「くすりや」の「現場」

薬屋が見た、聞いた、考えた、さまざまなことを書いていくブログ。「ブログに書いてある情報は一般的なものです。ご自身に合ったものにするにも、受診している医療機関のスタッフ、かかりつけの薬局の薬剤師に相談しましょう。」正論でぶっ叩かない医療者に!

薬剤師フィールドリサーチ(138)「ようやく!容器代の実費徴収」

 今回は2024/4/24発行の薬局新聞掲載「薬剤師フィールドリサーチ」の記事を掲載します。

 

 今年の診療報酬改定でようやく画期的なことが実施されます。

薬の容器代の実費徴収許可です。

 小児科や耳鼻科など、水剤をよく扱う医療機関では水剤の容器代を貸与という形で徴収しているところと、容器代は貸与だから徴収できないとしているところに分かれていました。使用した水剤の容器を容器代がもったいないからと再利用してほしいと申し出てくる保護者が時々いて、衛生的ではないと押し問答する場面がこれまでに多々ありました。

 レジ袋が有料になり、容器にはお金がかかるという世間の認識が高まったこの時期、容器代を徴収されてもおかしくないなと思ってくれる方ばかりであってほしいです。レジ袋有料化でも特に問題は起こりませんでした。多くの薬局が徴収している金額はほぼ実費です。利益など殆ど出ません。薬局の待合室に容器の納入価格を掲示したいぐらいです。

 しかし、現在では乳幼児の医療費は無料のところが大半となっていて、今さらお金をいただくのも躊躇する薬剤師が出現するのも想像に難くありません。容器代がかかるのを嫌って、散剤を希望される患者さんも出現するのではないかと想像しています。(薬を飲ませてくれる保育園がたまにあるのですが、1回分ずつ持ち運びやすい散剤のほうが好評です)

 今後は、原材料費の高騰から、分包紙の費用も徴収できるようになっていくのでしょうか。そうなると、散剤や一包化を断る患者さんが出現しそうで新たな問題が発生しますね。

 

 

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