「くすりや」の「現場」

薬屋が見た、聞いた、考えた、さまざまなことを書いていくブログ。「ブログに書いてある情報は一般的なものです。ご自身に合ったものにするにも、受診している医療機関のスタッフ、かかりつけの薬局の薬剤師に相談しましょう。」正論でぶっ叩かない医療者に!

「体が弱くて働けない」を言語化する

 今回のブログ記事、科学的な検証は全くありません。

 

 「体が弱くて働けない」を言語化するのがテーマです。

 

1.体が弱い人ってどんな人?

 病気で治療している人(診断で就労禁止されている人から普段は動けるけど突発的な発作で生活に支障が出る人まで)

 治療を必要とする程度ではないが、気候条件などで突発的に体調が悪くなる人

(なんとなくの体調不良であるため、積極的な治療をするより「やりすごす」ほうがメリットが大きい人)

 正社員の一般的な労働時間である「1日8時間、週5日労働」では寝込んでしまう人

 自分の体調管理の微調整が難しい人

 (体調管理が難しく、突発的に体調を崩すことと、体が弱いことは別の概念なのですが、体の強い人の場合は頻度が少ないですが、体の弱い人は頻度が高い上にかなり敏感に配慮しないといけません)


2.「体が弱いのに、遊べているじゃないか!ずるい」

 こう思う気持ちは非常によくわかります。特に、そういう人と一緒に働いていたり、同居している家族だと。一般的な人がするべき(と認識している)タスクをやらずに遊んでいるのですから。そのタスクを分担している側から見れば「遊んでいないで、私がやっているタスク(本来はその人がするべきと思っている)を手伝ってよ!」と言いたくなる気持ちはわかります。

 

 しかし、こう認識すれば自分のイライラは軽減されるのではないかということにたどり着きました。(まだ結論ではありません)

 するべきこと(仕事、家事など)しかできない生活だと(遊べないと)、心の栄養がなくなり、するべきこともできなくなってしまう。

 体の弱い人も、健康な人と同じく仕事も遊びもこなしたいんです。しかし、体力や健康の容量が少ない。それならばどうすればいいか?

 仕事も遊びも程々に。

 

パワー容量150%の人と60%の人がいます。

 150%の人 75%仕事 75%遊び

 

 60%は最初から75%でやるのは無理です。

 60%の人は、150%の人がやっているだけの仕事も遊びもできません。最初から無理です。となると、周りから見れば「60%全部仕事してほしい」でしょうが、それだとギスギスして、元気がなくなり60%だったパワーが50%40%と下がっていってしまうので、同じ縮尺で 30%仕事30%遊びでいくのが落とし所なのでしょう。

 

3.「倒れるんだったら無理しなくていいから、働かなくていいから」

 これ、周りの人から見れば本心なんですよ。がんばらなくていいから、コンスタントにタスクをこなして欲しい。倒れて働けなくなる。残されたタスクは周囲の人で分担する。突如増えるタスクほど、心身ともに与えるダメージは大きくなります。「お互い様」と言われても頻度の上では不平等。

 体調が悪くなる前に休んで欲しい。これも体の弱い人にとってはつらいようです。普段、普通の人よりこなせていない負い目があるから頑張ってしまう。

 

 通常、60%のパワーの人が週4日働いた場合

 60% + 60% + 60% + 60% =240%です。

 

これが最初に無理をして80%出した結果、週の1日休んでしまった場合

 80% + 60% + 40% + 0% = 180% です。

 

 60%のぶんを他の人が手伝っています。

 

 突然増える仕事は、同じ量であっても計画的に進めている仕事よりも心身とももダメージが大きいです。

 

