2020年「医療情報の共有化」運用の方針 費用の抑制にも期待
という報道がなされて、「紙のお薬手帳は要らない、自分たちのしてきたことは何だったのか」と嘆く薬剤師も多いでしょう。
紙のお薬手帳が導入されたのが平成12年(2000年)。
12年も経ったら技術が向上しているのも当たり前です。
医療側での治療情報があればお薬手帳は要らないかと言えば必要です。
wikipediaの「おくすり手帳」の項目によると
- お薬手帳に患者は何も書き込んではならないと誤解している人が多いが、患者は自由記載できるので 薬の効き目や服用してからの体調変化の記録を患者自身で記録しておけば、次の診療に役立てることが出来る[4]。
- 薬や体調に関して医師や薬剤師への質問事項をメモ代わりとしてお薬手帳に記載することで、次回診察時や薬局訪問時にお薬手帳をみせる事で忘れずに質問することができる[5]。
- ドラッグストアやコンビニエンスストアで購入した薬の名前などを患者自身が記入することも推奨されている[1][2]。
というわけで、患者が書き込んでもいい旨の記載があるのと
・小児科など、短期で症状が変わって飲む薬が変わる場合に前の薬を使う場合に神のほうが記載が簡単である(記載が面倒で、前の医療機関の薬を中止させて新しく薬を処方するのは医療費の無駄である)
・小児の場合は体重
・一包化したことや印字の工夫、服薬指導の要点を薬剤師が記載する
・停電した場合に電子媒体だとデータが取れない(災害時でも使えるネットサービスという紹介があったが、東日本大震災のように被災地が散在している場合は電力の復旧に時間が掛かるし、電源車が来ても他のことに電気を使う可能性がある)
・電子媒体の場合の漏洩の危険は紙よりも情報拡散が容易で、取り戻せない。
・市販薬の購入については対象外である。セルフメディケーションを推進するには市販薬の服用履歴は必須。市販薬を販売する場所でも閲覧できるようにはなっていない。
ので紙の手帳は残るし、お薬手帳の有用性が証明されているからこそ、今度は医療情報全体に拡大させようという発想になったのではないかと楽観的に見ています。
<紙媒体のお薬手帳の長所について、追記します>
1.お薬手帳を用いて、他の医療職や介護職との簡単な意思疎通を行うこともできます。
正式な文書や電話するほどでもない事柄を、患者に関わる人が容易に共有できます。電源も要らないし、ネット接続できない状況でも共有できます。
2.処方変更があった場合、その理由を記載することで、状況が変化した時に処方の最適化がしやすくなります。医療情報の共有化が行われた場合でも、これらの医師の意見がデータに乗るかどうかは不透明です。
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