「くすりや」の「現場」

薬屋が見た、聞いた、考えた、さまざまなことを書いていくブログ。「ブログに書いてある情報は一般的なものです。ご自身に合ったものにするにも、受診している医療機関のスタッフ、かかりつけの薬局の薬剤師に相談しましょう。」正論でぶっ叩かない医療者に!

COVID-19の5類移行、つまりはこういうことですわ

 5/8よりCOVID-19が感染症法の扱いが5類になります。

www.mhlw.go.jp

その根拠

未知の感染症とはいえなくなるから。

病気の大体の治験が揃って、治療法もざっくりとできてきたから。

5類になる→1-4類ではないため

感染症の範囲及び類型について(厚生労働省)

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000739517.pdf

1-4類にはもっと仰々しい扱いをしないといけないような病気がありますね。

かといって、5類に分けられるものも重症度感染しやすさバラバラです。

(ヘルパンギーナから麻しんまで幅広いですね)

今までの知見から、5類に分類されるのは妥当と思われます。

 

この疾患に立ち向かう方向性

感染するかもしれないが、重症化する人をなるべく少なくすること

一度にかかる人をなるべく少なくして、医療機関にかかれない重症者を極力少なくすること。同時期に他の疾患に掛かる人の治療を妨げないこと。

 

そのために行ったこと

治療法の確立→確率には至っていないが、そこそこの治療の仕組みはできつつある

ワクチン接種→とりあえず成人の基礎接種(2回)は概ね行えた、小児が残されているのが大きな課題

 

5/8から変わること

行政による手厚い感染対策政策が縮小する

行政による患者の行動制限ができなくなる

(出勤に関しては所属する企業の考え方次第になる 

個人事業主は個人の判断)

学校保健法による出席停止はある

(発症した日を0日目として5日経過後症状が軽快し(解熱剤なしでも熱が下がるなど)2日経過した後)

www.city.yao.osaka.jp

濃厚接触者の追跡はなくなる

医療費に関してはかなりの部分が有料になる

(ラゲブリオ、ゾコーバ、パキロビッドパックといったものは当面無料)

保健所による入院調整が行われなくなる

毎日の患者数の報告がなくなる(週1回の定点観測)

 

 

 

5/8を境に変わらないこと

ウイルスと病気の性質

人間じゃないのでそんなもん知るか!ですね。人間の都合通りには動いてくれません。

ということは、

感染/重症化しないための対策

も変わらないのです。

 

今まで通りの感染対策は続けていきましょう。

人が接近する可能性のあるところではマスクの着用、

手洗い

手の消毒

適切なタイミングでのワクチン接種(年1-2回)

しかし、コロナは終わったとマスクを外す人も多いですから、

人混みにはいかない

という自衛も必要に思います。

経済的にはマスクを外して大声を上げる人のほうがお金をあっさり使ってくれるようなんで、マスクを外してほしいという圧があったのかもしれません。しかし、感染が怖いなら、咳や鼻水が出たときに「あのときマスクを外したから」とあとになって怯えるのが不安であるなら、マスクをするか人混みに出ないかなど対応をしましょう。有給休暇の少ない人は特に。(なお、筆者はいつどうやって有給休暇を使えばいいのか悩むほどです)

 基礎疾患のある人や高齢者は家にこもっていてほしい、自分たちは3年間我慢したんだ今度は自分が我慢しない側だと主張する向きもありますが、基礎疾患のある人達も我慢しなかったわけではないと伝えておきます。人間同士争っても埒が明きません。

 これからは、ここまでなら感染拡大しないと個人で考えつつ、その時時にあった社会活動をしていく段階に入ります。コロナ前には戻らず、感染・発症のリスクと社会活動をバランスよく行います。そのために、3年間の知見があります。

 

インフルエンザのときにもおったんですが、熱出て関節痛くてしんどいのに仕事に来て周囲に撒き散らす人も出て来ると思われます。会社によっては感染しても出席停止にならないところもあるでしょうから。インフルエンザよりも感染しやすい制圧しにくいので部署全滅もありえます。(インフルエンザでも部署全滅事例があった)

 

 医療従事者はなぜ厳し目のことを言うのかといいますと、立場上病気になるようなことを進めることができない、というのを理解していただけると幸いです。

 

 

 

 

 

 

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