 体の弱い人は、なるべく倒れる頻度を下げて、周囲の人が突発的にその人のタスクをやらないでいいようにするのが、体の強い人と弱い人の共存なのでしょう。

 無理をすることを一切放棄して働くのが、体の強い人にも弱い人にも言えるでしょう。

 「無理しないなんて、他の先を進んでいる人たちに追い抜かれる!」「もっとやれる!」という人に対しては

1.会社での仕事以外でそのパワーを使って

2.会社は副業を容認して、パワーの強い人に働ける場を用意する 

のがベターと思います。

 (ほんとうは、それぞれが出来る力でやる、自分と違うパワーを持つ人の動きに惑わされない、振り回されないことです。それぞれが持つ力が違うことを認識することです。しかし、人が自分の価値観以外で判断することは難しいです。特に、経営者と言われる人、管理職と呼ばれる人にはそれぞれが保つ力が異なることは知っておくべきと考えます)

 

 これ、「くすりや」のブログとして妥当なのかわからないのですが、「無理な働き方をしない」ことは健康につながることなので、いいとしましょう。

 

 

 

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受動喫煙対策は科学的に かつ それ以外の危険の対策も必須

 煙草の害とその対策については、科学的な妥当性をもって判断し実行するのが妥当と考えます。

 受動喫煙対策は、煙草の害が煙以外にも存在することを踏まえた上で実行されるべきと考えます。

 というわけで、受動喫煙のリスクについてまとめたサイトの紹介です。

sugu-kinen.jp

www.ncbi.nlm.nih.gov

受動喫煙と子供の虫歯に関する論文はたくさん出てきます。

屋外における受動喫煙防止に関する日本禁煙学会の見解と提言

屋外で喫煙した場合に煙が飛ぶ範囲のいついての論文もあります。

半径7mまで煙は飛ぶようです。

 

http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11201000-Roudoukijunkyoku-Soumuka/0000070592.pdf

 厚生労働省 受動喫煙防止対策の現状と課題(pdf)です。

 

 個人の好き嫌いのレベルで話すと、国民の間で要らぬ分断が生まれます。これは他のいろいろな問題でもいえることです。「私が正しい」「私が正しい」と基準を自分に合わせてほしいと願うのが本能ですが、これほどまでに多くの人がいればそれを合わせるのは容易ではありません。

 

 昨今受動喫煙防止のための政治的な動きで、お互いを罵倒するような論調になるネット上の意見を見て、「これは歩み寄りはできないな」と思いました。医療者の意見も「禁煙ファシスト」と聞き入れられない状況になっていますし。医療者も「健康第一」と正論で押し付けている印象があります。

「内容は正しいけど、あの人が言っているから聞き入れられない」

「内容は正しいけど、言い方が気に入らないから言うことを聞けない」

という幼児のいやいや期と同じ思考になっていると思われます。

 まっとうな医療を拒否したり医療者の言うことを聞かない患者が出てくるのは、こういった医療者の正論で押す力が強すぎるのもあると思います。患者が感情面で受け入れるのを待てない治療が存在するので、押し切ってしまうこともあるのもわかります。

勿論、受け手の患者側にも「共感ではなく客観的な正しさ」を受け入れる能力が必要ですが、知識量が大きく異なる関係ですので、医療者側の歩み寄りがやや多めになることでしょう。

  症例報告の段階ですが、犬の受動喫煙も問題になっています。犬の場合、屋外に散歩している時に路上に落ちているタバコを食べてしまう危険性も高いのでより注意が必要です。

 

臭いを完全に客観化することはできません。ゆえに、喫煙者を臭いからという理由で別の場所に隔離することは正当性を欠きます。

 

 室内禁煙で受動喫煙リスクが高まるという理由で室内の禁煙を勧めていますが、諸外国では室外禁煙の規則は日本よりもゆるいです。喫茶店のオープンテラスでは喫煙できます。外でも灰皿のある箇所では喫煙できます。

 日本での屋外での喫煙マナーはどうでしょう。

 

f:id:miyaq:20170806102757j:plain

 

