「くすりや」の「現場」

薬屋が見た、聞いた、考えた、さまざまなことを書いていくブログ。「ブログに書いてある情報は一般的なものです。ご自身に合ったものにするにも、受診している医療機関のスタッフ、かかりつけの薬局の薬剤師に相談しましょう。」正論でぶっ叩かない医療者に!

根本的な問題

  仕事をしていたり、SNS上での医療者と非医療者との会話で噛み合わないと思ったところがあります。

 

 医療者が「これは当たり前」と思って伝えるのを省略したことが、非医療者にとっては物事を理解するキモだったり、着眼点が非常に基本的なことだったり。

 どの分野でもそうなのですが、専門家にとって当たり前すぎるところが、非専門家には理解の鍵となる。

 

 ここを、丁寧な言葉で伝える、馬鹿にした物言いで伝えないことが、専門家と非専門家の分断を防ぐのではないかと感じました。

 

 ここに気づいた情報発信系アカウントが増えてほしいですねえ。

 

 このブログでも、あまり難しい言葉を使わず、話し言葉で書くぐらいでいいんじゃないかと思った次第。他との差別化も履かれるんじゃないかと野心を示して今回は終わります。

 

 

 

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薬剤師フィールドリサーチ(89)「一般の人の健康意識」

 今回は2022/4/13発行の「薬局新聞」掲載の「薬剤師フィールドリサーチ」の記事を掲載します。

 

 「コロナで受診日変えをした結果、本来なら助けられた病気が遅れて発見される例が見られる」という医療関係者のSNS投稿が散見されます。

 

 確かに、そう言う傾向があるかもしれません。しかし、患者さんにとっては選ばなかった別の未来は見えないので、それほど気にはしていないのかもしれません、健康が大事とは言っていますが、医療従事者が思うほど、一般の人は健康に対して意識が向かないんじゃないかと思っています。私は、これは仕方ないと思っています。

 

 医療従事者:健康を害した人を多く仕事で見ている。健康を飯の種にしている。健康や医療に対する知識が乏しいと生活に関わる度合いが強い

 一般の人:日常でさほど病気で苦しむ人を見ていない。健康は生活の中の一つの要素(決して小さい要素ではない)であり、他にも意識することがある 医療従事者ほど健康に関する知識がなくても生きていける

 

 市街地の人手がかなり回復していて、「これまたCOVID-19の患者さんが増えるんじゃないか」と心配しつつ、「みんなマスクしているな。感染対策よくやれてるんじゃないかな」と考えながら通勤しています。

 

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薬剤師フィールドリサーチ(88)「前向きな動機で」

今回は2021/3/30発行号の薬局新聞「薬剤師フィールドリサーチ」の記事を掲載します。

 

 先日、人命救助の場面に遭遇し、周囲の人と協力して作業を分担し、無事救命できました。

 

 通勤中偶然通りかかったところ、人が倒れていて今まさに心臓マッサージが行われようとしているところでした。救命講習を受けたことのない私、現場にいる人に「救急車を呼んだか」と聞いたところまだ呼んでいないとのこと。早速スマートフォンを取り出し、119番通報をしました。現場の状況について伝えるだけでしたが、救急隊員の方に看護師ですかと聞かれるほどの対応だったようです。

 

 ここで、私は思いました。直接体に触れて救命動作をしていなくても、人を助けることができるのならば、救命動作ができるようになればもっとできることは増えるのではないかと。救命に関する講習があればぜひとも参加したいと思いました。

 

 どうせ新しい知識を身につけるのであれば、動機は前向きであったほうがいいのではないでしょうか。

 

 

 

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科学が私を傷つける

 今回は、「科学が私を傷つける」というタイトルにしました。要は「自分の専門外のこと、自分が理解できないことをあっさり理解し、自由にその知識を使いこなす人間に対する嫉妬について書きたいと思います。

 

 専門家の間では「今の所最も確からしい事柄」とされることと逆のことを主張して民衆の支持を得ようとする人(時々専門家がその立場になることがある)がいます。しかし、論理の立て方が一般的なものと違ったり、根拠の出どころがはっきりしなかったりと、専門家の指摘で一発で吹き飛んでしまう論理展開のことが多いです。

 

 しかし、このような論理展開をしている非専門家に対し、専門家が指摘するのは難しいものがあります。専門家であれば、専門用語を使い、専門的知識を用いて指摘すれば済みます。気をつけるのは人格攻撃をしないことだけです。ただし、これが通じるのは専門家同士でのあまり公開ではない場(学会発表など)までです。

