「くすりや」の「現場」

薬屋が見た、聞いた、考えた、さまざまなことを書いていくブログ。「ブログに書いてある情報は一般的なものです。ご自身に合ったものにするにも、受診している医療機関のスタッフ、かかりつけの薬局の薬剤師に相談しましょう。」正論でぶっ叩かない医療者に!

カウンセリング化粧品をカウンセリングで購入するメリット

 今回の記事は、一見薬剤師業界とは関係のない記事構成になっています。

 

 いわゆる「カウンセリング化粧品」をドラッグストアで自分で選ぶことが一般的になってどれほど時間が経過しただろうか。

 

 「買うのを強制される」「似合わないものを勧められた」といった、カウンセリング化粧品の販売スタッフに対する不満の声を聞く。

 

 いや待てよ?「似合っている」と思うのは自分だけで、もっといい商品があるかもしれない。

 そうじゃないんだ、自分がやりたいことをしていればそれで幸せなんだ、他人の評価は関係ない、という意見もある。

 確かに化粧品は効果があるわけではない。肌に浸透するなんて実際にはない。(あっても角質層まで)だからといって無駄ではないと考える人もいる。無駄と考える人もいる。自分に対する武装でもある。化粧したという事実があるから、外に強気でいられる人もいる。

 

 私は、カウンセリングを受けながら化粧品を買う。自分ではその化粧品が似合っているのかどうかわからない頃からの付き合いだ。同時に、カウンセリングを受けないで化粧品を買うこともある。この場合はほとんど基礎化粧品だ。

 年齢とともに、似合う(もしくは肌に合う)化粧品は変わってくる。顔のパーツの一や肌の色、髪の色。その時時に合うものを選ぼうと考えるとカウンセリングは有用だ。

傷ついた細胞を修復するなどの化粧品の売り文句は信用しちゃいないが。それでも、肌に害を与えない化粧品を選びたい。年に数日かさかさになる程度の肌でもなるべく良い状態を保ちたい。

 他人の意見を取り入れながら、自分が使いたいものと折り合いをつけて購入するプロセスを経る場合もあれば、自分が使いたいという欲求をそのままぶつけて購入する場合もある。(店頭や通販)

 そのプロセスを選べるのは、化粧品が肌に強く働きかけないからだ。

 これが、医薬品のように体に強く影響を与えるものだったら自分ひとりで選べるか?そこまでの知識が自分にはあるか?自分の選択を受け入れて薬による有害事象を受け入れ、訴えることをしない自信があるか?

 ハッキリ言って、ない。

 自分の知識だけで買える自信はない。

 

 医薬品を通販で買えるほどの知識を持っていないことは、薬や病気の勉強をすればするほど痛感する。人に任せたほうがいいこともある。

 

 専門家の意見を聞いて、信頼のバックボーンを得て、その中から自分の使いたいこのを選ぶのが満足な買い物になるのではないか。

これは、セルフメディケーションのあるべき姿でもある。

 では、自分で選択できない処方箋調剤で「自分で選んだ」のと同じぐらいの満足を与えるにはどうすればいいか?効果的で簡単な使用方法の提案?カスタマイズされた使用方法の提案?

 

 化粧品に話を戻そう。

 年とともに似合うメイクの色も変わるし、そもそもの流行も変わっていく。カウンセリングをたまに受けて、時代の傾向と自分に似合うものの変遷を確認するのもいいだろう。案外自分では想定していない色が似合ったりもする。自分で買って似合わなかったり合わなかったりしても、自分は間違っていない、これで似合うんだと思いこんで使うも個人の選択だ。(店員との接客を嫌がる人は、自分で選んで買って失敗しても、それを失敗と認めないことも往々にしてある。失敗だったとしても反省しないことも多い。それだけ、自分で好きなものを選んだということは満足感を与える。)

 

 自分がカウンセリングを受ける場合、科学的根拠のない話はスルーしたふりをし、商品提案には耳を貸す。そして、使用後の感想を伝える。

 

 うまい販売員は、自分で選んだという感触を与える。個人の顔によって異なる使用方法を提案する。その商品を使えば確実に良くなるという印象を与える。買わされたという印象は与えない。

 

 店の人にも提案したい。

 個人の顔に応じた商品提案や、使用テクニックを教える技術があることを全面に押し出してほしいし、それを発揮して欲しい。そして、自社の販売チャネルの異なる商品の知識もつけて欲しい。願わくば他社も。

 

 そして、カウンセリングされた場合、店員から買うのを強要されると認識している人に効果的な方法がある。ココに提案する。

1.肌に合うか確認したい

2.一日塗ってどのような経過をたどるのか見てから買いたい

 これでカウンセリングを受けても購入しないで待つことが出来る。ほんとうに肌に合うかどうかは長時間つけていないとわからないこともあるし、日中の活動によってどの程度化粧が取れるかも自分につけてみないとわからない。それは販売している人もよくわかっているのでその場での購入は強制しない。(これらの発言をしても購入を強制するかどうかで販売員の質を見極めてもいい)

 

ただし、この場合は購入するならそのカウンセリングを受けた店で買おう。定価であっても、商品+カスタマイズされた使用方法の提案という価値があるのだから。

 

 

 

 

 

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