今回は薬局新聞2020/6/3発行号「薬剤師フィールドリサーチ」の記事を掲載します。
今回の新型コロナウイルス感染症の流行で、少し軌道修正をしたほうがいいと思うことが出てきました。
「残薬」です。
今回のように、受診するのが難しい状態の時に薬の手持ちがないと、電話再診やオンライン服薬指導をするのが難しくなります。医薬品卸の配送が少なくなり、薬の入荷が通常より遅くなります。一旦薬が切れることになり、患者さんと処方した医療機関両方からがっかりされることになります。
ここで、薬局ができることは「受診は余裕を持って」と患者さんを啓蒙することと、処方する医療機関に「処方は余裕を持って」と伝えることなのでしょう。(ただし、すぐに治療に取り掛からないといけない場合を除きます)
今の事態になる前からも、「仕事が忙しくて病院に行けずに薬がなくなった」という患者問い合わせはよく聞きますし、親族の遠方での緊急事態(看病・危篤・葬儀)になったら1週間病院に行けなくなることは当たり前のように起こります。災害の時も、避難所が整備されるまで3日はかかります。
急性の症状以外の薬は、1週間ぐらい薬に余裕を持つことを残薬とは呼ばず、余裕とみなすようになれば緊急対応も余裕が持てるようになるのではないでしょうか。
薬剤師が行う残薬調整とは、薬そのものではなく、服薬を阻害する原因が何であるか、解決するためにできることはなにか考え、実行に移せることではないでしょうか。
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