2週間に1回しか更新しませんと言っておきながら、臨時の記事は書くのでよろしくお願いします。
本日は、名郷直樹先生の「65歳からは検診・薬をやめるに限る!高血圧・糖尿病・がんはこわくない」を紹介します。
タイトルを見ただけで「反医療本」のように見えますが、違います。(「違います」は青山繁晴さんの口調で)
医療に対しては敵でも味方でもなく、人生を楽しく生きるために利用するエッセンスという立場です。批判的吟味をもって検証しましょうという立場です。
「一番有効な医療はワクチンである」と言い切っています。
「薬にはない、他の人が病気になるリスクも下げる効果がある」とも。
一般の方向けの書籍なので、名郷先生の文章は非常に優しい言葉です。科学的な視点を持つことを勧めながらも、人(ここでは読者)の生き方にも配慮しています。65歳になったら検診をやめましょう、という主張であっても、「子供が自立するまで」とか「親を看取るまで」という風に自分のタイミングでいいと書いています。
科学的根拠を持って書いた文章をここまで優しい文章にできるのが本書最大の魅力です。
何のために健康でいるの?
自分と向き合って、考えてみましょう。
「とにかく、健康が一番」で思考停止していませんか?
健康じゃないと生きてはいけませんか?
健康でなくても生きていけますよ
世の中には病気や障害を持っていても生きている人がいる
老化を受け入れよう
健康でない期間は必ずある。それを申し訳ないと思う必要はない。
「健康が一番」も疑ってみよう。それは必ずしも正しくない。
私自身も、「親が死んだらもう好きにしてもいいよね」と考え、親の健康問題が浮上してきた現在では無駄に不摂生にしなくてもいいいけどがむしゃらに健康を追求する必要もないと思うようになってきました。ただ、献血ができるほどの健康は維持したいと思います。趣味が減りますので。
老化が来るのは避けられないので、なるべくやりたいことはできる年齢、その場でやっておいたほうがいいですね。悔いは残りません。
本書には書いていませんが、高齢になると内科的な疾患よりも、目や耳や歯、整形外科のメンテナンスをして楽しい人生を送れるようにした方がいいのではないかとも思います。もう食べられるものを好きに食べても寿命が変わるわけではないのならば。
もちろん、事故に遭わないよう気をつけることや無茶な行動をしないことは高齢でも大切です。
本書は一般の方向けの書籍です。すべての国民が読んでほしいです。医療従事者も、一般の方に科学的根拠を持って伝える場合の言葉の選び方の教科書として読んでほしいです。
一つ注文をつけるならば、紹介された研究データの出典を巻末にでも書いてほしかったです。そうなると高くなるのでしょうが。(医療従事者向けとして別に出版してもいい)
そして、いきつけの美容室には反医療本と反医療本を否定する本両方があるので、この本もおいてもらおうと思います。(*´∀`*)
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