今回の新型コロナウイルス情報、治療や対策に関しやたらと間違った情報が流れるような印象を受けます。(中国で起こったという理由で中国人に対する攻撃的な意見があった、というのもありましが、医療の話ではないのでここでは触れません)
今回は、呼吸器内科や感染症対策や治療を主に行っている専門家が早期から情報発信しているので、その方の発信する情報(リツイートも含めて)を拡散するだけで上質な情報を提供できました。
下手に、専門ではない人が自分の生半可な知識だけで情報提供しようものなら血祭りになるほどの勢いで専門家の方々が発信していました。ここでいう「専門」というのは「感染症治療を普段行っている医師」「感染症専門医」「感染症の研究者」クラスです。
例えば
あれどこ感染症(今村顕史医師(東京都立駒込病院 感染症センター長)の管理するFacebookページ)
https://www.facebook.com/aredoko.kansen/
twitter.com
岩田健太郎・神戸大学医学研究科感染症内科教授
(政治的な動きとしてはどうかと思われるのですが、感染症対策に関しての知識のみは妥当です)
twitter.com
EARL先生(ブロガー医)
twitter.com
こういう専門の医師が、根拠を持った情報を提供していたら、他の診療科の医師でも自分の分かる範囲(正しい手洗いやマスクの効果についての論文紹介など)での情報提供にとどまるほどです。
外科医師であるけいゆう先生のツイート
Twitterというところ、どこに専門家がいるかわかりません。普段「にゃーん」としかつぶやかなかったり 仕事と全く関係のない趣味の話題しかしないアカウントの本業が専門的な職業ということはよくあります。そういう世界なのに、なぜ専門知識のない人がよく調べもせずに自分の試験を呟けるのでしょうか。私の考えを書きます。
1.専門家に知り合いがいない
Twitterでは自分の好きな人をフォローする傾向があるため(嫌いな人をフォローする物好きはあまりいない)、自然と似たような考えや趣味、仕事の人ばかりになります。
こうなると、異なるコミュニティに所属する人のツイートがタイムラインに飛び込んでくる確率は低くなります。たまに、いろいろなことに興味関心を示しをリツイートする人がいるので、そういう人からの情報が入ってくる以外新しいジャンルの情報が入りづらくなっています。
つぶやく内容を限定して、それ以外のことを全くつぶやかないアカウントや鍵アカウントにして特定の人としか接触しない場合はなおさらです。(ただし、鍵アカウントにしたり、拡散させる異タイプの人をミュートしたり「リツイートを表示しない」に設定するのは心の安寧を求めるためには効果的です。自分で検証できる人にはおすすめです。)
結果、知り合いに専門家がいないため、専門家がどのような過程を経てつぶやくかも知らずに自説を振りまく人が出てきます。ものを知らないがゆえの強さ、怖さがあります。
またしてもけいゆう先生のつぶやきを引用しますと
学習して新しい知識を得ていくと、「この事柄はどういう仕組みだろう」「なぜこんな事が起こるのか」とどんどん知りたい、知らなければならない、知らない知識が増えてきます。これは勉強していれば当たり前の事象です。まずは知らばければならない事柄の多さに恐怖します。次は、知りたいという願望が生まれます。そして学びます。知りたいという願望につながらず、学習をやめることも珍しくありません。
2.正しい情報を検証する手段を知らない
正しい情報を検証するための知識がない場合と
検証するという行為そのもの、その意義を知らない場合
どうやって正しい情報か道か検証するのか知らない場合
があります。
真ん中は知らない場合は致命傷です。
前者は勉強すればなんとかなりそうですし、最後も学べばなんとかなるでしょう。
自分の知識の程度や忙しさ加減によってどこまですればいいかは変わってきます。
本格的に論文を読むのか
ガイドラインや教科書のようなものを読むのか
専門家のつぶやきを見るのか
よくわからないので専門性を要する話題をしないのか
さまざまです。
3.自己顕示欲
目立ちたいという気持ちの人がつい話してしまうものです。時折見られる、有名人による根拠のない健康法や健康食品の宣伝は、お金のためでもあり自分が目立ちたいという願望を満たすためです。また、ママライターによる根拠のない医療情報の提供は「自宅にいながらにしてお小遣いが稼げる」という主婦の心のすきを満たすものだったと言えます。
怖いのは、インフルエンサーと呼ばれる人たちが、自身の持つ表現力や宣伝力を生かして間違った医療情報を提供する人たちです。共感を得ながら心をつかむやり方を、正しい情報を提供する側は持ち合わせていません。
医療に限らず、間違って捉えると命に関わるものの情報発信は慎重にしましょう。
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