「くすりや」の「現場」

薬屋が見た、聞いた、考えた、さまざまなことを書いていくブログ。「ブログに書いてある情報は一般的なものです。ご自身に合ったものにするにも、受診している医療機関のスタッフ、かかりつけの薬局の薬剤師に相談しましょう。」正論でぶっ叩かない医療者に!

薬剤師フィールドリサーチ新年号特別企画「薬局薬剤師業務の幹となる教科書が続々と生まれる」

今回は薬局新聞1/1発行号薬剤師フィールドリサーチの「薬局薬剤師業務の幹となる教科書が続々と生まれる」を掲載します。

この記事を読んで書籍を買おう!

 

 

 新年あけましておめでとうございます!「くすりやの現場」です!今年もよろしくお願いします!
 薬学系の書籍ってたくさんある上に高いですね。もうどれを買ったらわからないぐらいです。通販のレビューやSNSで評判を調べてから買っても失敗することもあるぐらいです(と通販のレビューに書いてあるのを目撃しました)
私はもっぱら書店の購入です。薬剤師の間で話題になる書籍をすぐに手に取って、いいものは購入するようにしています。書店に行くといろいろ興味のあるものがあるので、ついもともと買う予定だった本以外も買ってしまいます。おかげで我が家には書籍の山が積み上がっております。なお、今日紹介する本はいずれも実際に買って読んでいます。

 

 ここ数年、薬局薬剤師業務の教科書の役割を持った書籍が続々と発売されています。こういう書籍が出るということは、必要としている薬剤師がいることと、書籍にするだけの積み上げられた叡智が積み重なったことの証明ではないでしょうか。
 全部買うと25000円ぐらいになりますが、買う価値はありますよ!

 

1. マンガではじめる薬局マネジメント: 薬局長サポートブック(南江堂 3080円)

 水 八寿裕 (著), 遠藤 さちこ (著)
薬学的知識★★ 法律知識 ★★★★★ ビジネスマナー ★★★★★

 こちら、先日取材した水さんの書籍です。薬局で勤務して数年、薬局長になることになりました。新人薬局長が薬局を運営していくことで成長していきます。こちらは薬の勉強というよりは、行政手続きや法律の解釈、職場での人間関係の構築、他の職種との連携のやり方など、薬剤師にむけたビジネスマナー本の要素も備えています。

 

 

2. デキる薬剤師をつくる現場の教科書 知らないと困る“163 の常識"を学んで即戦力に! 2019年 10 月号 [雑誌]: 調剤と情報 増刊 (じほう 3300円)

 亀井 美和子 (編集), 川添 哲嗣 (編集)

 薬学的知識★★★ 法律知識 ★★★★ ビジネスマナー ★★★ 
こちらは、薬局で行われるすべての業務に関するガイドブックです。
 薬局で、薬剤師として、行うことや挑戦したほうがいいことを網羅的に書いています。
トレーシングレポートって何を書けばいいのか? 保険の公費番号って何?って思った場合の入門書です。職場で十分な研修が行われない、中途や育児休業明けのように新人ほど教育が行われない場合におすすめです。


3. 「薬局で使える実践薬学」(日経ドラッグインフォメーション 6380円)

 誰も教えてくれなかった実践薬歴(じほう 3300円)

 山本 雄一郎(著)
 

 薬学的知識★★★★★ 法律知識 ★★★ ビジネスマナー ★★ 重さ★★★★
 今や若手から絶大な支持を集めている山本雄一郎先生の著書。「薬局薬学のエディター」と自ら呼んでいる通り、大学で得た知識を薬局で活かす方法を広く言語化して書籍という形で広めたというのは大きな功績です!
小説として読むなら「実践薬学」(ただし発売当初に「鈍器」と呼ばれるほどに重いので通勤中に読むのは大変)
通勤時に読むなら「実践薬歴」(じっくり読み通したらそれだけで服薬指導がうまくなります。必然的に薬歴も読みやすくなります)


4.「使い分けシリーズ」
(「薬局ですぐに役立つ薬の比較と使い分け100」「OTC医薬品の比較と使い分け」いずれも羊土社 各4180円)

児島 悠史(著)
薬学的知識★★★★★ 法律知識 ★★★ 読みやすさ★★★★★ 重さ★★★★★

発売されて2年間ずっとベストセラーの「薬局ですぐに役立つ薬の比較と使い分け」にこのたびOTC販売と受診勧奨を対象とした新刊が出ました!
 こちらのシリーズはテンポのよい文体と表を多く使ったビジュアルにこだわりがあります。今回の「OTC医薬品~」はその見やすさにさらに磨きがかかっています。薬剤師のみならず登録販売者が現場で読めるように工夫をこらしています!一つの項目が短いので、まとまった時間を取れない子育て中の方にもおすすめです!

 

著者の児島先生からのメッセージを頂きました!
見ず知らずの薬剤師が正論を語っても、なかなか受け入れてはもらえません。日頃から「この人に聞いて良かった」と思ってもらえる小さな成功経験を積み重ね、信頼関係を構築しておく必要があります。これは、医療デマが飛び交うことも少なくない今の情報化社会において、非常に重要なセーフティネットになります。「比較と使い分け」のシリーズは、そうした小さな成功経験の種として活用して頂ければ嬉しいです。

 


 いかがでしたか?ベテランの方にとっては現場で身についていてわかりきった内容かもしれません。しかし、こういった知識を「言葉にして」「一つのまとまった知識としてまとめ上げる」のは案外難しいことです。今回の書籍の著者の方も、忙しい合間を縫って執筆されています。それだけでも薬剤師に、そして医療に大きな貢献となるのではないしょうか。
 世の中の一人薬剤師の方、忙しすぎて同僚や先輩に質問できる環境ではない方、家庭の事情などで職場を離れている方にも書籍に書かれている知識は届きます。今回の特集が、そんな皆さんの助けになればいいと願っています。

 

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