 コンビニエンスストアの店頭のゴミ箱です。タバコの灰で天井の汚れがついたものと思われます。このコンビニエンスストアには灰皿はありません。

 この店の近隣では、非常に多くの煙草の吸殻が路上に捨てられています。

 歩きタバコの問題もあります。

 乗り物を運転しながら喫煙し、灰を外にまく人もいます。

 大人が手を垂れ下げた時の高さは、子供にとっては顔の位置であることも多く、火傷の危険があります。歩いている時、腕は思いの他大きく振られています。それがどこまで危険なことなのか認識することからマナーの改善につながるのではないでしょうか。

 

 1.歩きタバコをしない(運転中も含む)

 2.屋外であっても、灰皿のあるところの周りで吸う

 3.吸い殻は必ず片付ける、灰皿の掃除も喫煙者で行う

 4.室内で吸えるところでも、周囲にひと声かけてから

 

 これらのマナー改善が見られないと、喫煙者に対する風当たりはやまない、いや今までの行動から手遅れかもしれないなあ・・・。

 

 それでも、受動喫煙がなくなることはありません。

 

 家庭でタバコを吸う事は許されるからです。

 昨今、マンションのベランダで喫煙すると近隣の部屋の人から苦情が出るので自宅室内での喫煙をするしか逃げ場がなくなっています。タバコが嫌いな人から見れば、「そこまで追い詰められているのだから、喫煙しなさい」という声が聞こえてきそうです。

 ここまでこじれたら、喫煙するしないがもとで人間関係がこじれて事件が起こってもおかしくないなあ・・・・

 

喫煙者のみなさん、残念ですが相当分が悪いです(ノД`)シクシク

 

 

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あさイチ!2017/12/18「患者力」の特集について

 第一の印象は「自分の治療に関して受け身の人が多いんだなあ」と思いました。

徐々に時代は変化していっています。受け身の人の理由が「医師に嫌われないようにするため」ってのもありそうです。

 

1.治療方法の選択について

 

 

  治療方法に選択肢がある場合は、

患者さんの生活、価値観が治療の選択にかかる要素が大きい(もしくは入り込む余地がある)ものと捉えるとよいと思います。患者さんの治療後の生活が良くなることが治療の成否に関わる状況なので、医師に丸投げされたわけではないと解釈するといいです。

 勿論、そんなことは言ってられない場合は治療が先に行われることもあります。

 

 「わからない、調べるのもめんどくさいから先生決めて」というのが価値観でもいいのです。

 「なるべく治療のことは考えたくない」でもいいのです。

 「自分の価値観よりも、他人にどう思われるかを重視します」

 「焼肉を月1回食べたい」

 「長患いしたくない」

でもいいのです。

今まで人に気遣って生きてきた人や、考える習慣がなかった人が、いきなり今までの考え方を変えろと言われても難しいことは自然なことです。医師に忖度する性格の人もいるでしょう。

(12/21補足)

 

 言い回しによって印象が違ってきます。丸投げされた印象を与えない言葉遣いにすれば、やることは同じことでも医療者と患者の信頼関係は深まると思います。

(補足ここまで)

 

 

 

2.医療情報の調べ方

ここでも、検索ワード

「site:go.jp」「site:ac.jp」が登場しました。

最近、Googleの検索機能が改善されたので、上位に怪しげなサイトが出る確率は低くなりました。

 あとは、病院の公式サイト(できれば大きな病院のものをおすすめします:標準化された記載になっています。)も調べるといいでしょう。患者さん向けの治療ガイドラインもおすすめです(これはgo.jpで調べられるかも)

 

3.治療は患者と医療者が協力して

 患者さんのいつもの状態

受診・前回診察後から今回までの経緯

薬の在庫数

を箇条書きにしたメモにして持参すると診察時に必要な情報が伝わります。

医療機関によってはサイトに問診票をアップしていて、あらかじめ患者側でダウンロードして記載できるようになっているところもあるので、活用してはどうでしょうか。

 

 

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エクオールってどうよ?(2017)

