「くすりや」の「現場」

薬屋が見た、聞いた、考えた、さまざまなことを書いていくブログ。「ブログに書いてある情報は一般的なものです。ご自身に合ったものにするにも、受診している医療機関のスタッフ、かかりつけの薬局の薬剤師に相談しましょう。」正論でぶっ叩かない医療者に!

布マスクに対する医療従事者の仕打ち

2020/12/15追記

 

 飛沫を吸い込む度合いにおいて、不織布マスクのほうが優れていることが明らかになってきた上に不織布マスクの流通が安定してきました。

www.sankei.com

 この記事を読んで、「布マスクは効果がない」と完全否定したり果ては政権批判に持っていく人が結構いました。中には医療従事者もいました。

 春から夏の時点では、不織布マスクの供給が完全に足りなく、国民が口と鼻を覆う術を持たない状態でした。素材はどうであれ、全くマスクをしないよりはマシな状態でした。

 今は、外国からの供給や国内生産が増えてきて、国民に行き渡る状態になっています。それならば、より効果を期待できる不織布マスクを使用しましょうというものです。

 ただし、いつ外国からの供給が止まるかわかりません。マスクの製造国を調べてみましょう。MADE IN CHINAが多くありますね。どういう国であるかわかれば、現在持っている布マスクを捨てるのは時期尚早に思います。いつ供給が止まるかわかりません。

 上記記事にもある通り、たとえば不織布でも布より性能の劣る製品も市販されているので、その点は留意が必要」なので、布マスクが完全に劣るわけではありません。

 また、不織布による接触皮膚炎もあります。

  顔の大きさに合わせたマスクを選び、顔と接する面を減らす

  ゴムでかぶれる場合はゴムが当たる部分に保護剤を貼る

  不織布マスクと顔の間に布を挟んで皮膚を保護する

 という方法で対応するのが根本的な治療です。(薬を塗るほど皮膚の炎症が強い場合でも、原因となっている不織布と顔の接触を減らす処置は必要ですし、今の御時世に完全にマスクを外すのは無理です。布マスクの中には、不織布のシートを入れ込めるものもありますので、それを使用するのも有効です。
 不織布マスクをつけている箇所のうち、どの部分で皮膚の炎症が強いか、何が原因なのかによって、対処法が異なるので。自分の症状にあった対処法を教えてもらうために皮膚科受診をおすすめします。

 

 「不織布マスクをつける」という最善の策が無理でも、「布マスクをつける」次善の策である程度の効果が出ればカバーできる、という考えは大事です。

 

 布のマスクを持っている人は、古くなったもの以外は保管しておきましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

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