「くすりや」の「現場」

薬屋が見た、聞いた、考えた、さまざまなことを書いていくブログ。「ブログに書いてある情報は一般的なものです。ご自身に合ったものにするにも、受診している医療機関のスタッフ、かかりつけの薬局の薬剤師に相談しましょう。」

「薬剤師の働き方改革」について(2)「心身ともに休んで、メリハリのあるシステムを作ることは国民利益につながる」

 薬剤師としての業務を、長期間継続していく方法としての「働き方改革」。

 そのために、業務に参画する人を増やす

       高いレベルの業務ノウハウを共有する

       必ず休む仕組みを作る

       薬剤師業務内で役割りを分ける

 

 ことの必要性を記しています。

 

 ★必ず休む仕組みを作る

 ただし、高みに登れそうな人数も限られます。本人の能力だけではありません、いろいろな制約で仕事にリソースが割けない人も多いからです。

 自分の事情

 家族の事情

 さまざまです。

 むしろ、仕事に全リソースをつぎ込める人のほうが少ないです。

 同じ医療職でも看護師は患者さんの支持を得ていますが、同時に働き方改革も行っています。過酷な労働だから支持を得られるというのは違うと思います。薬剤師も同様に女性が多い仕事です。(医療に携わる薬剤師の数で言えば3分の2)出産や育児、介護で一時十分な時間働くことが出来ない状況になる人が多いのです。

 在宅のクリニックや土日に開けている医療機関も医師は複数体制です。土日は代診の医師だったり、そこに携わる医師が順番で回したりしています。

 (もしかしたら、薬剤師が土日や夜など参加しない人が多いと思っているのでしょうが、これはシステムの組みようで対処できるのではないでしょうか)

 

 働く時間の制限は女性に限りません。親の介護や自分や家族の病気で働き方に制限が出てくる人も増えてきます。

 もし、

 医療・介護職に就いたら優先して家族を介護施設に入れることが出来るとか、

 保育園に優先して入れるとか制度があればいいのかもしれませんが、

そういった状況ではありません。

 

 最近は、所属するコミュニティがひとつではない人が増えた(多い)ため、どっぷりその業務に携われる人が減った結果、立ち行かなくなるものも増えてきています。仕事ではないけれど、PTAとか町内会の活動が立ち行かなくなっているのは、企業活動でバンバンやりたい人と地域活動をバンバンやりたい人が直接やり合わず(お互い別の世界にいるので直接対面しない)、どちらでもない人が振り回されているように思えます。

 (これは会社での仕事に限らず、地域活動、子育て、家事、いろいろな分野で「極めるのが大好きな人」によって起こされた無理のある質の向上の結果と認識しています。)「子育てや家事でこだわるのが大好きな人」が一番多くの人を心身ともに痛めつけているように思います(;・∀・)

 

 実は、週5日40時間働くのが体力的に無理な人も意外と多いです。定期的に通院を必要とする大きな疾患もないけれど、気候によって体調を崩したり、今詰めて作業すると倒れたりする人がいます。

 そういう人でも、週3日20時間だったら働ければルーティンの支援的活動には参加できます。それだけでも、薬局の外で活躍する人の助太刀になります。普段接している患者さんには優しくなれても、同じ状況の一緒に働く人には優しくなれないなんて本当にヒューマニュズムを持ち合わせているといえるのでしょうか?

 

 

 「止まると死ぬ」系の人は、まとまった休みを取ってそこでも活動的にしたがるのでしょう。しかし、「週5日40時間働くのも無理な体力の人」はまとまった休みよりも、こまめな休息を求めています。まとまった休みがあってもその半分ぐらいは疲れを取るために寝て過ごします。(実際、そのような友人がいますが、週2日の休みは連続でないと働けませんし、その2日の休みの1日目は必ず寝ていて、ひどい時には疲れが取れるのが2日目の夕方ということもあります)

 それと、年をとったら体力が落ちていきます。

 

★お互いのライフスタイルを尊重しよう

 

 制約のある人でも参入できるようにして、体調が悪くなっても引き継ぎやすい作業を行ってもらえば、お互い住み分けが出来ると思います。

 

 自分の働き方を他人に求めず、お互いの生き方を尊重するのがいいのではないでしょうか。 

 

 それでは働きたい人から「もっと働きたい」「不満」の声が出るかもしれません。

働きたい人は働けばいいんです。ただし、それを他人に求めないこと。理由があって働けないことを理解しましょう。あなたも、理由があって働いているのでしょうから。それが出来ない人が多いなら、一つの場での働く時間を制限して、副業を許すほうが余暇時間の選択肢として「働く」ことになるのだからお互い様なのではないでしょうか?

 

 ただ、ワーカホリックの人は注意してください。体が強い分、自分の体調の変化に鈍感です。知らぬ間に疲れが溜まって体を蝕みます。気づいた時に命を失ったり、後遺症で仕事に戻れない体になることもあります。そうならないためにも意識して休む習慣が必要です。体が弱い人はそれほど重症になる前に体のほうが警告を出します。ゆえに、体の弱い人は案外長生きです。意識して何もしない時間を作りましょう。 

 

そう考えたら、副業をしたり、自分の住んでいる地域の活動をしたりで薬剤師としての時間以外を持つことはメリットが大きいですね。勿論、自己研鑽をしても構いません。

 ある人は家庭、

 ある人は趣味、

 ある人は副業と、

 パワーを分散できます。さらにいえば、いずれ薬剤師を辞めるときに、自分には何も残っていなかったなんてことにはなりません。

 

 「太く短く」働く人よりも、「細く長く」働く人のほうが多くの人に影響を与えられます。たとえ、週40時間働けない人でも、40年大きな病気をしないで働くことができれば、その地域の患者さんの経過をよく知ることが出来ますし、後進に指導できます。表立って指導していなくても、接しているだけで指導になります。

  

 

 

 

休むこと、つまり仕事以外の時間を持つことはプラスです。

 患者さんの生活を鑑みて薬物治療に携わるとなったら、生活者の視点は必要です。自らが生活者としての時間を過ごし、感覚をつかむことも必須です。患者さんは生活の中で治療をしています。治療を生活になじませるには、絵空事のような治療では実現できません。スーパーで売っている野菜の値段を知らないで、栄養指導するのは重みが違います。

 また、体を休ませ、体力気力を充実させることで継続して業務に携わることが出来ます。

 休みはただ休むだけでなく、趣味に勤しんだり、勉強に励んだり、家事をしたり、それぞれが自由に自分なりの時間を過ごします。それが、患者対応の引き出しが増えることにつながるかもしれません。

 

 裾野が広がることで、多くの一般の国民にとって「がんばってるね」という評価をいただければ、一部の声の大きい人が「薬剤師は頑張っていない」と言っても返せると思います。(こういう人は、どんどん満足のハードルを上げていく人でもあると思います)

 

 誰がどうみても過酷な労働をしていても、納得しないタイプの人もいます。そういう人はどんなに頑張っても人の頑張りは認めません。他人を認める気がないのです。認めないでどんどん頑張らせる事が目的の人もいます。

 それに、過去に比べて一般の人の薬剤師バッシングは少なくなっているように思います。飲み方の工夫を教えてくれた、疑義照会で間違いを止めた、など地道な活動は国民に伝わっているようです。 

 

 家族や自分の状況に合わせて働ける人も活用したほうが裾野が広がって、バリバリ働きたい人がルーティンワークに縛られることが少なくなります。お互いの持ち場で頑張ればいいのです。

 多くの人が自分ができる範囲で仕事をし、支え合うことができれば、お互い効率的に思うのですが、どうでしょう? 

 

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