「くすりや」の「現場」

薬屋が見た、聞いた、考えた、さまざまなことを書いていくブログ。「ブログに書いてある情報は一般的なものです。ご自身に合ったものにするにも、受診している医療機関のスタッフ、かかりつけの薬局の薬剤師に相談しましょう。」正論でぶっ叩かない医療者に!

薬剤師フィールドリサーチ(134)「現場に求められるのは倫理観」

今回は2024/2/28発行の薬局新聞「薬剤師フィールドリサーチ」の記事を掲載します。

 

先日訪れた市販薬の売り場、商品POPに「お一人様1点まで」「服用者の年齢を確認」といった記載がありました。購入者に対し注意喚起を行うと同時に販売する側への引き締めにもなっています。

 市販薬は資本主義経済の上に乗っていて、どうしても売上や利益という数字が販売する側の脳裏にちらつくのですが、確かな安全という基礎のもとでの話です。

 昨今、医薬品市場に限らず様々な業界で品質不正の問題が起こっています。企業は安い値段や早い納期で売上を逃さないようにと躍起になっていますし、顧客も安い値段を望みますが、安全は絶対的なものなので言葉にしていないだけなのです。

 まずは現場から「安全が前提である」という姿勢を客に見える形で示さないといけないなと感じました。ただでさえ、「営利企業には医療は任せられない」と医療系の他の職種に言われているのですから。どこの企業も安全は当たり前。それを見失ったら企業ごと消えてしまいます。現場だけでなく、経営・マネジメント層も売上や利益といった数字以上に安全を打ち出すよう現場を支援してほしいものです。

 気を引き締めて医薬品販売の場に立ちましょう、安全という信頼が築ければ、その場の売上が得られなくてもまたの機会に同じお客さんが来るでしょう。ファンを増やすこと。これが適切なセルフメディケーションの推進方法ではないかと思います。

 

 

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