 これがSNSの場ではどうでしょう。その議論を見ている人は専門家であるとは限りません。一般の人もいます。「〇〇さんがかわいそう」と感じる可能性は十分にあります。

 訂正する場合は、傍観者に向けての情報発信に重きを置くといいでしょう。感情に飲まれている人は、自分の信じたい情報しか受け入れる余裕がありません。それよりも、傍観者に「信頼できる情報を発信している」という認識を持ってもらうのです。落ち着けば、いま感情にとらわれている人も聞く耳を持つかもしれませんし、その人が信頼を寄せる人からの情報で、確かな医療情報にたどり着けるかもしれません。

 

 世の中の幾ばくかの人は、科学と科学のしくみが理解できないとされているようです。自分がわからないものに対し、「ああすごいこと言うてんな」と思えばいいのですが、自分ができないことをできる人に対して「マウント取られてる」と思う人も少なからずいます。

 これが、いわゆる高学歴の人にもいます。自分の所属する仲間内の中で科学が苦手な場合や、「自分は勉強ができる、賢い」がアイデンティティだった人が進学で同じような集団に入ってそのプライドを打ち砕かれた場合に見られるようです。

 

 さらに言えば、科学的な思考の仕組みを受け入れることができない人もいます。気持ちの上で受け入れることができない。

 

 そういう人にとっては、逆張りの人はヒーローになりえます。いけすかん「かしこ」の鼻をへし折るのが目的だと、「権力に逆らうヒーロー」への支持が集まります。

 

 これも、「かしこ」の人が、正確な情報発信に重きをおいた結果、受け取る側の感情に配慮した文面するのを二の次にしすぎたのが原因と思います。

 

 科学を理解できない、受け入れることができない人を排除しない、しかし、間違ったことを書かないというのは非常に難しいことですが、実行しないといけないことと認識しました。

 

 

news.yahoo.co.jp

president.jp

 

 

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むしろ医療者がコミュニケーションを学習したほうが早い

 

 

 このコロナ禍では、SNSで医療従事者に対し「なんでお前らのいう事聞かなあかんのや」といった趣旨の、医療従事者なら時折聞くことのできる発言をSNSでする人が顕在化された印象でした。もとより、人は他人のいうことを聞くのは苦手な性質があるようで、それを訓練して我慢しているに過ぎないです。


 正確な情報を淡々と伝えるアカウントはぎょうさんおりましたが、上記のような批判に冷静でいられなくなっていたも事実でした。

 

 淡々と伝えるやり方は、多くの人の気持ちを必要以上に刺激せず、大部分の人が正しい感染対策をする有効な方法だったと認識しています。いくらワイドショーやら何やらが文句を行っても、淡々と話す人の方に支持が集まりました。これは、刺激をしないことにやすらぎや安心感を覚えたのが理由に思います。

 メディアが情報を提供するやり方は、むしろその逆で、心にザラッとした引っ掛かりと作って、記事を見せる方法でした。長年その方法で成功してきたのでしょう。今回も成功すると思ったら、そうではなかったようです。もともと穏やかなのが好きな人が大多数の上、コロナ禍で心がざわついているのに疲れてしまった日本人には逆効果だったようです。結果、多くの人が専門家の言うことを聞いています。

 

 しかし、共感を全面に出したり、気持ちを浅い優先にしないと話し合いの土俵に建てない相手もいます。通常なら、そういう人を放置しても感染対策はできるのですが、今回のウイルスを抑えるには、気持ち優先の人を無視するわけにはいきませんでした。彼らが自分の気持ちを前面に出して、感染リスクの高い行動をしただけで、感染者数が増え、病床が埋まってしまうほどの感染力だったからです。しかも、まだまだ何処ででもできるような治療法になっていません。(インフルエンザのように、サイトカインストームによる重篤な状態や二次感染による肺炎にならない限り、自宅療養で、診療所で対応できるわけではない)

 

 そこで、尾身先生や忽那先生のような「気持ちはわかる、たしかにしんどい」を前面に言葉にする人の存在が貴重です。我ら医療従事者はどうしても正確さを前面にしすぎて、反抗するものに対し強くあたってしまいます。それで、一部の国民の反発を呼びます。

