合はどうすればいいか?
同論文によると、
発熱後12-24時間と、発熱後48時間以降の感度・特異度はこちら。
発熱後12-24時間
感度:66% 特異度:97%
発症後48時間以降
感度:59% 特異度:100%
大きく変わりませんが、抗インフルエンザ薬で治療できるかどうかの差はあります。
もし、土日祝日で休日診療のあてがない場合でも半日は待つと検査の精度が高くなります。ただし、本格的にぐったりしている場合や既往症の問題があったり、水分も摂れない尿も出ない、物が食べられないなどの症状があれば受診する方がいいでしょう。
特にお子さんが小さい場合は待てないでしょうねえ。
じゃあ、どうすればいいか?
発熱した場合は、次の日は休みと会社や学校には伝えましょう。
次の日に検査しないと正確にはわからないのですから。
人手を手配する側から見れば、早く連絡してくれる方が助かります。
連絡する時には、次の比必ず受診すると伝えると、対策を取るというのが伝わって会社や学校も安心すると思います。
「インフルエンザかどうか判定するには1日かかる」
これを定着させたい。
★診断書がないと休めないという問題について
ズル休みを危惧しているのでしょう。
この場合も、明日受診するから明日休ませて、それ以降は受診してから伝えるという対処でいくといいでしょう。
学校は出席日数を評価するのを止める
会社は全員がフルパワーで動いて当たり前、それで仕事の見積もりと立てるのを止める
ことが必要なのではないでしょうか。
ズル休みが許せない。
気持ちはわかります。ややこしそうな仕事の時に限って休む人もいますね。
もう少し上手に休めばいいんですけど、
なぜかズル休みした日の様子を職場で話したり、
さらにはSNSに画像や映像付きで上げてしまったりする人
(文字だけの場合は内容によっては家で寝ていたという説明がつきますが)
がいるんですね。詰めが甘いとしか言いようがない。
ただし、精神的に一杯一杯になった場合は別です。それはズル休みといえど自分の心身が悲鳴を挙げているのですから。
休んだ時に起こったことを取り返すのは自分です(上司がかぶってくれることもありますが)それを職場の同僚や同級生や先生がやいやい言うことではないです。
★症状がキツイ、早く治したいという意見について
症状がキツイ、早く治してあげたいという気持ちもわかります。
医療従事者の想像する「症状がキツイ」は更に上を行きます。一刻を争う症状の人を日々見ています。
比較対象が相当激しいので、軽症といってしまう部分もあります。
なお、インフルエンザの重症はホンマに一分一秒を争う症状です。この重症になるかどうかは、非常に申し訳ないのですが、運としかいいようがないのです。これも医療の限界です。
ワクチンを予防接種すれば重症化の確率が下がるというのはいろいろデータが出ています。それでもゼロにはなりません。
これも、医療側の認識と患者側の認識の違いでしょうか。こちらを少しでも縮めるところから始めたいです。
★医療側の人員が足りない
こんな趣旨のコメントもありました。
「医療側の人員が足りない?そんなの患者には関係ない」
いや、あるんですよ。オオアリですよ。
繁忙期に円滑に回せるだけの人員を置け
→閑散期は暇
→その期間は休んだら?
→その間どうやって医療従事者は食べて行けと・・・
繁忙期に一年間暮らせるだけの給与が出ればいいですが・・・
→社会保障費の増大(自費で支払う人がいれば話は別)
→しかし、税金や保険料は上げてほしくない
医療従事者は安い給与でやればいいじゃない
→必要な仕事だけれども、食べていけない給与だったら働けないといって他の職に就く
ざっくりいえばこんな感じです。
ほんま、医療側と患者側の水が埋まってほしいです・・・
やはり、インフルエンザ対策として求められるのは
みんなインフルエンザ予防接種を受けよう
ですね・・・・
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