「くすりや」の「現場」

薬屋が見た、聞いた、考えた、さまざまなことを書いていくブログ。「ブログに書いてある情報は一般的なものです。ご自身に合ったものにするにも、受診している医療機関のスタッフ、かかりつけの薬局の薬剤師に相談しましょう。」正論でぶっ叩かない医療者に!

根拠のない医療にも需要がある

 いわゆる「根拠のない医療」ですが、それなりに需要はあるようです。

 

 過去にも触れましたが、「医師の言動に傷つけたれた人、自分の見たくない事柄ばかり見せる医療者、医療という学問、科学的なものに敵意を持つ人」にとっては、「科学的根拠はないが、気持ちを満たしてくれる医療」は需要があります。

 

 ただ、この考えを貫く人は少なく、命が差し迫った場面では救急医療にかかることが少なくありません。ご本人が貫くつもりでも、家族はそうでもないこともままあります。その結果、救急外来にかかるも、それまでの治療が根拠がなかったり、そもそも治療データが存在しなかったりすると、治療に難儀することがあります。(同じ病気や怪我の治療でも、ある一定の病気や怪我を持っていると選べる治療が異なってきます。ある病気の方には、一般的な治療が命取りになる可能性もあります。そのため、医療的なデータが必要になります。)

 

上記のツイートどおりの流れになることが少なくありません。

さらに言えば、救急で受診して一命をとりとめたあとはまた科学的根拠のある治療を拒否するという、救急の医療従事者の心を折ることもあります。

 

 過去に反医療の方のツイートでお見かけしたことに、「医療は、救急、出産だけでいい」というものがありました。これがある意味反医療の根本にあると思います。「指図するな、好きにやらせろ、でも差し迫ったときお願いね。ただし、お前らのことは認めないからな」

 これ、反医療ではなくてもこういう考えが強い人います。もとより、人間のエゴの本質ではないかと思います。一般の方は、その考えが通じないし、それよりも治療を受けたほうがメリットが大きいとわかっています。

 「科学的根拠がないとわかっているが、気持ちを満たしてくれる医療を選んだ」のであれば、最後までそれを貫いてほしいと思うのが本音です。その「最後まで通す」には「家族にもその旨伝えて、人生の最後まで貫き、裁判などには持っていかないでほしい」というのも含まれるので、かなりの労力が必要ですが・・・。

 

 

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