 最近、サプリメント界隈で盛り上がってきている「エクオール」という物質。更年期にはこれ!みたいな扱いをされているので本当にそうなのか?と思い、グーグルで検索しました。

 

 まあ出るわ出るわサプリメントの広告のサイト。学術的な記事はないのかと思って、化学式が書いてあるWikipediaで概要を調べてみました。

エクオール - Wikipedia

 どんな化学式かはわかった。

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腸内細菌によって、イソフラボンの一種であるダイゼインより代謝されて作られる物質。この腸内細菌を持つ人は、日本人では50-60%。(なお、ヨーロッパでは25-30%らしい)

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f:id:miyaq:20170830155316j:plain

ステロイドではないのにエストロゲン受容体に作用します。エストラジオール(エストロゲンの中で最も生理活性が高い)に比べてヒトエストロゲン受容体βに対しては20%、ヒトエストロゲン受容体αに対しては2%です。これを大きいと取るか小さいと取るか。

 実際のところ、まだ効果があると認定するには十分ではないようです。(ランダム化比較試験も行われていて、効果があるという論文はあります)Pubmedで検索しましたところ、いろいろな疾患に対して試験を行っています。

 更年期障害の諸症状

 骨密度

 乳がん

 脂質代謝

いずれも「大豆製品を多く摂る人で差が見られた」というものから、「エクオールを投与して実験が行われた」というものまでさまざまです。

 

 

今回のまとめ
エクオールの効果はエストロゲンの作用をちょっと助けるかもしれません、という程度しかわかっていない

女性ホルモンのバランスが崩れて心身の不調を訴える場合はやっぱり婦人科に行くべし

大豆製品やマメ科植物の摂取に集中せず、いろいろなものを食べよう

広告サイトのSEO対策は見習いたいが、検索の上位に出過ぎ

Wikipediaは脚注の論文まで読めば案外利用価値はある

 

 

 

 

 

 

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google検索で表示される医療情報の質の進化への対処

 

 先日、googleの機能更新が実施され、医療情報の検索結果の改善が行われました。

www.buzzfeed.com

検索してみました。

「がんとは わかりやすく」

f:id:miyaq:20171208100049j:plain

 

確かに、病院や公益社団法人などのサイトが優先されるようになりました。

あまり変わっていないものも。

「葉酸 サプリ」

f:id:miyaq:20171208100307j:plain

広告ばかりです。

 

www.buzzfeed.com

 医療関係者が、患者にわかり易い言葉で情報を発信することをgoogleは呼びかけています。

 ここで、私は悩みます。

 わかり易い言葉で書くのは当ブログのモットーなので歓迎すべきことだが、

間違ったことを書いてしまい、健康被害が出てしまったのでが問題だ。

 どんな人が見るのかわからない。

 ブログを見ている人全員に理解できる言葉で解説するのは難しい。

 

対処方法を考えました。

「ブログに書いてある情報は一般的なものです。ご自身に合ったものにするにも、受診している医療機関のスタッフ、かかりつけの薬局の薬剤師に相談しましょう。」

とヘッダーに挿入することになりました。

 

 公共機関や医療機関のサイトや信頼に足る医療従事者のブログの記事を見てざっくりとした知識を頭に入れた上で、医療機関や薬局に相談する利用方法をしてくれると、相談する側も相談される側も効率的ではないかと考えました。

 

 まったく知識のない状態で医療・介護スタッフを相談で拘束するのは彼らが専門性を発揮する支障になりえます。相談業務も大切な仕事ですが、知識を技術として国民に還元するのも大きな役割であり、彼らにしか出来ません。

 

 話し合いの時間が制限されているからこそ、国民はまっとうな知識を得る必要があります。それを効率的にするために、googleはまっとうな情報を早く検索できるようにしたのでしょう。自分で解釈できる人は医療情報を自分で読んでまっとうな解釈をする。知識を得てから相談をする。

 