 非常に慎重な言葉の使い方をしていっている医療者も少なくないです。しかし、SNS上ではその数が足りない印象を受けます。情報を伝えるアカウントと同じぐらいいてもいいのではないかと思うこともあります。

 

 しかし、医療従事者はいい線いっていると思います。伝え方だけ学べば、正確な情報提供を届けられる範囲が広がるポテンシャルをもっています。伝え方習得する、というのに根拠のない知識を持って金儲けに走る医療者の得意技を奪ってしまう効果的なやり方です。コミュニュケーションや共感が、知識が不足している悪徳医療者の逃げ道のように思われているのか、まずは正確な知識の勉強に走る気持ちもわからないではありません。しかし、患者に伝わってこそ医療なので、そこは伝え方を学んで根拠のある治療に向かうよう患者さんの背中を押してはどうでしょうか。

 

 そのときに障壁となるのが医師法・歯科医師法・薬剤師法の第一条にある言葉「掌る」ではないでしょうか。

 

 薬剤師法では「つかさどる」とひらがななので「支配してやる!」といった印象は軽減されているのですが、医師の中には「医療至上主義で何が悪い!黙って言うことを聞いておけ!」という態度が出てしまっている人も少なからずいます。(こういう人に限って、他の分野での専門家の言うことは聞けない傾向に。まずは、自分で情報を吟味し、自分が納得すれば言うことを聞く感じです。特に医師に多いように思うのは、他の専門家の言うこともある程度理解できる頭脳をもっているからに思います。)

 

医師がパターナリズムに陥りやすいのも、

 他の専門のことも自分で解析できるほどの頭脳をもっている

 そもそも医師法第一女に則った行動をしている(一般の人は理解できないから、自分が導かないといけないという使命感)

 治療で介入しているうちに、支配欲に取り憑かれてしまった

と思われます。

 

 「掌る」のは手段であって、本来求めないといけないのは「公衆衛生の向上」なので、コミュニケーション技法を習得して、それぞれの人にあった伝え方をするのがベターに思います。

 

 

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なぜ医療者は飲み会にカリカリするのか 第二弾

  まん延防止重視措置期間も過ぎ、市街地には人が戻ってきました。

 

 医療従事者は、その人の戻りに不安を覚えます。

というのが、

「まだ陽性者が完全には減っていなくて、第六波でたいへん働いた疲れが取れていないのに(もちろん、次の対策は取れていないどころか疲弊して対策案を思いつける状況ではない)、また患者が増えるのではないか」と考えているからです。

 次への対策どころか、過去の状況で崩れてしまった体制を持ち直すことすらままならない状況です。

 

 所属する組織によっては、外食も寄り道も許されていない状況が2年続いている人もいます。その間に、外で楽しむという事を忘れてしまった人もいます。彼らの抑圧は、知られていません。仕事もプライベートも抑圧された結果、コロナ禍で現場を離れてしまった人もいます。

 

 市街地に出てくる人は、以前に比べマスクをきちんとしている人が増えています。消毒液も使うし、手も洗うし、黙食の習慣もついてきている。意外と、witeコロナになれつつあるんじゃないか、医療従事者が危惧するほど感染者が激増することはないのではないかという期待と祈りを込めながら。

 

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薬剤師フィールドリサーチ(87)「リポビタンD 鬼滅の刃ボトル」

 今回は2022/3/9発行薬局新聞「薬剤師フィールドリサーチ」の記事を掲載します。

 

 リポビタンD鬼滅の刃ボトルが発売されました。コンビニエンスストアでは早々に売り切れてしまいましたが、10本入りはところどころで残っていたので購入して飲みました。。

 こういう:キャラクター商品で売上を上げる戦略は賛否両論ありますが、いろいろな商品とコラボしてる鬼滅の刃だと、ファンが好き好きに自分の欲しい商品を購入しているように見えます。

 私も、劇場版を見て漫画にハマり、コミックス全巻を購入しました。この作品の良さは「人間の良い悪いすべてが描かれているが、一貫したテーマである家族の愛と慈しみが全面に出ていること」です。様々な魅力的なキャラクターが登場するのも特徴です。

 その日の気分によって瓶のラベルにあるキャラクターを選んで飲んでいました。

「心を燃やせ」と勇ましく行きたいときは煉獄杏寿郎、心を清くありたいときは竃門兄妹と。しかし、鬼のボトルは自分も鬼になってしまいやしないかと不安で飲むのを躊躇してしまいました。

 

 

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