「くすりや」の「現場」

薬屋が見た、聞いた、考えた、さまざまなことを書いていくブログ。「ブログに書いてある情報は一般的なものです。ご自身に合ったものにするにも、受診している医療機関のスタッフ、かかりつけの薬局の薬剤師に相談しましょう。」正論でぶっ叩かない医療者に!

薬剤師フィールドリサーチ(123)「零売を医薬品安全供給の手段に」

今回は薬局新聞2023/8/23発行号の「薬剤師フィールドリサーチ」の記事を掲載します。

 

第7回医薬品の販売制度に関する検討会で医療用医薬品のうち処方箋医薬品以外のものを最小限販売するいわゆる零売について議論されました。この内容が「きちんと安全に供給する体制を作ることを省略していきなり規制する」といういささか乱暴なものでありました。

 すべての医療は医師の統括のもとに、という医師法の根本を大きく解釈した物言いで、現在の個人を尊重する風潮とは非常に相性の悪い流れになっています。
 このままの流れが続くと、セルフメディケーションも否定されるのではないかと危惧しております。
間違った医療を行うのは許せないというのならば、まずは「お願いしてお医者さんに出してもらった」と薬局のカウンターで患者さんが言うような処方をなくしてほしいですし、さらに言えばGLP-1作動薬を痩せ薬として対象ではない人に処方する美容系の医療機関も規制してほしいです。「今日は薬だけもらった」というのはもちろんです。

こんなに薬剤師の職能に干渉されて、薬剤師会は何も言わないのでしょうか。このままだと、医療用医薬品は医師に取られ、市販薬は登録販売者のもの(もしくはこれも医師に取られるかも)、薬剤師は何をする人?になってしまいます。

 セルフメディケーションによる社会保障費の抑制効果をもたらすためにも、安全に医薬品を提供できるように零売の体制を作ることが必須ではないでしょうか。

 

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