 自分で解釈できない人は専門家のアドバイスを受ける。これからはますます高齢者が増えます。個人に合わせた情報提供を必要とする人が劇的に増えます。相談対応に時間を割くべく、機械で処理できる作業は機械が行ったり、専門家により一般的にわかりやすく解説された医療情報を提供することで、ほんとうに個別の解説が必要な人に専念することが出来ます。(疾患などが複雑で一般的な解説では対応できない人や、情報の処理が苦手な人があてはまります。)

 

 「医療情報はネットに掲載するな」

「怪しげな医療書籍は発売するな」

「すべて医療者の言うことを聞きなさい」では対応できない世の中ですよ、

だから医療者自身が良質の情報を提供しましょう、私たちはその準備をしました。とgoogleは言っているのでしょう。情報の質を高めることでgoogleの検索サイトとしての地位を高める経営戦略であると考えます。

 万が一、ネットに医療情報を掲載することが禁止されたとしても、多くの人が求める情報を掲載する人は続出するでしょうし、知人の口コミまでは抑えることは出来ません。

 

 医療や介護の資格を持ったライターや記者を増やすのも方法です。(残念ながら、臨床をしていない資格者に対し、冷たい対応をする医療者が少なくないのも現実です)

多くの医療従事者が情報発信することで、良質な情報がめだち、耳障りの良い怪しげな情報を隠してしまいましょう。

 

 情報発信の場はネットだけではありません。健康相談会を開いたり、近所の行事の中でこっそり話題にしたり、職場での対応だったり。それぞれがいろいろな手段で情報発信、情報の相互交換をしていき、怪しげな情報が入り込むすきを与えないのがいいのではないでしょうか。

 

 

 

 

  

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高齢者の現場から

 スポーツジムの更衣室での会話です。

 

 80歳を超えたと思われる高齢の女性の方の会話です。これぐらいの年齢になると、独居の方も多く、お風呂代わりにジムを利用している方も多く、社交場となっています。

知り合い同士で、時には知り合いではない人も巻き込んで会話が弾みます。知らない人まで巻き込むのが大阪の特徴ではあります。

 まずは高齢の女性2名の会話を採り上げます。

A「久しぶりにかかったら、『もう少し間隔を詰めないと効果ありませんよ』と言われた。恩着せがましい。」

B「ほんまやな。忙しいもんなあ。」

何かの施術だったんでしょう。もしかしたら医療行為かもしれません。もう年なので、そこまで厳密に健康を求めなくてもいいじゃないかという本音が見えます。

 

また別の高齢女性の会話です。

C「年取ったらしんどいな。早よお迎えが来んかなあ」

D「ほんましんどい。」

C「でも死ぬんは怖いな」

D「死ぬのは怖いけど、それ以上にずっと寝たきりなんが怖いな」

C「頭もぼーっとしてボケてきたんかな。めまいするときもあるけど。すぐにおさまるとはいえ」

D「すぐおさまるんやろ?無理したらアカンで」

まさに本音の連発です。

 

 80過ぎても掛け合い漫才のような会話をする関西のおばちゃんたち。等身大で生きる。ほんま年取ったらこれでええと思うのです。無理なく生きる。それだけで十分努力してるのです。世間で「もっとやれるもっとやれる(でもお金は払わんけどな)」という人たちはどこまで正義を求めるのでしょう。

 

 

 勿論デマや人を騙すような医療を行うのは良くないですが、正しいこと、まっとうなことだけをすればいいというのは少し違うと感じます。いい塩梅で生きるのがええのではないでしょうか。

 

 

 高齢になったら、こういうお風呂付きのジムに行くのはメリットが多いと感じます。

1.入浴時の事故が起きてもすぐに発見される

2.お風呂のメンテナンスをしなくて済むので、怪我防止になる上にガス代水道代の節約につながる 

3.お互い待ち合わせをしないで済む程度のゆるい人間関係を構築できる。気を遣いすぎず、人との会話ができる。孤立しづらい

4.体を動かす機会ができ、フレイルの予防にもなる

 正しいものを追い求めすぎない。もう少し世界はグレーでいい。

 

