「くすりや」の「現場」

薬屋が見た、聞いた、考えた、さまざまなことを書いていくブログ。「ブログに書いてある情報は一般的なものです。ご自身に合ったものにするにも、受診している医療機関のスタッフ、かかりつけの薬局の薬剤師に相談しましょう。」正論でぶっ叩かない医療者に!

google検索で表示される医療情報の質の進化への対処

 

 先日、googleの機能更新が実施され、医療情報の検索結果の改善が行われました。

www.buzzfeed.com

検索してみました。

「がんとは わかりやすく」

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確かに、病院や公益社団法人などのサイトが優先されるようになりました。

あまり変わっていないものも。

「葉酸 サプリ」

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広告ばかりです。

 

www.buzzfeed.com

 医療関係者が、患者にわかり易い言葉で情報を発信することをgoogleは呼びかけています。

 ここで、私は悩みます。

 わかり易い言葉で書くのは当ブログのモットーなので歓迎すべきことだが、

間違ったことを書いてしまい、健康被害が出てしまったのでが問題だ。

 どんな人が見るのかわからない。

 ブログを見ている人全員に理解できる言葉で解説するのは難しい。

 

対処方法を考えました。

「ブログに書いてある情報は一般的なものです。ご自身に合ったものにするにも、受診している医療機関のスタッフ、かかりつけの薬局の薬剤師に相談しましょう。」

とヘッダーに挿入することになりました。

 

 公共機関や医療機関のサイトや信頼に足る医療従事者のブログの記事を見てざっくりとした知識を頭に入れた上で、医療機関や薬局に相談する利用方法をしてくれると、相談する側も相談される側も効率的ではないかと考えました。

 

 まったく知識のない状態で医療・介護スタッフを相談で拘束するのは彼らが専門性を発揮する支障になりえます。相談業務も大切な仕事ですが、知識を技術として国民に還元するのも大きな役割であり、彼らにしか出来ません。

 

 話し合いの時間が制限されているからこそ、国民はまっとうな知識を得る必要があります。それを効率的にするために、googleはまっとうな情報を早く検索できるようにしたのでしょう。自分で解釈できる人は医療情報を自分で読んでまっとうな解釈をする。知識を得てから相談をする。

 

 自分で解釈できない人は専門家のアドバイスを受ける。これからはますます高齢者が増えます。個人に合わせた情報提供を必要とする人が劇的に増えます。相談対応に時間を割くべく、機械で処理できる作業は機械が行ったり、専門家により一般的にわかりやすく解説された医療情報を提供することで、ほんとうに個別の解説が必要な人に専念することが出来ます。(疾患などが複雑で一般的な解説では対応できない人や、情報の処理が苦手な人があてはまります。)

 

 「医療情報はネットに掲載するな」

「怪しげな医療書籍は発売するな」

「すべて医療者の言うことを聞きなさい」では対応できない世の中ですよ、

だから医療者自身が良質の情報を提供しましょう、私たちはその準備をしました。とgoogleは言っているのでしょう。情報の質を高めることでgoogleの検索サイトとしての地位を高める経営戦略であると考えます。

 万が一、ネットに医療情報を掲載することが禁止されたとしても、多くの人が求める情報を掲載する人は続出するでしょうし、知人の口コミまでは抑えることは出来ません。

 

 医療や介護の資格を持ったライターや記者を増やすのも方法です。(残念ながら、臨床をしていない資格者に対し、冷たい対応をする医療者が少なくないのも現実です)

多くの医療従事者が情報発信することで、良質な情報がめだち、耳障りの良い怪しげな情報を隠してしまいましょう。

 

 情報発信の場はネットだけではありません。健康相談会を開いたり、近所の行事の中でこっそり話題にしたり、職場での対応だったり。それぞれがいろいろな手段で情報発信、情報の相互交換をしていき、怪しげな情報が入り込むすきを与えないのがいいのではないでしょうか。

 

 

 

 

  

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