 

 

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ノルレボスイッチOTC化に関する意見

 ノルレボ(緊急避妊薬)スイッチOTC化見送りについて

 結論から言えば OTC化賛成です。

ただし、包装を含めた販売システムの構築が必要です。

 

 望まない妊娠によるリスク

1.人工妊娠中絶

平成27年度衛生行政報告例の概況 母体保護関係

http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/eisei_houkoku/15/dl/kekka6.pdf

 年間176,388 件

年齢階層で言えば20-24歳が一番件数、実施率が高い。

(といっても、実際の件数では年齢階層35-39歳まで3万件)

→女性の心身の健康に影響

 

2.中絶できずに生まれてしまった子への影響

 最近では、子供が多い→性行為の強要というDVを疑われる事例もあるという認識が広がってきています。 DVであるなら、子供が育つ環境としてはよろしくないです。また、貧困の問題もあります。

 

 緊急避妊薬の市販化でこういったリスクが軽減される可能性があります。

 

 

ノルレボにたいする解説

miyaq.hatenablog.com

手前味噌です。

服用方法は難しくありません。

1回飲めば治療は終了です。そこから、次回生理まで待つことになるのですが、その間の安全を守る治療が存在します。そこは産婦人科で行われます。もしくは、精神的なショックがある場合もありますので、精神科との連携も必要な場合があります。また、事件性があるものもあるので、その場合は薬を飲んだら即警察に連れて行くことも有効です。

 それらの連携を図る上でも、薬品の包装に工夫をして、トレーサビリティを実施し、病院に行ったかチェックできるようにするのも手でしょう。販売時に個人情報を記録するのです。それぞれの包装に固有の番号を登録し、販売者がアフターフォローしやすい体制を作るのです。発売元から自動的にメールが届くようにしたり、販売者から服用後の効果についての連絡が来るようにしたり。ICTにより、こういう登録は難しくなくなっています。

 (この方法は、事前に購入して緊急時に他の人にあげた場合は追跡が難しくなります)

同時に妊娠検査薬を販売し、効果を確認するのもいいでしょう。

 もしくは、包装に治療方法を記載したり、薬剤師による説明時に起こり得ることとした文書を渡すなどしてはどうでしょうか。
 逆に、DVが疑われる事例の場合は行政との連携が必須です。

 

「72時間以内ならいつでも大丈夫だろう」という向きがあるのですが、早ければ速いほど効果があります。しかも効果は100%ではありません。市販を認めないのであれば、婦人科を24時間365日診察にしろという意見になるのも自然でしょう。

 

 過去の記事のコメントによると、

「避妊をしなくなる」という意見が多いんですよねえ。

1現行の避妊法は失敗しやすい

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3638209/

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3638209/table/T1/

によると、

一般的な使用方法での避妊失敗多いですね(汗)

アメリカの事例とは言え。日本も大差ないと解釈した方はいいでしょう。

医師が入れるミレーナなどは効果が高いのですが、出産経験のある女性やもう出産予定のない方に適したものなので、若年層には使いにくいです。

 

2.避妊したがらない人は今でも避妊しない

そう、モラル関係なく避妊失敗する事例がままあるという認識のほうが自然ですね。あと、男性で避妊をしなくなるほどの人は今でも避妊したがらないでしょうし、犯罪の場合は女性の事情など考慮するはずがありません。

 

 となると、専門家によるカウンセリング及びトレーサビリティの上での解禁がベターではないかと考えます。現行のOTC販売のように、販売後何年か経ったら非専門家でも売れるようにしない枠を作るのが良いと考えます。

 あとは、値段を安くして、「売ってもあまり儲からない」ようにする。すると、ビジネスの入り込む隙は狭くなります。

 

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